特別支援学校の男性教諭、発達障害巡り校長らによるパワハラ訴え
「就業困難」として千葉県を提訴 県教委「回答しかねる」
2026年11月6日(金) 19:02 千葉日報(別府桜羽子)
自身の発達障害を巡って学校管理職らからパワーハラスメントなどの不適切な対応を受け、抑うつ状態となり就労できなくなったとして、県立袖ケ浦特別支援学校(千葉市緑区)の男性教諭(38)が5日までに、県を相手取り、500万円の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こした。
訴状などによると、男性は2018年から同校に勤務。21年に自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如多動性障害(ADHD)などの診断を受けた。障害の特性上、話の意味を理解することなどが難しく、学校側にその内容と配慮の必要性を伝えていた。
昨年10月、男性が障害の特性から校長の話を理解できずにいると、校長に「話を咀嚼(そしゃく)できていない」と言われ、障害を踏まえて業務の改善案を伝えると「障害を言い訳にしたいのか」と笑われるなどした。同12月には、同校を訪れた県教委職員に突然面談を求められてパニックになった際、「障害によるパニックは理由にならない」と大声を出されたという。
このほか、障害に関する個人情報入り書類の紛失など複数の問題があり、一連の出来事から男性は今年8月、双極性障害に伴う抑うつ状態と診断され、就労できない状態が続いている。男性は5日、同市中央区内で記者会見し「障害を理由に被害に遭いながらも、声を上げられない人々の代弁者になりたい」と訴えた。
県教委の担当者は「訴状が届いておらず、現時点では回答しかねる」とコメントした。
《カウンセラー松川のコメント》
障害を持ちながら、健常者と同じ働きをするのは難しいです。
これは私自身が、障害者雇用により採用された部下を指導した実感です。
しかし、私の場合は障害者として採用された部下との前提で、
業務指導を行っていたので、「出来ないことが有って当然」との認識で
対応をしておりました。
肉体的に出来ない事を求めても何も解決はしません。
その代わり、書類作成等ではきちんと分かり、実行出来るまで指導し、
実務で分からない時は改めて指導を行い、
本人が独り立ち出来る様に徹底的に付き合いました。
さて、報道された事案についてですが、
発達障害とは分からずに採用され、後に障害が判明したと受け止められます。
それであれば、上司や管理監督者も健常者としての勤務を期待し、
対応するのも当然でしょう。
業務改善の提案についても、全体的な提案ではなく、
自身の為だけであり、効率化に資する内容でもなければ、
「なぜ貴方一人の為に改善をしなければならない」
と却下されても当然だと思います。
いくら多様性社会とは言っても、健常者としての勤務者が、
「私にだけ特別扱いしてください」は通用しないでしょう。
発達障害が判明した時点で、勤務先や県教育委員会と相談をし、
特段の配慮を受ける権利を得るか、
それが認められないのであれば、提訴か転退職をするべきだったと思います。
県教委職員に突然面談を求められてパニックになる様では、
通常勤務が困難であることは自覚するべきだったと思います。
発達障害を嘲笑や差別の対象にしてはなりませんが、
今般の事案では被害者も相応の対策を自主的に採るべきだったと思います。
被害者の方へ
障害を持ちながら働くことは大変だと思います。
しかし、健常者として採用されたのに配慮が必要な心身ならば、
それを前提としての交渉や調整を行う必要はあったと思います。