妊娠報告すると「産休取るなら休まず働け」
マタハラ発言で110万円の賠償命令
2026年2月27日(金) 18:45 産経新聞(西山瑞穂)
勤務先で産前産後休業(産休)の取得を責めるなどのマタニティーハラスメント(マタハラ)を受けたとして、女性の元社員が会社側に220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、大阪地裁であり、山中耕一裁判官は110万円の支払いを命じた。
判決によると、40代の原告女性は令和4年9月、乳酸菌飲料製品の訪問販売に訪れていた大阪府豊能町役場で知り合った男性職員の後押しで、同町の水道修理会社に就職。その2カ月後の11月に妊娠が判明した。
会社と男性に妊娠を報告したところ、年明けに会社を訪れた男性が女性に対して「俺の顔をつぶすんか」「産休は原告女性の幸せのためだけの休みやねん」と発言。さらに、産休を取るなら「快く受け入れてもらうために休まず働け」と産休取得を責めるなどされた。こうした叱責は2日間、各2時間ほど行われた。
女性は退職代行業者に依頼し、5年1月末に退職。ストレスによる不安症とも診断された。
山中裁判官は判決理由で、男性の叱責に合理的な理由はなく、「女性の人格権を侵害した」と指摘。叱責を知った社長も肯定的に受け止めており、「女性が良好な環境で働く権利を侵害した」と認定し、慰謝料として100万円を認めた。
男性側は「会社で勤務するに当たって協調性やチームワークが重要」と述べただけだ、などと主張していた。
マタハラは、働く女性が妊娠出産を理由に解雇や雇い止めをされたり、職場で精神的、肉体的な嫌がらせを受けたりすることを指す。マタハラを巡っては最高裁が平成26年、「妊娠による降格などの不利益な扱いは原則として違法」との初判断を示した。その後、上司らの発言などを違法と認める裁判例も広がっているとされる。
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