2020年3月21日土曜日

熊本・上益城の消防職員自殺 第三者委が上司のパワハラ認定

熊本・上益城の消防職員自殺 第三者委が上司のパワハラ認定

 

2020年3月21日(土) 6:00 西日本新聞(長田健吾)

 

 熊本県上益城消防組合消防本部(同県御船町)の男性係長=当時(46)=が昨年5月、「上司からパワハラを受けた」と書き残して自殺した問題で、第三者委員会(委員長・古賀倫嗣熊本大名誉教授)は20日、「上司の指導は精神的な苦痛を与えるものだった」としてパワハラが自殺の一因と認める調査結果を公表した。同本部は19日付で直属の上司だった50代男性消防司令を停職6カ月の懲戒処分にした。

 

 調査によると、男性係長は昨年4月の同本部着任以降、消防司令から(1)仕事を丸投げされ質問すると「自分で調べろ」などと怒鳴られる(2)外部業者の前で叱責(しっせき)を受ける-などのパワハラを日常的に受けており、第三者委は「自殺の原因の一部になった」と認定した。

 

 男性は同57日に自殺。真相究明を求める遺族の請願を受けて設置された第三者委が関係者から聞き取りをしていた。古賀委員長は「上司側にパワハラに対する認識がなく、問題だ。研修や職場環境の改善が必要だ」と指摘した。

 

 長田聖一消防長は記者会見で「尊い命が亡くなり、申し訳なく思っている。再発防止に努めたい」と謝罪。男性の妻(47)は取材に対し「夫の無念は少しは晴らせたと思う」と涙ながらに話した。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2019年6月11日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 消防職員自殺はパワハラか 遺族が調査要請 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
遺族の要請によりり第三者委員会が設置され、その調査結果が公表されました。
やはり遺書のとおりパワハラは行われて、具体的な行為も明らかになりました。
内部の者の前でなく、外部の者が居る時にもパワハラは行われていたことは
より一層のストレスとなっていたはずです。
この調査結果を受けて、加害者には懲戒処分が科せられたそうですが、
失われた命は絶対に戻りません。
組織を挙げてハラスメント防止に取り組んで頂きたいです。

2020年3月14日土曜日

高幡消防パワハラ認定 組合に一部賠償命令 高知地裁判決

高幡消防パワハラ認定 組合に一部賠償命令 高知地裁判決


2020年3月14日(土) 08:45 高知新聞


 高幡消防組合(組合長=楠瀬耕作・須崎市長)の須崎消防署の職員32人(うち1人は退職)が、未払いの手当と、上司からパワハラを受けた損害賠償として計504万円の支払いを求めた訴訟の判決が13日、高知地裁であった。西村修裁判長はこのうち職員2人にペットボトルを投げつけるなどした行為をパワハラだと認定し、組合に6万6千円の支払いを命じた。

 判決によると、同署の副署長は2015年9月、署への荷物が届かないことについて「俺を疑っているのか」と職員を語気強くただし、30分以上正座させて空のペットボトルを投げつけた。16年10月には、休暇中の同僚への連絡を拒否した別の職員に気分を害し、靴を脱いだ片足を職員の膝の上に置いた。


《カウンセラー松川のコメント》

これだけ大勢の職員から訴えられた役所も他にないのではないでしょうか?
しかも賃金未払いで訴えられる官庁も珍しいですし、恥ずかしいです。
ところで、今般の記事では当然賃金未払いではなく、
パワハラの存在についてです。
副署長が御機嫌斜めでのパワハラ。
よくもこんな人間性で管理職になれたと逆に感心してしまいます。
それほどまでに人材が枯渇しているか、
人を見る目が無い幹部揃い組織だったのでしょう。