2025年7月14日月曜日

▼西部方面隊の自衛官 部下をしつこく食事に誘いセクハラ認定 停職3日の懲戒処分

西部方面隊の自衛官 部下をしつこく食事に誘いセクハラ認定
 停職3日の懲戒処分

 

2025年7月14日() 19:06 熊本放送

 

陸上自衛隊 西部方面隊は、部下をしつこく食事へ誘い不快にさせたとして、50代の自衛官を停職3日の懲戒処分にしました。

 

停職3日となったのは、西部方面総監部の50代の2等陸佐です。

 

陸上自衛隊健軍駐屯地によりますと、2等陸佐は、20235月ごろから約半年間、同じ部隊の部下をしつこく食事に誘い不快にさせたということです。

 

部下が部隊の上司に報告したことで発覚し、自衛隊は2等陸佐の言動をセクハラと認定しました。

 

聞き取りに対して、2等陸佐は「深く反省している」と話していて、西部方面隊は「再発防止に努めていく」とコメントしています。

 

また2等陸佐と部下の性別について、「LGBTQの観点から公表できない」としています。

 

 

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しつこく部下を誘い…停職処分「一方的に好意をもっていた」陸上自衛隊

 

2025年7月14日() 19:34 熊本朝日放送

 

 陸上自衛隊は、西部方面総監部の50代の2等陸佐を3日間の停職処分としたと公表しました。

 

 2等陸佐は、20235月ごろから、およそ半年間、部下隊員に対し直接声をかけたりショートメールを送ったりして、しつこく食事に誘うなどし、不快にさせたということです。

 

 2等陸佐は「一方的に好意を持っていた。深く反省している」と話しているということです。

 

 西部方面総監部幕僚長・佐野浩司陸将補は「幹部自衛官がこのような事案を起こし、大変遺憾に思います。服務指導と各種教育を徹底し再発防止に努めていく所存です」とコメントしています。

 

 

 

陸上自衛隊は
部下を執拗に食事に誘うなど言動を繰り返していた2等陸佐の幹部隊員を
懲戒【熊本】

 

2025年7月14日() 20:28 テレビ熊本

 

陸上自衛隊は、部下の隊員を執拗に食事に誘うなどの言動を繰り返していた西部方面総監部に所属する50代の2等陸佐の幹部隊員を14日付で停職3日の懲戒処分としました。健軍駐屯地によりますと、隊員は2023年5月ごろから11月ごろにかけて部下の隊員を執拗に食事に誘うなどの言動を繰り返し、不快にさせたということです。部隊の聞き取りに対し、隊員は「一方的に好意をもっていた」と話しているということです。西部方面総監部の佐野 浩司陸将補は「幹部自衛官がこのような事案を起こしたことは大変遺憾に思う。再発防止に努めていく」とコメントしています。

▼「障害者認定を受けるつもりはないか?」上司の発言はパワハラと提訴 裁判所事務官の男性

「障害者認定を受けるつもりはないか?」上司の発言はパワハラと提訴
 裁判所事務官の男性

 

2025年7月14日() 17:04 産経新聞

 

職場でパワーハラスメントを受けたとして、東京都内の裁判所に勤務する50代の男性事務官が14日、国に約215万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。

 

訴状によると、男性は平成34月から裁判所で事務官として勤務。突発的にめまいなどの発作が出るメニエール病を罹患し、「発作時は自宅療養と通院加療が必要」との主治医の診断書に基づき、規定の範囲内で有給休暇などを取得しつつ勤務を続けてきた。

 

しかし令和58月以降、病状について説明していたにも関わらず、上司から「障害者認定を受けるつもりはないのか?障害者手帳をもらう必要はないのか?」などといわれたという。

 

また、男性は所属する裁判所のハラスメント窓口に通報したあとも、同じ上司が人事評価者のままで、適切な人事配置が行われなかったなどと主張している。

 

男性は東京都内で会見し、「病気と闘いながらなんとか仕事を続けていこうとする部下にいっていい言葉なのか」と憤りを語った。

 

 

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裁判所で“パワハラ被害” 事務官が国を提訴

 

2025年7月14日() 19:51 テレビ朝日

 

都内の裁判所で勤務する事務官が上司からパワハラを受けたとして、国に対して200万円余りの賠償を求めて裁判を起こしました。

 

 訴えを起こしたのは都内の裁判所に勤務する事務官の男性(54)です。

 

 訴状などによりますと、男性は20年以上、メニエール病を患っていて、突発的なめまいが起きた際には有給や病欠をとっていました。

 

 そうしたなか、2023年に上司から「周りはあなたのことを快く思っていない」「障害者認定を受けるつもりはないのか」などと言われました。

 

 一部の言動は裁判所の内部調査でハラスメント認定がされたということです。

 

 ただ、ハラスメント相談窓口に通報した後も上司が男性の人事評価者であり続け、低い評価を受けたと主張しています。

 

 男性は一連の行為や言動によって精神的な苦痛を受けたとして、国に対して200万円余りの賠償を求め、東京地裁に裁判を起こしました。

 

 提訴後の会見で男性は「病気に関連して上司から複数回、心無い言葉を浴びせられた」「およそ20年、自分の病気について裁判所の人事当局とやり取りをしてきたが、一度たりとも真摯(しんし)に向き合ってもらえたと感じたことはない」と話しました。

 

 提訴について最高裁は「コメントは差し控えさせていただく」としています。

 

 

 

裁判所で「パワハラ被害」 事務官が国に賠償請求
 通報後も対象上司が人事評価

 

2025年7月15日() 12:24 テレビ朝日

 

 東京都内の裁判所に勤務する事務官が上司からパワハラを受けたとして、国に対し賠償を求める裁判を起こしました。

 

裁判所で「パワハラ被害」

「私としては、病気と向き合いながら誠心誠意、自分のできる公務員としての仕事を続けてきたつもりです」

 

 涙ながらに訴えるのは、都内の裁判所に勤務する事務官の男性(54)です。

 

 訴状などによると、男性は20年以上、突発的なめまいなどの症状を伴う「メニエール病」を患っていて有給休暇や病欠を取っていました。

 

「(上司から)病気に関連して、複数回心無い言葉を浴びせられ続けた」

 

 上司から受けた一部の言動は、裁判所の内部調査でハラスメントと認定されたということです。会見で語られた苦悩の日々とは…。

 

通報後も対象上司が人事評価

 法を司る裁判所に勤務する事務官の男性が上司からパワハラを受けたとして、国に対し200万円余りの賠償を求め裁判を起こしました。

 

 男性は20年以上、突発的なめまいなどの症状を伴う「メニエール病」を患っていて、主治医の診断書に基づき規定の範囲内で有給休暇を取って勤務を続けていました。

 

「私自身この約20年間にわたり、自分の病気について、裁判所、人事当局とやりとりをしてきたが、一度たりとも真剣に向き合ってもらえたと感じたことがない」

 

 35年以上にわたって、裁判所に務めてきた男性。これまで上司から病気に関連するハラスメント行為を複数回受けてきたといいます。

 

上司(2023年) 訴状によると

「周りはあなたのことを快く思っていない」

「障害者認定を受けるつもりはないのか」

「病気のこと、あなたのことは分からないし、理解できないし、理解するつもりもない」

 

 男性は裁判所内のハラスメント相談窓口に通報。一部の言動は内部調査の結果、ハラスメントと認定されたといいます。

 

 しかし、通報後も上司が男性の人事評価者であり続け、低い評価を受けてきたと男性は主張します。

 

「裁判所は、ハラスメント加害者が上司でも正当な人事評価ができると言ったんです」

 

 最高裁は提訴について「コメントを差し控える」としています。

沖縄・南城市長のセクハラ疑惑、3度目の不信任決議案も否決 市長は続投へ

沖縄・南城市長のセクハラ疑惑、3度目の不信任決議案も否決
 市長は続投へ

 

2025年7月14日() 12:04 沖縄タイムス

 

 沖縄県の南城市議会(中村直哉議長)は14日に臨時会を開き、同市の古謝景春市長に対する不信任決議案を否決した。古謝氏のセクハラ疑惑を巡る不信任決議案は昨年3月と今年6月にも提案されたが、いずれも否決されている。

 

 不信任決議案の可決には議員数の3分の2以上(13人以上)が出席した上で、その4分の3以上の賛成が必要。今回は19人が出席し、議長を含む全員が無記名投票で採決した。結果は賛成10、反対9だった。可決されれば市長は辞職か10日以内の議会解散を選択し、どちらも選ばなければ自動失職していた。

 

 6月の市議会では議長を含む19人で採決し、賛成9人、反対10人だった。

 

 

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古謝南城市長の不信任案、再び否決 賛成10・反対9
 出席議員4分の3以上届かず 沖縄【動画】

 

2025年7月14日() 12:11 琉球新報

 

南城市議会は14日、臨時議会を開き、市の第三者委員会からセクハラを認定された古謝景春市長に対する市長不信任決議案を採決し、可決に必要な出席議員の4分の3以上(15人以上)に賛成が届かず(賛成10・反対9)、再び否決した。

 

6月定例会での不信任決議案の否決の後、被害者の職員から被害の実態を「直訴」された中村直哉議長らの対応が焦点だったが、今回も与党市議の多くが市長を擁護し、反対に回った。

 

不信任決議案の採決は、与党の多くの議員の求めで、無記名方式で行われた。

 

第三者委は5月、「古謝市長が辞職し、今後市政に関与しないことが最も有効である」と提言したが、古謝市長は「何もやっていないのだから辞職はしない」と続投を主張している。

 

中立・野党の7市議が今回提出した不信任決議案では、古謝市長の長期間にわたるセクハラを認定し、辞職を提言した第三者委について、「提言を無視することは、市政の信頼を傷つける重大な問題」と指摘。

 

さらに、62日に不信任決議案が否決された後、被害者の職員が中村議長に被害の実態を訴えたことを受け、「議会が被害者からの申告を受けた事実は極めて重く、被害者の存在を認識した以上、市長を信任できる理由がどこにもない」と求めていた。

