西臼杵広域消防のパワハラ問題 26件のハラスメント行為認定
2025年2月3日(月) 16:55 NHK
西臼杵広域消防本部でパワーハラスメントが横行していた疑いについて調べていた百条委員会は、3人の上司による26件のハラスメント行為があったと最終報告で結論づけました。
これは、西臼杵広域消防本部を運営する一部事務組合の議会が設置した百条委員会の最終報告で明らかになったものです。
それによりますと、3人の上司による26件のハラスメント行為を認定し、中でも飲酒時のたび重なる暴力とセクハラは、刑事上の責任も問われる重大な事案だとしています。
また、パワハラを認識しながら放置していた上司や、組織任せの対応を続けていた管理者の責任も重く、追及されるべきだと指摘しています。
さらにこれまでの調査では、半数を超える職員が被害を訴え、職員のおよそ3割が退職を考えていることが明らかになったほか、今年度で退職する1人を除く2人の上司については、厳しい処分を求める嘆願書も出されていました。
これらも踏まえて百条委員会は、「問題となっている職員の処分は消防の将来を左右する大きな決断」と結論づけ、組合のトップ、高千穂町の甲斐宗之町長に報告書を提出し、再発防止を強く求めました。
これを受けて甲斐町長は、今年度中に最終的な判断や処分を行うということです。
百条委員会の佐藤さつき委員長は、「組織のあり方を見直し、2度と起きないよう改善策を設けてほしい」と話していました。
甲斐町長は、「事態は大変重く、処分を検討せざるをえない。退職を考える職員が複数人いて、このままでは消防としての組織が成り立たなくなるので、職員のケアのためにも、今後も同じ職場で働かせるということは考えていない」と話していました。
【消防本部の職員「厳正な処分と働きやすい職場環境を」】
この最終報告について、上司への厳しい処分を求める嘆願書を提出した西臼杵広域消防本部の職員は、「自分たちの決死の覚悟の証言をしっかりと受け止めて働きかけてくれた。管理者には報告書の内容を重く受け止め、厳正な処分と働きやすい職場環境の整備をしてほしい」とコメントしています。
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殴る蹴るの暴行、過激な発言も…
西臼杵広域消防本部パワハラ問題
百条委がパワハラ・セクハラ26件認定
2025年2月3日(月) 18:51 テレビ宮崎
宮崎県・西臼杵広域消防本部のパワハラ問題を巡り、事実関係を明らかにするため設けられた百条委員会は3日、最終報告書を管理者に提出しました。パワハラでは、「殴る蹴る」の暴行があったことなどを認定しました。
西臼杵広域消防本部では、上司のパワハラが横行していた疑いがあり、2015年の設立以降、8人が退職しています。
パワハラについて調査してきた西臼杵広域行政事務組合議会の百条委員会の佐藤委員長は3日、最終報告書を管理者である甲斐高千穂町長に提出しました。
百条委員会では、職員2人によるパワーハラスメント25件と、職員1人によるセクハラ1件があり、被害者は合わせて20人に上ると認定しました。
中には、「殴る蹴る」の暴行、「靴に酒を入れて複数の職員に飲ませた」、「お前、本当に殺すぞ」といった発言などがあり、暴力やセクハラは、刑事上の責任も問われる重大事案で看過できないなどとしています。
(調査特別委員会 佐藤さつき委員長)
「管理者のパワーハラスメントに対する認識不足と、それぞれがその下の人たちに任せてきたことが、今まで10年間、救済ができなかった結果ではないか」
(管理者 高千穂町・甲斐宗之町長)
「職員の心の傷をケアするためには、同じ職場で働かせることは、私たちの中では念頭にないととらえて結構です。強い処分を検討せざるを得ないと考えている」
広域行政事務組合では、3月末までには処分を決定する予定です。
パワハラ25件・セクハラ1件を認定
西臼杵消防本部パワハラ問題 百条委が最終報告書
2025年2月3日(月) 19:02 宮崎放送
宮崎県高千穂町、日之影町、五ヶ瀬町を管轄する西臼杵広域行政事務組合消防本部のパワハラ問題についてです。
組合議会の百条委員会が最終報告書をまとめ、管理者を務める高千穂町長に提出しました。
西臼杵広域行政事務組合消防本部では、複数の職員が上司からのパワハラを訴えたことから、組合議会が百条委員会を設置し、実態解明を進めてきました。
3日は組合議会の臨時議会が開かれ、百条委員会の佐藤さつき委員長が組合管理者の甲斐宗之高千穂町長に最終報告書を手渡しました。
報告書によりますと、職員や退職者などへの尋問を行った結果、幹部職員を含む上司2人からのパワハラが25件、上司1人からのセクハラが1件認定されたということです。
パワハラの具体的な内容は、個人の容姿や家族に対する誹謗中傷のほか、訓練中や酒の席で頭をたたくなどの行為が挙げられました。
こうした中、先月には被害を訴えた人を含む消防職員26人が、組合管理者の甲斐宗之高千穂町長らに「加害者が今後一切、消防本部で勤務しないことを強く要望する」などとした嘆願書を提出しています。
甲斐町長は、加害職員の処分について、弁明の機会も設けたうえで、今年度中に結論を出したいとしています。
(高千穂町 甲斐宗之町長)
「強い処分を検討するを得ないというふうに考えております。職員の心の傷、これをケアするためには、同じ職場で働かせるということは、私達の中では念頭にないと捉えていただいて結構だと思います」
パワハラなどの問題をめぐって消防本部では、先月に1人が退職。
