前宮司・禰宜・権禰宜ら巡る
パワハラ・セクハラ・名誉棄損の3訴訟が和解【長崎・諏訪神社】
2023年9月22日(金) 19:35 長崎放送
長崎市諏訪神社のセクハラやパワハラなどをめぐる3つの裁判で、22日和解が成立しました。
永田 雅英 弁護士:
「諏訪神社を巡る3つの事件が、全て和解により解決したので、ご報告させていただきます」
諏訪神社を巡っては──
・女性職員が前の宮司からセクハラ行為を受けたとして訴えを起こしていた裁判
・この訴えが名誉棄損に当たるとして前宮司が起こしていた裁判
・諏訪神社の権禰宜だった7人が、上司に当たる禰宜2人からパワハラ行為を受けていたとして損害賠償を求めていた裁判
──の合わせて3つが法廷で争われていました。
22日、前宮司と権禰宜7人の代理人弁護士が開いた会見では、
・セクハラ訴訟は原告の女性職員が、
・名誉棄損の訴訟は原告の前宮司側が、
それぞれ訴えを取り下げたことが明らかにされました。
また、パワハラ訴訟については、被告の禰宜2人が言動の一部に不適切な点があったことを認め、原告の権禰宜7人に解決金を支払うことで和解が成立したということです。
4年ぶりに復活する長崎くんちの奉納踊を前に、これで諏訪神社を巡る全ての裁判が終了しました。
※ 他社のニュースも掲載致します
「長崎くんち」の諏訪神社、セクハラやパワハラ巡る3件の訴訟が和解
2023年9月22日(金) 20:28 朝日新聞(寺島笑花)
「長崎くんち」で知られる諏訪神社(長崎市上西山町)をめぐり、今年2月に死去した男性宮司が女性にセクハラをした疑いがあるなどとして争われていた3件の訴訟が和解した。宮司側の代理人弁護士らが22日、会見で明らかにした。和解は同日付。
諏訪神社をめぐっては、男性宮司(当時)に神社内でセクハラ行為をされたとして女性側が2022年1月、慰謝料1万円の支払いを求めて提訴。内容は、21年8月に宮司が女性の手を引き寄せてキスを求め、マスクを外そうとした、というもの。加えて数年前から飲食店で同席した際、宮司から太ももをなでられたり、神社内で「俺の愛人になれ」と言われたりするなどの被害を受けてきたと訴えていた。
一方の宮司側は「配慮の足りない言動で不快な思いをさせた女性に深くおわびする」としながら、「真実ではない」として真っ向から対立。訴訟では、「わいせつな言動はなかった」として請求棄却を求めていた。宮司側の代理人弁護士は、宮司と女性は当時、幅85センチの机を挟んで向かい合っていたと説明。宮司は高齢な上、腰やひざを痛めており、机越しに女性を引き寄せてキスを迫るのは物理的に不可能だと主張していた。
【以下、有料記事部分につき略】
長崎市の諏訪神社・元宮司のセクハラ訴訟、訴え取り下げ和解…禰宜らのパワハラ行為は解決金
2023年9月25日(月) 10:22 読売新聞
長崎市上西山町の諏訪神社の元宮司(故人)や神職らを巡る訴訟は22日、長崎地裁で和解が成立した。元宮司側の弁護士が同日、記者会見を開いて明らかにした。
20歳代の女性が2016年以降、セクハラ行為を受けたとして当時の宮司を訴えていた訴訟と、宮司側が女性などに名誉を傷つけられたとして損害賠償を求めた裁判は、双方が提訴を取り下げた。
また、 禰宜 2人から暴言を浴びせられるパワハラ行為を受けたなどとして、部下にあたる 権禰宜ら7人が損害賠償を求めた訴訟は、禰宜側が解決金を支払い、陳謝するなどの条項を盛り込んで和解した。
宮司側の代理人弁護士は「故人である宮司の名誉が回復されたと捉えている」と語った。一方、禰宜側の代理人弁護士は「和解については事実だが、具体的にはコメントできない」としている。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログ2022年9月9日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: セクハラ・パワハラで混迷の「長崎くんち」諏訪神社、権禰宜7人全員が辞職届
これの続報です。
訴訟の当事者であった宮司が亡くなられたので、
裁判の継続も難しく、和解で収まったのでしょう。
地元の皆様にとっては、問題が収束して何よりかと。