 

しかし、被害者の職員から64日に直訴された中村議長は、被害者本人や家族が議員への共有を求めたにもかかわらず、「話すことができない」と拒み、与党議員も議長に確認しないまま、採決を行った。

 

 

 

またまた否決 第三者委がセクハラ認定の古謝市長に対する不信任決議案
【南城市議会】

 

2025年7月14日() 17:34 琉球放送

 

南城市の第三者委員会から職員へのセクハラ行為を認定された、古謝市長に対する3度目の不信任決議案が14日市議会で審議され、採決の結果、否決されました。

 

古謝市長は今年5月、市の第三者委員会からセクハラ行為を認定されましたが、大部分を否定し任期満了までの続投を表明しています。

 

14日開かれた市議会の臨時会で、「議会が被害者から申告を受けた事実は極めて重い」などとして7人の市議から、市長に対する不信任決議案が提出されました。

 

▼知念俊也 市議(不信任決議案を提出)

「被害者の存在を認識した以上、市長を信任できる理由がないことは、事理明白である」

 

投票の結果、賛成10人反対9人となり、可決に必要な出席議員の4分の3に届かず不信任決議案は否決されました。

 

▼宮城秋夫 市議(与党)

「(被害者が)大変な思いをされているんだなということは感じた。早く正常化すれば良いと思っている」

 

議場を後にした古謝市長は支援者に拍手と声援で迎えられ、記者からの質問には応じることなく、市長室に戻りました。

 

 

 

第三者委員がセクハラ認定の南城市長
/市議会・不信任決議案を審議
/賛成少数で否決 沖縄

 

2025年7月14日() 19:08 琉球朝日放送

 

 今回で三回目の審議になりました。南城市議会は、第三者委員会でセクハラ行為が認定された古謝景春市長に対する不信任決議案を審議し、可決に必要な出席議員の「4分の3」の賛成が得られず否決されました。

 

 南城市議会は714日午前、第三者委員会がセクハラ行為を認定し辞職の提言をされた古謝景春市長について、議員7人から提出された不信任決議案を審議しました。

 

 提出理由について知念俊也議員は、第三者委員会の辞職提言を無視し、64日、議長が市の職員から直接、市長によるセクハラの被害申告を受けたことなどを挙げ、市政の信頼を傷つける重大な問題だと説明しました。

 

 その後の審議で、決議案に賛成・反対の意見が出されました。不信任決議に賛成・宮城尚子議員は「(特別委員会のアンケートや第三者委員会の報告にも)複数の性被害を訴える人がいる、これ以上の重たい事実を目の前にして目をつむり続ける理由がどこにあるのか全く不可解です」と述べました。

 

 不信任決議に反対・西銘幸太議員は「(これまでの不信任決議案や辞職勧告案は)そのすべての発議が賛成少数で否決されております。各議員の賢明なる判断をお願いしたいと思います」と述べました。

 

 採決は、賛成10票・反対9票で「賛成」が出席議員の「4分の3」を得られず不信任決議案は否決されました。採決の終了後、古謝市長は、報道陣からの質問に対し何も答えず、また、市も市長の受け止めなどのコメントを出す予定はないと回答しています。

 

 

 

南城市議会が古謝景春市長の不信任決議案を否決
 セクハラ問題を巡る不信任決議案は3度目

 

2025年7月14日() 19:40 沖縄テレビ

 

南城市の古謝景春市長による職員へのセクハラ問題を巡り市議会は14日、臨時会を開き市長の不信任決議案について採決しました。

賛成票が反対票を1票上回りましたが、可決に必要な数に届かず不信任案は否決されました。

 

古謝景春市長を巡っては、南城市が設置した第三者委員会が20255月、市長による職員へのセクハラ行為があったと認定し辞職を提言していました。

 

一方、古謝市長は、報告書の内容が公正・公平ではないとして辞職せず20262月までの任期を全うする意向を示しています。

 

古謝市長に対する不信任決議案は6月も市議会で提案され否決されたものの、その後、被害者の職員が議長に被害の実態を直訴したことを受け、市議会は再び不信任案の提出に至りました。

 

南城市議会知念俊也議員:

何より我々、市議会が被害者からの申告を受けた事実は極めて重く、被害者の存在を認識した以上、市長を信任できる理由が無い事は事理明白である

 

市議会では無記名の投票による採決が行われ、賛成が10票、反対が9票と1票上回ったものの、可決に必要な出席議員の4分の3には届かず不信任案は否決されました。

 

一連のセクハラ問題で古謝市長に対する不信任決議案が否決されたのは3度目で、賛成が反対を上回ったのは今回が初めてです。

 

古謝市長は報道陣の質疑には一切応じることなく議場を後にしました。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ6月5日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼「人権意識に欠ける」「素晴らしい判断」 「市長継続」に賛否が割れる傍聴席 第三者委のセクハラ認定が宙に浮く
これの続報です。
第三者委員会で市長のセクハラ加害を認定。
これに基づいて、市長不信任案を提出するも、過半数の賛成はあったものの、
規定の四分の三以上の賛成には至らず。
市議会議員のうち、9人は「セクハラ市長で構わない」との御意見なのですね。
「たかがセクハラ」そんな意識があるのでしょうし、
「自分が被害を受けた訳ではない」と言う他人事なのかも知れません。
以前に功績があった市長かも知れませんが、功績の有無とハラスメントの問題は別。
きちんと仕分けをして考えないといけません。
過去には反市長派による陰謀論まで出る始末。
凄い地域だと感じました。

被害者の皆様へ
「セクハラ被害者は命まで取られた訳てもないから」
と、軽く見られて悔しいですね。

▼「何も知らないおばさん」「またこんなこと言ってるよ」嘲笑され …女性議員が受ける深刻なハラスメントの実態

「何も知らないおばさん」「またこんなこと言ってるよ」嘲笑され
…女性議員が受ける深刻なハラスメントの実態

 

2025年7月14日() 6:10 信濃毎日新聞

 

 ハラスメント行為防止のための措置や相談体制を条例などで定めている議会が9市町村にとどまる長野県内。条例などがない議会に所属し、同僚議員から嫌がらせやハラスメントを受けている女性議員は、安心して議員活動に取り組める環境が整っていないことが「女性の政治分野への参画を阻む一因だ」と訴える。

 

そもそも“男性仕様”で

 「そもそも社会も議会も“男性仕様”で女性が活動しづらい」。南信地方の議会で活動する50代女性は漏らす。「男性の地元区長経験者など名士が議員になる前提がある。女性は『何も知らないおばさん』と見られ、対等と思われていないのが実感」だと明かす。

 

対等と思われていない

 女性は現在2期目。議会での発言や質問に対し、当選回数が多い男性議員から威圧的な態度で「またこんなことを言ってるよ」とぶつぶつ言われたり、嘲笑されたりして職員の答弁に集中できず、受け答えがうまくできなかったことがある。やめるよう求めたが「うるさいから気を付けないと」などとばかにされ、議会で発言しづらくなるような言動をされたという。

 

嫌がらせが放置されている

 中信地方の議会に所属する40代女性も「相談窓口すらなく、嫌がらせが放置されている現状がある」と憤りを隠さない。南信の女性は、条例などがあれば「私の思い込みと言われてきたものがハラスメントと認識され、防止すべきものと明確になる」としている。

2025年7月13日日曜日

▼「なぜもっと早く調査してくれなかったのか」不適切指導を問題視してパワハラ被害に…その後自殺「本当に無念」女性教諭の遺族がコメント発表

「なぜもっと早く調査してくれなかったのか」
不適切指導を問題視してパワハラ被害に
…その後自殺「本当に無念」女性教諭の遺族がコメント発表

 

2025年7月13日() 11:59 北海道放送

 

 児童への不適切指導や同僚の女性教諭にパワハラを行っていた40代の男性教諭に対し、札幌市教育委員会が停職6か月の懲戒処分したことを受けて11日、女性教諭らの代理人の弁護士がコメントを発表しました。

 

 男性教諭は、2016年度から8年間にわたって2つの小学校の特別支援学級で、少なくとも3人の児童に対し、額を指で弾く、授業中に児童のイスを蹴るなど14件の体罰や不適切な指導をしていました。

 

 また、2019年に男性教諭の指導について市教委に訴えた同僚の女性教諭に対してパワハラを行っていたことも認定されました。

 

 この女性教諭は2023年になって、自殺しています。

 

 以下、被害児童保護者と女性教諭の代理人弁護士のコメント

1)本件調査結果について

 今般、上記2校における上記男性教諭の体罰・不適切指導が複数認定されたこと、女性教諭へのパワーハラスメント行為が認定されたことについては、いずれも当方の主張が概ね認められたものと考えております。

 

 本件で認定された事実には、椅子を蹴る、大声で叱責するなどの粗暴で威圧的な言動が含まれておりますが、それ自体、一般社会においては犯罪やハラスメントに該当しかねないもので、不適切な言動と言わざるを得ません。

 

 さらに本件では、B校における被害児童はいずれも低学年児童であり今般認定されたような不適切指導を行う正当事由はおよそ見いだせないこと、男性教諭は特別支援コーディネーターを務めるなど、各児童の特性にあった適正な特別支援教育を推進する立場にもあったことに鑑みれば、指導の範疇を明らかに超えた言動であると評価せざるを得ません。

 

 本件では、当職が関与した後速やかに警察へ被害相談も行いましたが、一部の言動については、暴行罪の公訴時効が3年ということもあって被害届の提出を断念せざるを得ませんでした。

 

 もっとも今回の認定事実1件(児童の手を引っ張る行為)については、男性教諭が暴行罪で略式起訴され、すでに罰金処分が確定されています。

 

 検察官において起訴処分を下したことは、本件事案について違法性が強いと評価された結果であると考えております。

 

 

2)被害の大きさ、深刻さについて

 本件は、長時間にわたり複数の不適切指導が行われた事案であり、直接被害を受けた児童のほか、その言動を見聞きした児童も多数に及ぶものと推察され、男性教諭の粗暴で威圧的な言動に恐怖を覚えた児童は相当数に上る可能性があると考えております。

