24歳の自死を労災と判断 パワハラではないが「強い心理的負荷」
2026年4月13日(月) 19:45 朝日新聞(上保晃平)
東京ガスから子会社に出向していた男性社員(当時24)の自死をめぐり、男性の両親が国に労災認定を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁(小原一人裁判長)であった。判決は、上司や会社の不適切な対応が重なって男性の強い心理的負荷になったとして、労災にあたると判断。遺族補償を不支給とした労働基準監督署の処分を取り消した。
男性は2018年4月、入社2年目で子会社に出向し、3人体制の部署に配属された。上司と同僚は多忙で、男性は5月下旬ごろまで具体的な仕事を指示されなかった。
上司は、男性が作った2年目社員報告会の資料について修正の指摘をする際に「そんなこと書く?」などと発言。賞与面談で「仕事受け身だよね」「いつまでもお客さまじゃどうかな?」などと述べた。男性は8月、仕事の悩みを書いた遺書を残して自死した。
両親は労災保険法に基づく遺族補償を求めたが、三田労働基準監督署は労災だと認めず、不支給処分とした。
判決は、上司の言動は「業務に関連した指導や注意であり、明白なパワハラとはいえない」としつつ、男性が職場で疎外感や無力感を抱いていたと指摘。上司の言動に加え、男性が上司について「怖い」と述べたのに会社が適切な対策をとらなかったことが、精神疾患や自死につながったと判断した。
東京ガス社員の自殺は「労災」 出向先上司のパワハラ原因 東京地裁
2026年4月13日(月) 20:04 時事通信
子会社に出向していた東京ガスの男性社員=当時(24)=が自殺したのは、繁忙部署への異動や上司のパワハラが原因だとして、両親が国に遺族補償給付の不支給決定取り消しを求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であった。
地裁はパワハラなどが原因として労災を認め、決定を取り消した。
判決によると、男性は2017年4月に東京ガスに入社し、研修などを経て18年4月に子会社の財務担当部署に出向。同8月ごろにうつ症状が出た後、自宅で自殺した。三田労働基準監督署は22年、労災と認めない決定をした。
判決は、財務担当部署は小人数で繁忙だったのに、男性を指導すべき上司の指示や職場の支援はごく限定的だったと指摘。上司からの厳しい口調での指導や、「仕事が覚えられず、毎日怒られてばかり。もう限界」などとする遺書からも、うつ症状と自殺は業務に起因すると結論付けた。
東大卒2年目の東京ガス社員が死亡
労災を認めなかった処分を取り消す判決 東京地裁
2026年4月14日(火) 13:41 テレビ朝日
東京ガスの2年目の社員が自殺したのは職場環境の悩みなどから発症したうつ病が原因だとして、遺族が労災を認定しなかった処分の取り消しを求めた裁判で、東京地裁は労災と認める判決を言い渡しました。
判決によりますと、東京大学を卒業した男性は、入社2年目に東京ガスの子会社に出向し、予算編成や資金計画を作成する部署に配属されました。
13日の判決で東京地裁は、「比較的新しくできた部署で定型的な仕事が少ないなかで、男性を指導する社員や上司は恒常的に席を離れていた」と指摘しました。
また、男性の上司が「いつまでもお客さまじゃどうかな?」「6月に新人が配属されるんだから頑張らないと」などと詰問するような口調で話したことが、「男性の無力感を増大させた」としました。
これらを踏まえて、男性の自殺について業務との因果関係を認定し、労基署が労災を認めなかった処分を取り消す判決を言い渡しました。
男性は家族などに残した遺書で、「自分なりに努力しているつもりでしたがもう限界です」「休みの日でも仕事が頭から離れず、遊んでも楽しめない」とつづっています。
東京ガスは「本事案につきましては、社員が亡くなった事案であり、弊社として重く受け止めています」とコメントしています。
《カウンセラー松川のコメント》
私も前職では関連会社出向、俗に言う子会社への出向経験があります。
当時の私の仕事は経理を除く事務全般でした。
経理に関しては、期末にたった一人で対応するしかない経理担当者からのSOSで、
その経理担当者に教わりながら電算処理を行ったくらいなので、
経理は全くの未経験と言っても過言ではありません。
出向の理由は、出向先でのたった一人の総務経理担当者が
メンタルヘルス不調に陥り、業務遂行不可能に近くなった為でした。
その理由は、出向先での事務経理担当の上司が、
博士号を有する開発担当をしていた高齢者であり、
その上司の指示や対応が悪くてメンタルヘルス不調に陥ったとのことです。
こんな環境に投じられる私も幸せとは思いませんでしたが、
新しい世界で頑張ってみようと心機一転しての出向でした。
しかし、一人しかいない事務経理担当者以外は全員開発部門であり、
「開発に携わらない者は人に非ず」と社長は公言するありさまです。
まるで、このニュースの様な環境で、前任者の経緯も実感致しました。
幸い、私の場合は出向先の実情を元の職場の上司に訴えたところ、
異例の早さで元の職場に帰れたので助かりました。
この様な上司にも恵まれなければ、私も無事であったか自信はありません。
被害者は幾ら高学歴とは言え、精神面まで頑丈とは限りませんから、
劣悪な職場環境で心身共に苦労に苦労を重ねたのだと思います。
きっと、出向先の者は被害者の学歴に嫉妬しての対応だったと思います。
御遺族の皆様へ
御子息が若くして自死されたことは慚愧に堪えません。
どうか、御霊前に少しでも良い報告が出来ますことを祈念しております。