2020年10月13日火曜日

職員・教員のパワハラ被害1割超 相談体制機能せず「異動で不利益」疑念

職員・教員のパワハラ被害1割超 相談体制機能せず「異動で不利益」疑念


2020年10月13日(火) 11:57 京都新聞

 滋賀県草津市と市教育委員会が市職員と市立小中学校の教職員に行ったハラスメントについてのアンケートで、職員と教職員を合わせた回答者の11%がパワハラを受け、3%がセクハラに遭ったと答えていることが分かった。事案の発生件数に対して、従来の窓口への相談件数が極端に少なく、相談体制が十分に機能していないことも明らかになった。相談体制の周知や、利用に伴う不安などが背景にあるとみられる。

 アンケートは、強制わいせつの疑いで5月に草津市の公立小の元校長が逮捕された事案を受け、正規、非正規を合わせた市職員1330人、教職員945人を対象に8~9月に実施。市職員は74%の983人、教職員は91%の864人が回答した。

 5年以内にセクハラを受けたと回答したのは市職員41人、教職員20人。パワハラを受けたと回答したのは市職員148人、教職員63人だった。

 一方、相談員に相談した人は、セクハラが市職員1人、教職員0人、パワハラは市職員21人、教職員1人にとどまった。市職員の55%、教職員の25%が職場の相談員を知らなかった。

 また相談窓口を利用する場合の不安材料として、職員教職員とも57%が「個人情報が守られないのでは」と不安を覚えていた。また、職員の41%、教職員の35%が「異動などの不利益を被るのではないか」、職員49%、教職員34%が「問題解決にならないのではいか」と、それぞれ感じていた。

 アンケートは9日、市役所であった市ハラスメントゼロ推進会議で報告された。この結果も踏まえ、市と市教委は本年度中にハラスメント防止指針を策定する予定。


《カウンセラー松川のコメント》

現行ではハラスメントが無くならないのは当然です。
それは大の大人の認識をそう簡単には変えられないです。
だからと言ってハラスメントを肯定や容認してはなりません。
その為に組織として相談員を配置して、ハラスメントの撲滅に努めています。
ところが、折角設けた相談員への認知度が低ければ[笛吹けど踊らず]な訳です。
きっと職場では相談員の配置を何らかの形で周知したと思います。
しかし、数々の通知が届いてる職場であれば「またか」で
スルーされることも有りがちな光景です。
そして、ここでも内部の相談窓口に対する不安が数字や回答として表れています。
相談窓口は二重投資になりますが、内部と外部の二系統設けることが、
相談する側にとっては安心なのだろうと思います。

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