 

 さらに被害児童らは低学年の児童であり、特別支援学級の児童であること、「教育」という名の下で行われていたことに照らせば、その心身に与える悪影響がさらに深刻なものになったことは明らかです。

 

 まだ幼い児童が、上記のような粗暴な言動を受け、あるいは同級生が被害を受けていた場面を目撃していたわけですから、強い恐怖心を植えつけられていたことは当然ですし、その心の傷は、簡単に癒えるものではありません。

 

 

3)市教委の対応の問題点について

 B校の被害児童保護者らは、複数回にわたり、管理職や市教委に男性教諭の指導につき相談を行っておりましたが、適切な対応はなく、積極的に事実関係を調査しようとする姿勢も皆無でした。

 

 本件で市教委が第三者調査にようやく踏み切ったのは、一部報道でこの問題が大きく取り扱われた後でした。あまりにも、遅すぎる対応と言わざるを得ません。

 

 本件の2件の調査において、当時の市教委の体制、管理職の対応については厳しい指摘がなされたと聞いておりますが、当然の結果であると考えます。

 

 とりわけ、20193月に、女性教諭が市教委内部の相談窓口に対し、A校での男性教諭の児童に対する不適切指導が相談したにもかかわらず、特段調査等を行わなかったことについては、一連の市教委対応の中でも最大の問題と考えております。

 

 仮にこの時点で上記女性教諭の訴えに真摯に耳を傾け、その重大さを理解し、体罰・不適切指導の事実関係調査を行い、有効かつ適切な指導を行っていれば、B校でも同様の被害が起こることは防げたのではないでしょうか。

 

 この時点で対応をしなかった原因について、市教委担当者に質問をしましたが、残念ながら、10日時点においては納得できる回答はありませんでした。

 

 本件において、市教委は、適正な情報提供を行った女性教諭を切り捨て、結果的に加害者である男性教諭を守り続けました。その安易な判断が、体罰・不適切指導を助長し続けたと言っても過言ではなく、責任は重大であると考えます。

 

 

4)男性教諭の処分について

 懲戒処分について、停職6か月とのことですが、児童らが受けた傷の深刻さや、前途ある優秀な女性教諭がパワハラにより休職を余儀なくされ、その後命を落とした事実を前にすれば、決して十分な処分とはいえません。

 

 もっとも、市教委において本件の問題を深刻に捉えた上で行った処分であるという点においては、一定の評価ができるものと考えております。

 

 

5)最後に

 女性教諭は、教員としての使命感と責任感のもと、男性教諭の言動を問題視して声をあげていました。

 

 女性教諭が当時、このような勇気ある行動をしていなければ、今般、A校での体罰・不適切指導問題が明らかになることはなく、問題の根深さが明るみになることはありませんでした。

 

 この場をお借りして、女性教諭への敬意を表明するととともに、深い哀悼の意を表します。

 

◆B校保護者一同のコメント

 まずは、私たちが訴えた内容が認められたことについて安堵しております。この度の調査で、慎重に事実関係を調査してくださった調査委員の皆様、調査に協力してくださった皆様には、心より感謝申し上げます。

 

 男性教諭が、B校のみならず、前任校でも同様の問題を起こしていたこと、女性教諭へのパワハラを行っていたこと、当該女性教諭が亡くなっていたことを知った時には大変驚き、怒りを覚えました。

 

 もし私たちが声をあげなければ、誰かの命が失われなければ、市教委は動くこともなく、男性教諭はなんのお咎めもなく教壇に立ち続けていたのかと思うと、あまりにも遅すぎる対応で会ったと言わざるを得ません。

 

 我が子が苦しみ、親として葛藤を繰り返してきた時間は戻ってきませんし、子どもが受けた心の傷も簡単に癒えるものではありません。

 

 市教委、学校関係者の皆様には、二度と同じ思いをする児童生徒、教職員がでないように、本件を真摯に受け止めていただきたいと思います。

 

 最後に、A校の女性教諭が、自らパワハラ被害を受けながらも、子どもたちのために声をあげてくれていたことについて、私たちは皆、先生の勇気ある行動に感謝の思いでいっぱいです。

 

 そして、先生のことを心から誇りに思っております。

 

 この場をお借りして、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

◆女性教諭のご遺族のコメント

 6か月の停職処分とのことですが、娘の受けた被害や、お子さん方が受けた精神的・肉体的苦痛を考えると、あまりにも軽すぎる処分と言わざるを得ません。

 

 娘は、A校へ赴任して間もなく、当該教諭の児童への言動を目の当たりにしました。同じ特別支援学級の教諭として、大きな衝撃を受けたことと思います。

 

 ただA校では当該男性教諭の教育方針がまかり通っていて、逆に娘が目を付けられ、パワハラ被害を受ける結果となりました。また管理職や市教委へ行っても全く聞いてもらえないことにも絶望していました。

 

 今回の調査で、A校での体罰・不適切指導が認定されたとのことですが、氷山の一角に過ぎないと思います。

 

 当時速やかに男性教諭の言動を調査していれば、多くの児童が被害を受けることは防止できたと思います。

 

 また、娘が命を落とすこともなく、大好きな教員という仕事を続けられたのではないかと思うと、本当に無念でなりません。

 

 なぜもっと早く調査してくれなかったのか、その思いは一生拭えることはありません。

2025年7月12日土曜日

▼『パジャマ姿の児童引っ張り連行』40代男性教師による体罰暴言で不登校相次ぐ…市教委に問題を訴えた女性教師にもパワハラ加え、女性教師はその後自殺…停職6か月の処分に遺族「あまりにも軽すぎる」<札幌市>

『パジャマ姿の児童引っ張り連行』
40代男性教師による体罰暴言で不登校相次ぐ
市教委に問題を訴えた女性教師にもパワハラ加え、女性教師はその後自殺
停職6か月の処分に遺族「あまりにも軽すぎる」<札幌市>

 

2025年7月12日() 5:50 北海道文化放送

 

■不適切指導で40代男性教師を停職6か月の懲戒処分に

 北海道札幌市の小学校で不適切な指導で複数の児童が不登校になったなどとして、札幌市教育委員会は男性教師を停職6か月の懲戒処分としました。

 

 処分を受けたのは札幌市立小学校の特別支援学級の40代の男性教師です。

 

 男性教師は2016年度から2023年度にかけて、勤務した2校で複数の児童に体罰や不適切指導をしたほか、同僚教師へパワハラ行為をしました。

 

 市教委によりますと外部による調査で発覚したのは10件以上の複数児童への体罰や「不適切指導」とされる行為。

 

 「幼稚園に戻れ」との暴言や、過度な宿題の提示、児童の作品を「やり直し」と言って破り捨てたほか、給食時間中にもリコーダーの練習を強制させるなどの行為が発覚しています。

 

 さらには学校へ行き渋る児童をパジャマ姿のまま自宅から手首を引っ張って連れ出し車に乗せていました。男性教師はこの行為で「暴行罪」で罰金10万円の略式命令を受けています。

 

 これらの男性教員による行為によって、指導を受けていた複数の児童が不登校になりました。

 

 男性教師は調査に対して「児童の自立を促すために厳しい指導が必要だという信念を持っていた」などと話しているということです。

 

■不適切指導を市教委に訴えた女性教師はパワハラ受け、その後自殺

女性教師へのパワハラ行為を認定…しかし自殺との因果関係は認めず

 

 また今回、男性教師の不適切指導を市教委などへ訴えていた同僚の女性教師に対する侮辱など「パワハラ行為」も認定されました。

 

 女性教師は2023年に自殺。711日の市教委による会見では、パワハラとの関連について「自殺までに少なくとも46か月経過していて、因果関係を認めることは困難」とされました。

 

 市教委は各事案の発生当時、多くの事態を把握していて「当時の対応は不十分だったと認めざるを得ない」としました。

 

 処分を受けた男性教師は711日付で退職。市教委は再発防止策を示し今後取り組んでいくとしています。

 

■自殺した女性教師の遺族「停職6か月の処分は、あまりにも軽すぎる」

 <女性教師の遺族のコメント(一部抜粋)>

6カ月の停職処分とのことですが、娘の受けた被害や、お子さん方が受けた精神的・肉体的苦痛を考えると、あまりにも軽すぎる処分と言わざるを得ません。校内では男性教師の教育方針がまかり通っていて、逆に娘が目を付けられ、パワハラ被害を受ける結果となりました。また、管理職や市教委へ言っても全く聞いてもらえないことにも絶望していました。今回の調査で、体罰・不適切指導が認定されたとのことですが、氷山の一角に過ぎないと思います。当時速やかに男性教師の言動を調査していれば、多くの児童が被害を受けることは防止できたと思います。また、娘が命を落とすこともなく、大好きな教員という仕事を続けられたのではないかと思うと、本当に無念でなりません。なぜもっと早く調査してくれなかったのか、その思いは一生拭えることはありません」

 

■児童の保護者たち「あまりにも遅すぎる対応だった」

<児童の保護者のコメント(一部抜粋)>

「まずは、私たちが訴えた内容が認められたことについて安堵しております。男性教師が、女性教師へパワハラを行っていたこと、当該女性教師が亡くなっていたことを知ったときには大変驚き、怒りを覚えました。もし私たちが声をあげなければ、誰かの命が失われなければ、市教委は動くこともなく、男性教師はなんのお咎めもなく教壇に立ち続けていたのかと思うと、あまりにも遅すぎる対応であったと言わざるを得ません。我が子が苦しみ、親として葛藤を繰り返してきた時間は戻ってきませんし、子どもが受けた心の傷も簡単に癒えるものではありません。市教委、学校関係者の皆様には、二度と同じ思いをする児童生徒、教職員が出ないように、本件を真摯に受け止めていただきたいと思います。最後に、女性教師が、自らパワハラ被害を受けながらも、子どもたちのために声を上げてくれていたことについて。私たちは皆、先生の勇気ある行動に感謝の思いでいっぱいです。そして、先生のことを心から誇りに思っております。この場をお借りして、心よりご冥福をお祈り申し上げます」