この春にも、被害を受けた職員ら9人が退職の意向、または、退職を検討しているということです。
消防幹部ら酒席で暴力・セクハラ
被害者20人26件、百条委が認定
2025年2月4日(火) 7:00 朝日新聞
西臼杵広域行政事務組合消防本部のハラスメントを調べていた組合議会の特別委員会(百条委)は3日、トップの甲斐宗之・高千穂町長に対し、最終報告書を提出した。被害者は職員20人で認定したハラスメントは計26件。幹部を含む3人を加害者と指摘した。甲斐町長は対応の遅れを謝罪し、「加害者は懲戒免職を含め、厳正に処分する」とした。
問題が発覚したのは2024年夏で、組合議会は「自浄作用が期待できない」として百条委を設置。同年8月から25年1月まで21回開催し、被害者らから事情聴取を行い、実態解明を進めてきた。
その結果、ハラスメントは消防本部が設置された約10年前から始まり、組織として適切に対処してこなかったことが分かった。内容は人格否定の暴言、暴行、本人や家族への誹謗(ひぼう)中傷、酒席で体を触るなどで、退職者も続出。今年1月には被害者ら26職員が連名で甲斐町長に対し、加害者の実名を挙げて消防で勤務させないよう求める異例の嘆願書を出した。
(有料記事につき、以下略)
ハラスメント26件認定
宮崎・西臼杵消防百条委最終報告 管理者側の責任言及
2025年2月4日(火) 9:42 宮崎日日新聞
西臼杵広域行政事務組合消防本部で上司によるパワハラが横行していた疑いがある問題で、実態解明を進めてきた組合議会の百条委員会が3日、幹部1人を含む上司3人によるハラスメント行為が計26件あったとする最終報告書を公表した。これまで被害を訴えていた職員20人の全員を被害者として認定した。管理者側については、パワハラを認識しながら放置し、消防任せにしていたとして「安全配慮義務違反となり得る」と責任に言及。組合管理者の甲斐宗之高千穂町長は年度内に加害者を処分する方針を示した。
結婚式の余興で靴に酒を入れて飲ませる
・職員の子を「望まれない子」と発言…消防本部がハラスメント認定
2025年2月4日(火) 10:52 読売新聞
宮崎県の西臼杵広域行政事務組合消防本部のパワハラ問題を調査している同組合議会の特別委員会(百条委員会)は3日、上司3人による職員への暴行や土下座の強要、侮辱発言など計26件のハラスメントを認定したとする最終報告を公表した。
同問題を巡っては、2023年夏に実施された職場アンケートで複数の職員からパワハラ被害を訴える回答があったにもかかわらず、同本部が調査を行っていなかったことが昨年夏に判明。高千穂、日之影、五ヶ瀬の3町で構成する同組合議会が百条委を設置して実態解明を進めていた。
最終報告によると、被害が認定されたのは職員20人に対してで、内訳は▽飲食の席での暴行▽結婚式の余興で靴に酒を入れて飲ませる▽大勢の職員の前で土下座を強要▽職員の子のことを「望まれない子」と発言――などのパワハラ25件、女性職員への身体接触によるセクハラ1件だった。
また、問題を認識しながら放置した幹部職員や、対応を消防組織任せにしていた組合管理者の甲斐宗之・高千穂町長らの責任も指摘している。
この日は同組合議会の臨時会が開かれ、百条委の佐藤さつき委員長(高千穂町議)が甲斐町長に最終報告を提出した。閉会後、甲斐町長は「職員の訴えを受け止め、しっかりとした対応を検討したい」と話し、職場環境の改善を進めていく考えを示した。上司の処分については3月までに結論を出すという。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログ2024年12月27日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 西臼杵消防パワハラ百条委 問題対応「消防任せ」 日之影、五ケ瀬町長が反省
これの続報です。
そして、ニュースに記されている
「上司への厳しい処分を求める嘆願書を提出」
これについては
拙ブログ1月30日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 宮崎・西臼杵消防パワハラ問題 2人名指し厳正処分嘆願 職員26人、高千穂町長へ
こちらにて掲載してあります。
さて、パワハラ25件とセクハラ1件が百条委員会にて認定されたうえに、
殴る蹴るの暴行もあったとのことから
「刑事上の責任も問われる重大な事案」と指摘されており、
・辛い思いをした被害者
・職場からの追放を要求されている加害者
・無為無策による責任を追及されている組織
と、当に「誰得?」な関係した全ての者が不幸になる結果です。
しかし、加害者と組織は自業自得なので同情の余地は皆無。
それぞれが責任を取るべきです。
組合は加害者に弁明の機会を与えるそうですが、
「この様な問題を起した以上、処分はお任せします」
「多くの職員が退職を望むのならば、それに従うのは当然」
そんな殊勝な言葉は出ず、きっと
「コミュニケーションの一環だった」
「そう言う行為が許される職場環境だった」
「自分もされてきたので、それをしただけ」
「ハラスメントとは思わなかった」
そんな使い古された言い訳に終始すると思います。
被害者の皆様へ
最終報告が出されたからと言って安心してはダメです。
行為の認定がされたのですから、
「加害者許すまじ」の姿勢を貫いてください。
ここまで来ているのですから、
本人の反省が有っても、情状酌量を狙った上辺だけのセリフです。
今まで溜まったツケについて、耳を揃えて払って頂きましょう。