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ7月11日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 札幌市の教師、体罰や同僚教師へのパワハラで停職6か月の懲戒処分 自殺した女性教師の遺族「軽すぎる」
これの続報です。

2025年7月11日金曜日

▼任天堂への賠償命令確定 最高裁、パワハラ認定

任天堂への賠償命令確定 最高裁、パワハラ認定

 

2025年7月11日() 17:59 共同通信

 

 最高裁第3小法廷(平木正洋裁判長)は、直接雇用が前提の「紹介予定派遣」として任天堂で働いていた女性が、パワーハラスメントで精神的苦痛を受けたとして同社に損害賠償や社員としての地位確認を求めた訴訟で、女性側の上告を受理しない決定をした。9日付。パワハラを一部認めて、10万円の支払いを命じた一、二審判決が確定した。

 

 一審京都地裁判決は、保健師として勤務していた女性に対し、上司に当たる産業医が業務上必要な声かけを無視したり、定例ミーティングを中止したりしたことはパワハラに当たると判断。任天堂の使用者責任も認定したが、地位確認請求は退けた。二審大阪高裁判決も支持した。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2024年2月27日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 任天堂「パワハラはなかった」 「紹介予定派遣」保健師2人、雇用拒否は不当と訴え初弁論
これの続報です。


「お父さんは負けたけど頑張ってね!ありがとう!」 青森県警・男性警部パワハラ自殺訴訟 遺族が会見  男性が家族に宛てた『遺書』を公開  県警察本部「必要に応じて誠実に対応してまいります」

「お父さんは負けたけど頑張ってね!ありがとう!
青森県警・男性警部パワハラ自殺訴訟 遺族が会見
 男性が家族に宛てた『遺書』を公開
 県警察本部「必要に応じて誠実に対応してまいります」

 

2025年7月11日() 17:47 青森テレビ

 

青森県警の男性警部が自殺したことについて、遺族が職場でのパワハラや長時間労働が原因として公務災害を認めるよう訴えた裁判で、遺族が11日に会見を開き、男性が家族に宛てた遺書を公開しました。

 

「お父さんは負けたけど頑張ってね!ありがとう!

 

これは20167月に自殺したとされる県警に勤務していた当時55歳の男性警部の遺書です。

 

11日、遺族が会見を開き、遺書を公開しました。

 

2021年、遺族は男性が「うつ病」を発症し、自殺したことは職場内のパワハラや長時間労働が原因として、地方公務員災害補償基金を相手取り、公務災害の認定などを求めて訴訟を起こしました。

 

一審の青森地裁は、「自殺は公務に起因しているとは認められない」などとして、20253月に原告の訴えを棄却し、遺族は判決を不服として控訴しました。

 

11日の会見で遺族は、控訴審への思いを語りました。

 

遺族は

「最後までやれるところまでやってみよう。夫の死をただの死で終わらせてはいけない。控訴審では、真実を明らかにし、公平な審判をくださることを切に願います」

 

県警察本部は、青森テレビの取材に対し「必要に応じて誠実に対応してまいります」とし、被告の地方公務員災害補償基金は「係争中のためコメントは差し控える」としています。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

パワハラ隠ぺいか 青森県警の元同僚から新証言
 警部の妻が公務災害の認定を求め控訴

 

2025年7月11日() 20:03 青森朝日放送

 

【遺書】

「お父さんを許して下さい。お母さんをたのみます」

「お父さんは負けたけど 頑張ってね!」

 

これは20167月、自宅で自殺した青森県警の男性警部が職場のデスクの中に残した遺書です。

 

警部の妻が、自殺の原因は公務に起因する強い心理的負荷だったとして、公務災害と認定しなかった一審判決を不服とし、3月、仙台高裁に控訴しました。

 

警部は、20164月に県警本部交通企画課に異動し、3カ月後の75日に自宅で自殺しました。

 

妻は、配置転換や上司からの嫌がらせが自殺につながったとして、20218月、地方公務員災害補償基金県支部に対し、公務災害の認定を求め提訴していましたが、20253月、青森地裁は「嫌がらせやいじめが存在したとは認められない」などとし、この訴えを退けていました。

 

【長沼拓弁護士】

「いじめやパワーハラスメントが存在しないのに、存在しないものを過剰反応で、苦にして自死するという(一審)判決なんですけど、ちょっと常識的には考えられないような不当な判決かなと思っております」

 

しかし、その後に警部の同僚だった元警察官から、上司のパワハラがあったという趣旨の情報提供があり、県警が組織的に隠ぺいした可能性があるとして、控訴を決めたということです。

 

【亡くなった警部の妻】

「これが最後の私の仕事だと思って、思い切って証言くださる方を探しました」

「隠ぺいという事実がだんだん分かってくるにつれて、本当にこれは最後まで警察に対して、明らかにしてもらいたいという思いが強くなりました」

 

県支部は取材に対し「係争中のため、コメントは差し控えさせていただきます」としています。

 

仙台高裁の第1回口頭弁論は、918日に行われます。

 

 

 

「死にたくない。でも苦しみから逃れるためにはしかたない」遺書を公開
 青森県警の警部パワハラ自殺訴訟で遺族が元同僚の新しい証言を明かす

 

2025年7月11日() 20:45 青森放送

 

2016年県警察本部の55歳の男性が上司からのパワハラで自殺したとして、遺族が公務災害の認定を求めた裁判を巡る動きです。

遺族は元同僚の警察官の新しい証言を明らかにしました。

 

 

きょう遺族が公開した遺書。

 

「いままで本当にありがとう」

「死にたくないでもこの苦しみから逃れるためにはしかたない」

「幸せでした。許してね」

 

201675日、県警察本部交通企画課の課長補佐 千葉真樹さん(当時55)は、自宅で自ら命を絶ちました。

 

遺族は地方公務員災害補償基金に対し、上司からの“パワハラ”で自殺したとして、公務災害の認定などを求めた裁判を起こしました。

青森地方裁判所は、ことし3月「ひどい嫌がらせを受けたとは評価しがたい」として請求を棄却。

一審を不服とした遺族は、仙台高裁に控訴しました。

きょう、遺族や弁護士は元警察官の同僚による新しい証言を代読しました。

 

★小野寺義象 弁護士

「私が知る限り補佐は上司からのパワーハラスメントにとても苦しんでおり、私は何度もそのような話しを補佐から聞いていました」

「当時の青森県警幹部や監察課へ補佐は、日頃から上司からパワハラを受けて自死したと考えられると断言した報告をしました。報告直後には、県警幹部から直に呼ばれ質問を受け、経緯を1時間近くかけて説明しましたが、これらの訴えは聞き入れられませんでした」

「パワハラがあったと主張するのは私1人で(幹部から)考えを変える気はないかと言われました。パワハラはなかったという前提に立った聞き取り調査でした」

 

★遺族

「青森県警は早々に上司から夫へのいじめやパワハラはなかったと結論づけ、遺族から求めた調査を行うことなく、一方的に打ち切ってしまいました。この結果に私たち遺族は到底納得することができませんし、今も警察に対する怒りは癒えることはありません」

 

県警察本部は「内容の詳細を承知しておりませんのでコメントを差し控えさせていただきます。必要に応じて誠実に対応してまいります」とコメントしています。

 

 

 

【詳報】「今まで本当にありがとう。また会えたら…」
青森県警・男性警部パワハラ自殺訴訟
 遺族が会見 男性が家族に宛てた『遺書』を公開
 県警察本部「必要に応じて誠実に対応してまいります」

 

2025年7月11日() 21:06 青森テレビ

 

2016年に自殺した青森県警の男性警部の「遺書」を遺族が公開しました。遺族は、職場でのパワハラや長時間労働が原因として公務災害を認めるよう訴訟を起こしています。

 

「お父さんは負けたけど頑張ってね!

「今まで本当にありがとう。また会えたら…」

 

これは、20167月に自殺したとされる県警に勤務していた当時55歳の男性警部の遺書です。11日に遺族が会見を開き、遺書を公開しました。

 

2021年、遺族は男性が「うつ病」を発症して自殺したことは職場内のパワハラや長時間労働が原因として地方公務員災害補償基金を相手取り、公務災害の認定などを求めて訴訟を起こしました。

 

一審の青森地裁は「自殺は公務に起因しているとは認められない」などとして、20253月に原告の訴えを棄却し、遺族は判決を不服として控訴しました。

 

遺族

「私たち遺族は戦い続けてきました。最後までやれるところまでやってみよう。夫の死をただの死で終わらせてはいけない。控訴審では、真実を明らかにし、公平な審判をくださることを切に願います」

 

また、会見では一審の判決後、男性と同じ部署で勤務をしていた元警察官がパワハラに関する新たな情報提供をしたことが明らかになりました。

 

小野寺 義象 弁護士

【情報提供の内容】の読み上げ

「補佐(男性警部)が亡くなる前日の夜。その日が当直だった私は遅くまで仕事をしていた補佐に『こんなに遅くまで大変ですね』と声をかけると、補佐は『またやつ(上司)にやられた。どうしようもない。どうなってる。これならいつになっても仕事が終わらない。エンドレスだ』などと話していました」

 

県警察本部は青森テレビの取材に対し「必要に応じて誠実に対応してまいります」とし、被告の地方公務員災害補償基金は「係争中のためコメントは差し控える」としています。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ7月11日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼【速報】「夫の死をただの死で終わらせてはならない」青森県警・男性警部パワハラ自殺訴訟 遺族が会見 仙台高裁に「控訴理由書」を提出
これの続報です。
在職している方、特に警察ですと、内部告発的な証言は出難いですが、
今般は退職された方なので、勤務評定や人事異動の心配も無く、
被害者に有利に証言が期待出来ます。
これを機に、御遺族にとって少しでも納得のいく判決が出る事を祈念しております。

御遺族の皆様へ
同僚の方からの証言が得られるのは天祐と言っても過言ではありません。
証言者の方に変な力が及ばない様に弁護士とも上手く連携してください。



札幌市の教師、体罰や同僚教師へのパワハラで停職6か月の懲戒処分 自殺した女性教師の遺族「軽すぎる」

札幌市の教師、体罰や同僚教師へのパワハラで停職6か月の懲戒処分
 自殺した女性教師の遺族「軽すぎる」

 

2025年7月11日() 17:45 北海道テレビ

 

札幌市教育委員会は、児童への体罰や同僚教師へのパワハラがあったとして40代の男性教師を停職6か月の懲戒処分としました。

 

札幌市教育委員会 菅野智広教職員担当部長)

「被害を受けた児童、その保護者の方々、ハラスメントを受けた教諭、そのご家族に対し、深くお詫び申し上げます」。

 

札幌市教委によりますと40代の男性教師は2016年度から2023年度にかけて2つの小学校で複数の児童に対し手首を引っ張るなどの体罰や不適切な指導を行いました。また市教委から依頼をうけた弁護士の調査で2018年度にはこの男性教師から同僚の女性教師に対し、児童の前で叱責するなどのパワハラが2件あったと認定されました。

 

女性教師はうつ病と診断を受けおととし自殺しましたがパワハラとの因果関係の認定は困難とされています。パワハラを受けた女性教師の遺族は、「あまりにも軽すぎる処分と言わざるを得ない」とコメントしています。

市教委は11日の教育委員会会議で男性教師を停職6か月の懲戒処分としました。

男性教師は11日付で退職しています。

 

 

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行き渋る児童をパジャマ姿のまま引っ張り車に
…「幼稚園に戻れ」複数人が不登校に
 40代男性教諭を懲戒処分・札幌市

 

2025年7月11日() 17:50 札幌テレビ

 

札幌市内の市立小学校で、特別支援学級の男性教諭(40代)による不適切な指導で複数の児童が不登校となったことなどを受け、札幌市教育委員会は男性教諭を停職6か月の懲戒処分としたと発表しました。

 

男性教諭は2016年度から2023年度にかけて勤務した複数の小学校で児童に対し、体罰や不適切な指導を複数回行い、2018年度には同僚の女性教諭に対しパワーハラスメントを行ったとされています。

 

市教委によりますと男性教諭は、集中が持続できない児童のイスや机を蹴ったほか、授業中に児童に対して「幼稚園に帰っていい」などと発言。

 

さらに、学校へ行き渋る児童をパジャマ姿のまま手首を引っ張って連れ出し車に乗せるなどしたということです。

 

男性教諭が担当した児童の複数が不登校となりました。

 

男性教諭は2022年度に児童の手首を引っ張った暴行罪で、罰金10万円の略式命令を受けました。

 

また、市教委は男性教諭が2018年度に、同僚の女性教諭に対してパワハラ行為を行ったことも認定しました。

 

女性教諭は札幌市内の特別支援学級を担当していた当時、「男性教諭からパワハラを受けている」など学校の管理職や教育委員会に相談していました。

 

その後、女性はうつ病と診断され一時休職し、通院を続けていた中で自殺しています。

 

男性教諭は711日付けで退職しています。

 

札幌市教育委員会は、これらの事案に関係した校長職の管理監督責任を認定し、当時の小学校校長ら合わせて3人を文書訓告の処分としています。

 

 

 

不適切指導やパワハラ 札幌の男性教諭を懲戒

 

2025年7月11日() 17:52 テレビ北海道

 

札幌市教育委員会は、児童への不適切な指導や女性教諭に対するパワーハラスメントがあったとして、市内の学校に勤める男性教諭を停職6か月の懲戒処分にしました。

市教委によりますと、40代の男性教諭は2016年度から23年度にかけて複数の学校の児童に対して椅子を蹴ったり手首を引っ張るといった不適切な指導や体罰を繰り返し、複数の児童が不登校になったということです。

また、男性教諭は同僚の女性教諭に対し教室で大声で叱責するなどのパワーハラスメントが認められました。パワハラとの因果関係は明らかになっていませんが、女性教諭はストレスからうつ病を発症し、おととし死亡しました。

男性教諭は退職願を提出し本日付けで退職しています。

 

 

 

パワハラを受けた同僚女性教諭は自殺、
児童に対しても額を指で弾く、イスを蹴るなどの体罰や不適切指導
40代男性教諭を停職6か月依願退職 札幌市教育委員会

 

2025年7月11日() 19:29 北海道放送

 

札幌市の小学校教諭が8年にわたり、児童に不適切な指導を繰り返したほか同僚の教諭にパワハラを行っていた問題で、札幌市教委は男性教諭を停職6か月の処分としました。

 

「幼稚園に戻れ!」などと暴言を浴びせていた40代男性教諭。

 

児童への体罰や不適切な指導が認められました。

 

停職6か月の処分を受けたのは、札幌の市立小学校に勤務する40代の男性教諭です。

 

札幌市教委の会見(11日午後4時)

「申し訳ございません」

 

男性教諭は、2016年度から8年間にわたって2つの小学校の特別支援学級で、少なくとも3人の児童に対し、額を指で弾く、授業中に児童のイスを蹴るなど14件の体罰や不適切な指導をしていました。

 

また、2019年に男性教諭の指導について市教委に訴えた同僚の女性教諭に対してパワハラを行っていたことも認定されました。

 

この女性教諭は2023年になって、自殺しています。

 

札幌市教委 菅野智広 教育部長

「いま思えば、教職員相談室から体罰、不適切な指導の対応セクションに的確に対応を依頼するなど、そういった対応が必要だった。当時の対応には反省すべきがあると考えている」

 

女性教諭の遺族は「娘が受けた被害やお子さん方が受けた精神的・肉体的苦痛を考えると、あまりに軽すぎる処分と言わざるを得ません」とコメントを出しました。

 

男性教諭は処分を受け11日付けで依願退職しました。

 

 

 

体罰、作品破り捨て… 不適切指導とパワハラで男性教諭を停職処分

 

2025年7月11日() 20:45 朝日新聞

 

 札幌市教育委員会は11日、複数の児童へ不適切な指導や、同僚の教諭にパワーハラスメント行為をしたとして、市内の小学校に勤める40代の男性教諭を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。教諭は同日付で依願退職した。

 

 市教委によると、男性教諭は2016年度から23年度にかけて、勤務した市内の二つの小学校で特別支援学級の児童に対し、児童の額を指ではじくパジャマ姿の児童の手首を引っ張って家から連れ出すといった体罰2件のほか、児童へ大声で暴言児童の椅子や机を蹴る児童の作品を「やり直し」と述べて破り捨てる過度な負担となる宿題を出す「幼稚園に返っていい」と発言する――などの不適切な指導を12件行った。

 

 被害を受けた児童は少なくとも3人で、指導が原因で不登校になった可能性がある児童も複数いるという。事実認定は、市教委が依頼した弁護士2人が行った。

 

 また、18年度に、この男性教諭は同僚の女性教諭に対し、子どもがいる教室で「逃げんなや」などと大声をあげるなどのパワハラ行為も2件、認定された。女性教諭は休職し、その後、一時は教育現場に復職したものの、23年に自死した。

 

 市教委は、弁護士2人による調査の結果「パワハラと自死との間の因果関係を認めることは困難であると判断された」としている。

 

 204月以降、こうした不適切な事案について、保護者から少なくとも複数回、市教委に相談が寄せられていた。だが、市教委は対応を学校現場に任せ、本格的な実態調査を始めたのは、一部メディアが報道した後の2310月だった。被害者側の代理人弁護士によると、亡くなった女性教諭も193月に市教委に男性教諭の不適切指導を相談していたという。

 

 市教委は一連の対応について「結果的に不十分だった」などと謝罪した。(原知恵子)

 

■「時間は戻ってこない」

 

 男性教諭の懲戒処分を受けて、保護者や遺族が代理人弁護士を通じてコメントを寄せた。詳細は次の通り(一部を編集しています)。

 

 【201923年度に体罰・不適切指導があった小学校の保護者一同のコメント】

 

 まずは、私たちが訴えた内容が認められたことについて安堵(あんど)しております。この度の調査で、慎重に事実関係を調査してくださった調査委員の皆様、調査に協力してくださった皆様には、心より感謝申し上げます。

 

 男性教諭が、前任校でも同様の問題を起こしていたこと、女性教諭へパワハラを行っていたこと、当該女性教諭が亡くなっていたことを知ったときには大変驚き、怒りを覚えました。もし私たちが声をあげなければ、誰かの命が失われなければ、市教委は動くこともなく、男性教諭はなんのお咎(とが)めもなく教壇に立ち続けていたのかと思うと、あまりにも遅すぎる対応であったと言わざるを得ません。

 

 我が子が苦しみ、親として葛藤を繰り返してきた時間は戻ってきませんし、子どもが受けた心の傷も簡単に癒えるものではありません。市教委、学校関係者の皆様には、二度と同じ思いをする児童生徒、教職員が出ないように、本件を真摯(しんし)に受け止めていただきたいと思います。

 

 最後に、前任校の女性教諭が、自らパワハラ被害を受けながらも、子どもたちのために声を上げてくれていたことについて。私たちは皆、先生の勇気ある行動に感謝の思いでいっぱいです。そして、先生のことを心から誇りに思っております。この場をお借りして、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

【女性教諭の遺族のコメント】

 6カ月の停職処分とのことですが、娘の受けた被害や、お子さん方が受けた精神的・肉体的苦痛を考えると、あまりにも軽すぎる処分と言わざるを得ません。

 

 娘は、赴任して間もなく、当該教諭の児童への言動を目の当たりにしました。同じ特別支援学級の教諭として、大きな衝撃を受けたことと思います。ただ、同校では当該男性教諭の教育方針がまかり通っていて、逆に娘が目を付けられ、パワハラ被害を受ける結果となりました。また、管理職や市教委へ言っても全く聞いてもらえないことにも絶望していました。今回の調査で、同校での体罰・不適切指導が認定されたとのことですが、氷山の一角に過ぎないと思います。当時速やかに男性教諭の言動を調査していれば、多くの児童が被害を受けることは防止できたと思います。また、娘が命を落とすこともなく、大好きな教員という仕事を続けられたのではないかと思うと、本当に無念でなりません。

 

 なぜもっと早く調査してくれなかったのか、その思いは一生拭えることはありません。

 

 

 

「幼稚園に戻れ」児童に体罰と暴言繰り返した"問題教師"
停職6か月の懲戒処分
_不適切指導を市教委などに訴えた同僚の女性教師へのパワハラも認定
女性教師は自殺に追い込まれるも因果関係認めず<札幌市教委>

 

2025年7月11日() 21:00 北海道文化放送

 

 札幌市の小学校で不適切な指導で複数の児童が不登校になったとして、札幌市教育委員会は男性教師を停職6か月の懲戒処分としました。

 

 「大変申し訳ございませんでした」(札幌市教委)

 

 懲戒処分を受けたのは、札幌市の小学校に勤める40代の男性教師です。

 

 2016年から2023年にかけて、特別支援学級などで児童の手首を引っ張る体罰や「幼稚園に戻れ」との暴言など、不適切な指導が10件以上確認されました。

 

 指導を受けた複数の児童が不登校になったということです。

 

 第三者委員会の調査では、不適切な指導を市教委に訴えた同僚の女性教師に対するパワハラ行為も認定しましたが、のちに自殺したこととの因果関係は認めませんでした。

 

 

 

小学校教諭、「幼稚園に帰っていい」暴言やイス・机を蹴る
…同僚女性へのパワハラも

 

2025年7月12日() 19:03 読売新聞

 

 体罰や暴言で複数の児童を不登校にさせたとして、札幌市教育委員会は11日、市立小学校の特別支援学級を担当していた40歳代の男性教諭を停職6か月の懲戒処分にした。教諭は同日付で依願退職した。

 

 発表によると、教諭は2016~23年度、授業中に「幼稚園に帰っていい」と暴言を浴びせたり、集中が続かない児童のイスや机を蹴ったりした。パジャマ姿で学校へ行き渋る児童の手首を引っ張って連れ出したこともあり、今年2月には札幌簡裁が暴行罪で罰金10万円の略式命令を出した。

 

 この教諭を巡っては、同僚の女性に侮辱的な発言をしたパワーハラスメントも認定された。女性は教諭の不適切指導を周囲に相談していたという。女性は後に自殺したが、調査にあたった弁護士らは「パワハラとの因果関係は認められない」と結論づけている。

 

 懲戒処分を受け、被害児童や女性の遺族の代理人弁護士は「市教委は情報提供した女性を切り捨て、体罰や不適切指導を助長し続けた」とコメントした。

 

 

 

女性教諭に叱責「逃げんなや」パワハラで男性教諭を懲戒処分
 女性は自殺 児童への体罰も認定 札幌市

 

2025年7月12日() 20:34 札幌テレビ

 

札幌市教育員会は、2016年度から2023年度にかけて、複数の小学校の児童に体罰や不適切な指導などを行ったとして、40代の男性教諭を停職6か月の懲戒処分にしたと発表しました。

 

(札幌市教委の担当者)「このたびは本当に申し訳ありませんでした」

 

札幌市教委によりますと、40代の男性教諭は、市立小学校の特別支援学級に通う児童の手首を引っ張って家から連れ出するなどの体罰を加えたほか、同僚の女性教諭に対し、教室で「逃げんなや」と叱責するなどのパワーハラスメントが認められたということです。

 

女性教諭はその後、うつ病と診断され自殺しています。

 

市教委は男性教諭を停職6か月の懲戒処分にして、男性教諭は本日付で依願退職しています。

 

市教委は「事案を重く受け止め、ハラスメントを起こさせない体制整備・強化を早急に図りたい」としています。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ7月10日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼特別支援学級の児童に不適切な指導、不登校に…イス蹴る、大声で威圧的な態度をとるなど十数件 札幌市の男性教諭、6か月の停職処分に
これの続報です。
報道にて知る限りでは、本当に悪質な授業実態であり、パワハラです。
この加害者を擁護する訳ではありませんが、
特別支援学級の担任は専門職なのでしょうか?
教員免許を保有しているだけで、単なる人事異動の一環で、
特別支援学級を受け持たされるのでは、教員も児童生徒も共に不幸です。
普通学級の児童生徒と異なる行動もするでしょう。
言って聞かせるだけで指導が終わらない時もあるでしょう。
本人の適性を配慮せずに、人事の都合で担任させるものでもありません。
しかし、いくらストレスが溜まっているとしても、
それを年下の教員に矛先を向けるのは間違いです。

被害者の皆様へ
「巡り合わせが悪かった」
そんな一言で終わらせたくないのは当然です。
しかし、現行の人事制度であれば、いつかどこかで誰かが起こす可能性は
残ったままです。
皆さんの声で変えない限り、変わらないですし、再発防止も難しいでしょう。



▼防衛省職員が同僚にセクハラ、国に250万円賠償命令 個人責任は否定

防衛省職員が同僚にセクハラ、国に250万円賠償命令 個人責任は否定

 

2025年7月11日() 16:46 毎日新聞(安元久美子)

 

 防衛省の男性職員からセクハラを受けたとして、同僚だった女性職員が国と男性に計600万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は11日、セクハラ行為があったと認定し、国に250万円の支払いを命じた。一場康宏裁判長は、職場を離れた休日の行為も職務に付随すると判断し、「性的自由に対する侵害の程度は強い」と述べた。

 

 判決によると、2人は20204月から約1年間、防衛省内の同じ部署で働いていた。男性は勤務中に女性の二の腕や下半身をもむといったセクハラ行為を繰り返し、休日に一緒に出かけた際には女性に抱きついた。女性は22年に適応障害を発症した。

 

 判決は、女性が好意を受け入れてくれていると考えて、男性は身体的接触をエスカレートさせたとみられると言及。一方、女性は職場での関係悪化を考えると断れなかったとし、休日の外出先で抱きついたことも職務に付随した行為と判断した。

 

 男性個人に対する請求については、国家賠償法が職務上の行為について公務員個人ではなく国などが賠償責任を負うと規定していることから棄却した。

 

 防衛省は「判決内容を慎重に検討し、適切に対応する。隊員の意識改革や事案の迅速な解決体制の構築などの実効性あるハラスメント防止対策を通じて、ハラスメントを一切許容しない環境を構築していく」とコメントした。

 

 

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防衛省職員のセクハラ認定 「職務に付随」、国に賠償命令 東京地裁

 

2025年7月11日() 17:46 時事通信

 

 防衛省の同僚男性から職場で下腹部をもまれるなどのセクハラを受けたとして、女性職員が国と男性に300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が11日、東京地裁であった。

 

 一場康宏裁判長はセクハラ行為を認定し、「職務に付随して行われた」として国に250万円の支払いを命じた。

 

 判決によると、2人は20204月から1年間、統合幕僚監部の同じ班で勤務。男性は2312月、女性へのわいせつ行為を理由に停職4カ月の懲戒処分を受けた。その後、女性は適応障害と診断された。

 

 訴訟で女性側は、男性が職場で二の腕や下腹部をもんだなどと主張。男性側は、懲戒処分でこれらの行為は認められておらず、職場の防犯カメラにも映っていないと反論したが、一場裁判長は「女性に好意を持っており、拒絶されないと誤解して体を触ったとしても不自然ではない」などとして退けた。

 

 防衛省の話 判決内容を慎重に検討し、適切に対応する。

 

 

 

防衛省職員へのセクハラ賠償命令 休日の行為も職務との関連を認定

 

2025年7月11日() 18:29 共同通信

 

 防衛省職員の女性が、勤務中などに同僚だった防衛技官の男性からセクハラを受けたとして、国と男性に計600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は11日、職務に関連したセクハラがあったとして国の責任を認め、250万円の支払いを命じた。男性への請求は棄却した。

 

 判決によると、女性は2020年から、勤務先などで体を触られるといった被害に遭い、好意を寄せる内容のメッセージを何度も送られた。一場康宏裁判長はセクハラに該当すると認定。勤務時間中の被害のほか、休日の行為も、女性が関係悪化を考慮して対応していたとして職務との関連を認め、国が責任を負うべきだと判断した。

 

 

 

防衛省セクハラで250万円賠償命令
…勤務中に下半身触られたり、外出先で背後から抱きつかれたり

 

2025年7月11日() 19:35 読売新聞

 

 防衛省職員の女性が、勤務中などに受けた同僚男性からのセクハラが原因で精神的被害を受けたとして、男性と国に各300万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(一場康宏裁判長)は11日、職務に関連したセクハラだと認定し、国に250万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 

 判決によると、女性は2020年、同僚男性と休日に外出した際に背後から抱きつかれたほか、防衛省内で勤務中に下半身を触られるなどした。女性は22年にセクハラ被害を訴え、男性は停職の懲戒処分を受けた。女性はその後、適応障害と診断された。

 

 判決は、女性が休日に男性と外出したのは「職場での関係悪化を考慮したためだ」と指摘。男性による一連のセクハラが職務に関する不法行為にあたると判断し、国の賠償責任を認めた。男性への請求は棄却した。

 

 防衛省は「判決を慎重に検討し、適切に対応していく」とのコメントを出した。

▼【速報】「夫の死をただの死で終わらせてはならない」青森県警・男性警部パワハラ自殺訴訟 遺族が会見 仙台高裁に「控訴理由書」を提出

【速報】「夫の死をただの死で終わらせてはならない」
青森県警・男性警部パワハラ自殺訴訟 遺族が会見
 仙台高裁に「控訴理由書」を提出

 

2025年7月11日() 13:43 青森テレビ

 

2016年に青森県警の男性警部が自殺したことを受けて、遺族が職場でのパワハラや長期時間労働が原因として公務災害を認めるよう訴えた裁判についてです。

 

青森地裁で1審が敗訴となりましたが、原告は20253月に控訴状を提出。630日までに仙台高裁に控訴理由書を提出したということです。

 

この件について、遺族は11日に会見を開き、「夫の死をただの死で終わらせてはならない。公平な審判をくだされるよう切に願います」などと話しました。

 

原告の弁護側は、1審判決後に、元警察官からの情報提供があったとしています。

 

この裁判は、県警の男性警部(当時55歳)が20167月に自殺したことを巡り、遺族は職場でのパワハラや長期時間労働が原因として、地方公務員災害補償基金を相手取り、公務災害の認定などを求めていました。

 

3月に行われた青森地裁の判決では「自殺は公務に起因しているとは認められない」として、原告の訴えを棄却しました。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ3月7日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼警察官の自死、労災認定を求めた遺族の訴えを退ける判決 青森地裁
これの続報です。


2025年7月10日木曜日

▼【55分間も電話でしつこく性的相談】学校職員の男性が、同僚の女性に"セクハラ発言"繰り返し『深い嫌悪感や不快感』を与えたとして"減給6か月"懲戒処分に「深く考えずに言ってしまった」<北海道教育委員会>

55分間も電話でしつこく性的相談】
学校職員の男性が、同僚の女性に"セクハラ発言"繰り返し
『深い嫌悪感や不快感』を与えたとして"減給6か月"懲戒処分に
「深く考えずに言ってしまった」<北海道教育委員会>

 

2025年7月10日() 21:10 北海道文化放送

 

■「55分間の電話で執ように性的発言」特別支援学校の男性職員が懲戒処分

 北海道石狩地方の特別支援学校に勤務する56歳の男性職員が、同僚の女性職員に対し55分間にわたって電話で執ように性的な発言を繰り返したとして、710日付で減給6か月の懲戒処分を受けました。

 

 北海道教育委員会によりますと、男性職員は202411月、同じ職場の女性に対し、電話で一方的に性的な話題を持ちかけ続けたということです。通話は私的な内容で、勤務時間外に行われ、約55分間も続きました。

 

 女性は、男性の発言に対して「分かりません」などと応じていましたが、男性は聞き入れずに問題発言を繰り返したということです。

 

 精神的な苦痛を感じた女性は同僚に相談し、20251月に学校の管理職へ報告。セクハラ行為が明るみに出ました。

 

 男性職員は調査に対し「深く考えずに言ってしまった。教員としても人間としても、してはいけないことをしてしまい、深く反省している」と話しています。

 

 道教委は、男性職員の行為が、女性に強い嫌悪感や不快感を与える不適切なものであったと判断し、減給6か月の懲戒処分を下しました。

女性教諭自殺、校長の過失認定 パワハラ対応怠る、宮城

女性教諭自殺、校長の過失認定 パワハラ対応怠る、宮城

 

2025年7月10日() 18:01 共同通信

 

 宮城県立高の女性教諭=当時(32)=が職場の男性教諭からパワハラを受け2020年に自殺した問題で、県教育庁は10日、検証報告書を公表した。男性教諭への指導や情報共有など適切な対応を怠った当時の校長ら管理職に「重大な過失があった」と認定した。

 

 検証は遺族からの要望を受け実施。報告書は、男性教諭が他の職員がいる会議の場で女性を執拗に問い詰めたり、「先生の私に対する態度は失礼だと思います」などと記した手紙やメモを女性の机に繰り返し置いたりした行為がパワハラに当たるとした。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

「会議に出ないで」パワハラで女性教師が自殺
 県教委が校長らに重大な過失があったと認定〈宮城〉

 

2025年7月10日() 19:27 仙台放送

 

2020年、宮城県立高校の女性教師が同僚の男性教師からパワハラを受けて自殺した問題を巡り、県教育委員会は7月10日、校長や教頭の対応に「重大な過失があった」などとする検証結果をとりまとめ、報告しました。

 

「管理職である校長及び教頭には、予見義務違反、結果回避義務違反が認められ重大な過失があったと評価」

 

この問題は、2020年、石巻西高校に勤める30代の女性教師が、同僚の当時59歳の男性教師から、「仕事は一切お願いしません。会議には出ないでください」と書かれたメモを机に置かれるなどのパワーハラスメントを受け、自殺したものです。

 

県教委がとりまとめた報告書の中では、当時の校長や教頭が「トラブルの発生を認知したにもかかわらず、結果回避に向けた対応をしているとは言い難い」とした上で、「重大な過失」があったと指摘しています。

 

また、再発防止に向けては、「当事者同士を速やかに引き離す」などの対応が必要だとしています。

 

男性教師への懲戒処分は、当時の基準などに基づき、「停職3カ月」でしたが、県教委はこの問題を受けて、「免職」の規定を追加しました。

 

県教委は女性教師の両親にも報告書を手渡していて、女性教師の両親は来週、会見を開く予定です。




「管理職の対応に重大な過失」宮城県教育委員会
 女性教諭のパワハラ自殺で検証まとめる

 

2025年7月10日() 19:02 東日本放送

 

 2020年に宮城県の県立高校女性教諭がパワハラで自殺した事案について、県教育委員会は高校の管理職の対応に重大な過失があったとの検証結果を取りまとめました。

 

 2020年10月、県立高校の30代女性教諭が50代男性教諭からのパワーハラスメントを理由に自殺を図りました。

 

 県教委は遺族の意向を受け、再発防止を目的に検証してきました。

 

 県教委担当者「パワーハラスメントの3要素を全て満たし、パワーハラスメントに該当するものであったと認定」

 

 検証報告書は、当時高校に在籍していた62人から聞き取りを行い作成しました。

 

 校長など管理職の対応に予見義務違反があり、重大な過失があったと言わざるを得ないなどとする検証結果が取りまとめられました。

 

 その中で、パワハラへの認識と理解を深めることや相談窓口の設置、セルフチェック実施などの再発防止策が盛り込まれました。

 

 

 

パワハラきっかけに高校教諭が自殺、県教委の検証が終了
…再発防止策を含む報告書 公表(宮城県)

 

2025年7月10日() 19:30 宮城テレビ

 

宮城県教委は、5年前に高校教諭がパワハラをきっかけに自殺した事案の検証が終了したとして、報告書を10日 公表しました。

 

これは、5年前 石巻西高校の30代の女性教諭が50代男性の主任教諭から「仕事は一切任せません」と書かれた手紙を渡されるなどのパワハラを受け、自殺したものです。

 

10日、県教委は、検証が終了し遺族からも一定の理解が得られたとして、会議で報告すると共に報告書をHPで公表しました。

 

報告書では、管理職の対応に重大な過失があったなどとする検証と、新任校長などにハラスメントに特化した研修や、パワハラに対する懲戒処分に免職を含めるとした再発防止策が、示されています。

 

10日の会議では、外部委員から「人格を否定することは絶対にいけないという姿勢を、県教委が定めるべき」といった意見が出されました。

 

この件とは別に、7年前 登米総合産業高校の当時1年生の男子生徒が、部活動の男性外部コーチに暴行やサルなどと暴言を吐かれる体罰を受けるなどして、転校を余儀なくされた事案についても報告されました。

 

報告書では、管理職による速やかな事実確認や保護者への対応が不十分だったと指摘し、学校側が外部コーチへの研修を徹底するなどの再発防止策を示しています。

 

 

 

「期待の若手」
有望な女性教諭に繰り返された“メモ”使ったパワハラ検証報告書で認定
「学校側に重大な過失」【メモの全文・画像】

 

2025年7月10日() 21:08 東北放送

 

202010月、宮城県立の高校で50代の男性教諭からパワーハラスメントを受けた30代の女性教諭が自殺した問題で10日、宮城県教育員会は「再発防止に関する検証報告書」を公表した。明らかにされたのは、優秀だった若手女性教諭に対し繰り返された「メモ」を使ったパワハラ行為と学校側の不十分な対応だった。

 

女性教諭は2017年度に宮城県教育委員会に採用され、その際、405人の代表として服務宣誓を務めている。同じ年に当該の県立高校に赴任。研修や勉強会にも積極的に参加するなど向上心をもって業務にあたり管理職からの評価も高かった。男性教諭も「期待の若手」として接していたというが、20203月から関係がこじれ、その後、パワハラ行為が始まり女性教諭を追い詰めていったと報告書は指摘している。

 

きっかけは20203月に行われた他県大学シンポジウムの報告だった。女性教諭の報告に対し別の教職員から「もう少しかみ砕いて伝えてもらえないか」と指摘があり、その際、男性教諭は女性教諭をフォローするつもりで「一般的に理解されている用語である」などと発言した。報告書に詳しい描写がなく詳細は不明だが、女性教諭は説明をさえぎられ、準備していた報告を予定通りできなかったという。後日、男性教諭は報告の流れをさえぎったことを女性教諭に謝罪。一方で「俺だって苦労して気を遣っている」などと述べ、女性教諭が謝罪する事態となった。その後、男性教諭による厳しい言動が増えていく。以下、主な言動をまとめた。

 

■女性教諭に対する「つるし上げ」 

202043:

男性教諭から、他の教職員たちに学習教材を運搬するよう指示が出されたが、女性教諭は別の作業があり参加できなかった。男性教諭は、女性教諭に対し指示に従わない憤りをほかの教職員が感じるほどあらわにした。

 

20205:

女性教諭は男性教諭から「保護者送迎の駐車用に職員駐車場を開放した際の職員の車の一斉移動に協力しなかった」「生徒の登校日に合わせて教室整備を呼びかけたが対応しなかった」ことを指摘される。女性教諭は自分だけが攻撃されたとストレスを感じた

 

2020529:

女性教諭は、自分がチーフの担当業務の打ち合わせを職員室で始める。女性教諭と男性教諭、別の教諭の3人が担当だったが、女性教諭は別の教諭との2人で打ち合わせを行った。詳しい理由はわからないが、女性教諭は、男性教諭が担当と知らなかった可能性、この時点で男性教諭を避けていた可能性が考えられる。

 

202061:

女性教諭は、男性教諭に相談せず、担当業務に関する生徒説明会を実施したい旨を教頭に相談。

 

202062:

男性教諭は、担当部長である自分が報告を受けていないことを女性教諭に指摘。このとき、女性教諭にだけ指摘し他の教諭には指摘しなかったという。女性教諭は謝罪したが、男性教諭は繰り返し指摘を続けた。この時、別室に移動した女性教諭は涙を流している。執拗に攻め立て詫びさせる行為は「つるし上げ」だと他の教諭たちは感じていた。しかし、男性教諭の立場が強いためか、他の教諭たちは止めに入ることができなかった。公開裁判のような雰囲気だった。この後、別の教諭が、男性教諭に対し「やりすぎではないか」と話すと男性教諭も理解を示した。男性教諭は、女性教諭との向き合い方を相談したという。

 

202063日以降:

校長や教頭の指示もあり、男性教諭は女性教諭と距離をとるため、職員室を離れ1階応接室で執務するようになる。この頃、女性教諭は男性教諭と廊下で出会うと飛びのいて避ける。男性教諭が生徒と話していると、脇を駆け抜けるなど、明らかに拒絶反応が出ていた。

 

■「話し合いがしたい」

2020612日、女性教諭の態度に我慢の限界を感じた男性教諭は、「話し合いがしたい」というメモを女性教諭の机に置く。悩んだ女性教諭は教頭に相談。教頭は「無理に応じる必要はない」と話す一方「男性教諭と全く接触せずに仕事をするのは難しい」とも伝えている。さらに女性教諭に「一度、休むことを検討したらどうか」と提案している。向上心や責任感の強かった女性教諭はこの提案をどう受け止めただろうか。決して前向きな気持ちにはならなかっただろう。実際、女性教諭は「学級担任として休むくらいなら退職する」と断っている。

 

女性教諭は「男性教諭の足音まで気になる」「存在を確認するだけで不安になる」などと教頭に相談している。信じがたいことだが、それにも関わらず翌日、女性教諭、男性教諭、別の教諭の3人で話し合いの場が持たれている。このとき、

 

男性教諭「仕事について直接話をすることは可能か?

女性教諭「直接話をすることは難しいです」

男性教諭「メモのやりとりはどうか」

女性教諭「それならできます」

というやりとりが交わされた。ここから「メモ」をつかったパワハラ行為が始まる。尚、メモを使ったやりとりについて当時、校長も教頭も容認している。しかも、メモでやりとりをすることを条件に男性教諭の席も職員室に戻されている。以下、具体的なメモの内容を記載する

 

■「メモ」によるパワハラ

2020627:

女性教諭の机の上に匿名の手紙が置かれる。「せんせいの態度ははたで見ていてもひどいと思いますよ」「残念な話しです」などと書かれていた。女性教諭はショックを受け泣いていた。

 

2020722:

女性教諭は別の教職員に「男性教諭からのメモが置いてあった。いらない。一切の接触を避けたい。存在が気持ち悪い」と打ち明けている。このとき女性教諭は「なぜ自分は生きているのか」などと話したという。

 

202081:

女性教諭は前日に男性教諭が置いた手紙を見て、取り乱し号泣する。長文の手紙には「私に対する態度が失礼だ」「あなたの代わりに仕事をしたのに礼も謝罪もない」「どれだけ私の顔に泥を塗ったら気がすむのか」「正直イライラする」などと書かれていた。

 

また日付は定かではないが「助手席側のテールランプ切れてましたよ」という業務と関係のないメモも男性教諭は置いている。「職務と関係のないところまで見られていることが無理です」と女性教諭は恐怖をあらわにしていた。この頃から、女性教諭は医療機関に通院している。

 

202085:

校長と教頭は、男性教諭を指導。メモを置くことをやめ、連絡がある際は教頭を通すように伝える。このとき男性教諭は「自分も苦しい」などと話していたという。ところが、男性教諭は指導された後、8月中も業務連絡のためメモを何度か置いている。自分の感情を抑えることができなかったのだという。

 

2020825:

女性教諭は、これまでの男性教諭からのメモを読み返して不安になる。

 

2020910:

女性教諭とやりとりしないと指示されていたにも関わらず男性教諭はまたメモを置く「日付入っていなかったので確認の上で入れました。気をつけてください」という内容だった。

 

2020925:

男性教諭はまた女性教諭の机にメモを貼り付ける「教科のファイルがもどってこないのですが…、対応してください」などと書いてあった。

 

2020930:

机にメモを貼り付ける。「私から業務の説明を受けるのは嫌だと思いましたので他の教員に依頼してあります」と書いてあった。

 

20209月下旬:

再びメモを貼り付ける。「先日は備考欄のミスについてメモをしました。昨日は書類のだし直しをしました。そういうことには先生はスルーなんですね」などと書かれていた。

 

20201022日の「メモ」

20201022:

仕事の仕方について指摘するメモが女性教諭の机に置かれている。「先生は自覚がない。仕事は一切お願いしません。後始末をするのはもうたくさんです。不愉快です」などと書かれた長文のメモは、女性教諭のこれまでの言動を書き連ね糾弾する内容だった。この翌日以降、女性教諭は自ら命を絶った。宮城県教育委員会は、調査をしたうえで、約33か月後の20242月、パワハラ行為を認定し当時59歳の男性教諭に対して停職3か月の懲戒処分を下した。

 

検証報告書では「男性教諭がメモを継続していたことに対し、校長や教頭は強く指導すべきだったのに実施していない」「コンプライアンス・チェックシートで問題を指摘する記述があったのに、聞き取り調査などが一切行われず校内コンプライアンス体制が機能していなかった」「校長と教頭は、女性教諭の対応を一部の教職員に任せており、対応に苦慮していたとは言え、十分ではなかった」そして、女性教諭は男性教諭に対し拒絶反応を示していたにも関わらず業務担当の変更など「引き離し」を実行しなかったことを校長、教頭の一番の問題だったと指摘している。そのうえで、学校側の対応について「重大な過失」があったと認定している。

 

検証報告書では、「パワハラを許さない意識を管理職の間で共有する」「コンプライアンス・チェックシートの適切な活用」「加害者・被害者が接触することのないようにする」「医師や弁護士など専門家とも情報共有して対応する」ことなどを再発防止策として掲げている。

 

2024年の男性教諭に対する停職3か月という懲戒処分に対しては「軽すぎる」との声が上がった。当時、懲戒処分にパワハラに関する規定がなく、停職処分に留まったという。その後、宮城県教委は規定を改正、パワハラに関して「免職処分」も可能とした。尚、懲戒処分が下された当時、男性教諭は「私自身二度とこのようなことがないよう決意しております」などとコメントしている。

 

 

 

パワハラ受け30代教諭自死、管理職にも「重大な過失」 報告書公表

 

2025年7月11日() 10:08 朝日新聞(大山稜)

 

 宮城県立高校の30代の女性教諭が、202010月に当時59歳の男性教諭からパワハラを受け自死した問題をめぐり、県教育委員会が10日、当時学校に在籍していた教職員62人から聞き取った調査報告書を公表した。男性教諭のパワハラを改めて認定し、両者を職場内で引き離すといった対応を怠った管理職にも「重大な過失があった」とした。

 

 報告書によると、206月ごろから、女性が自死する1023日までの男性教諭の行為がパワハラに当たると認定。女性教諭の机に「どれだけ私の顔に泥を塗ったら気が済むのですか」「自覚がないと思います。これから仕事は一切お願いしません」などと書いた手紙やメモを度々置き、業務上必要な範囲を超えて精神的苦痛を与えたとした。

 

 当時の校長と教頭ら管理職は男性教諭に対し、女性教諭にメモや手紙を出すことを禁じたものの、指導を徹底しなかったと指摘。男性教諭はメモ書きを繰り返し、自死の引き金になった。管理職は、すぐに両者を引き離すべきだったが実行せず、女性教諭がメンタル不全に陥った時に積極的に関与しなかったことも重大な過失だったとした。

 

 この問題をめぐっては、2210月に地方公務員災害補償基金県支部が男性教諭のパワハラが自死の原因だとして、公務災害に認定。県教委は242月、男性教諭を停職3カ月の懲戒処分とした。

 

 女性教諭の両親は県教委の調査内容に「娘に問題があったかのような誤解を与える」と第三者委員会による検証を要求。県教委は第三者委設置は断り、外部弁護士の監修の元で再調査していた。


《カウンセラー松川のコメント》

ハラスメントの被害者が自殺する。
確かにメンタルの強弱と言う個々の理由に因る所もあると思います。
しかし、人が死を選らぶ。特に社会人であれば、安易な理由ではありません。
相当に精神的な追い込みが有ったことは、誰にでも分かるでしょう。
ところが、報道によると、被害者が加害者を極端に避けていた様にも受け取れます。
被害者と加害者の関係が悪化した事も、加害者の多大な攻撃とは読み取れません。
逆に、そもそも加害者は被害者に寄り添っていた面もある程です。
あくまで、報道で知る限りですが、
被害者の加害者に対する拒否反応が一方的に増大し、
加害者に対して一方的に攻撃的な態度を執ることで、
加害者を刺激していたとも感じます。
被害者は繊細過ぎる為に、
自身の意に沿わない事を全て攻撃と受け止めていた感があります。
そうなると、被害者は常に追い込まれている間隔に
陥っても不思議ではありません。
「被害者は女性で加害者より若い」この状態が、
判断を誤らせた可能性は大です。
死者に鞭打つ気はありませんが、
被害者に対してもきちんと大人の態度が執れる様に指導するべきですし、
それを実行できるのは学校の管理職だったと感じております。
また、被害者と加害者双方一人にも関わらず、
加害者だけを別室で勤務させるのは
パワハラ「人間関係の切り離し」に該当する可能性があります。
被害者に寄り添うのは大切ですが、
事案内容によっては加害者を一方的に処分するのも問題です。
確かに、加害者に対して「被害者にメモも渡すな」と指示するも、
それを加害者が守らないのを看過したのは、組織や管理職として指摘されて当然です。
しかしながら、被害者の被害感情が正常範囲だったのか、
少なくても報道で知る限りでは、逸脱していると思います。
本件については、加害行為だけを追求するのではなく、
なぜ対立関係になったかのかも究明するべきです。