2020年12月11日金曜日

長崎県警、パワハラ認定し警部と署長処分 警部補遺書残し死亡

長崎県警、パワハラ認定し警部と署長処分 警部補遺書残し死亡


2020年12月11日(金) 16:18 毎日新聞(中山敦貴


 長崎県警佐世保署の男性警部補(当時41歳)が202010月、上司からパワーハラスメントを受けていたと示唆する遺書を残して自殺した問題で、県警は11日、同署交通課長の50代男性警部のパワハラを認定し、同日付で戒告の懲戒処分にしたと発表した。署長の50代男性警視正は管理監督責任で本部長注意処分とした。課長と署長は同日付で依願退職した。

 

 県警監察課によると課長は204月~9月中旬、他の署員の前で「お前は能力がない」「できないなら役職を辞めろ」などと警部補を面罵。別の男性署員にも同様のパワハラを繰り返していた。課長は内部調査に「行き過ぎた指導があった」と認め、署長も「警部補の苦悩に気付けず申し訳ない」と話したという。

 

 警部補は102日まで勤務し3日に自宅で自殺しているのが見つかった。遺書には上司からパワハラを受けていたことをうかがわせる記述があり、県警は事実関係などを調べていた。北村秀明・首席監察官は「パワハラが自殺の一因となった可能性は否定できない」と説明。菅谷大岳・警務部長は「重く受け止め、ハラスメント防止を県警の重要課題として取り組む」とのコメントを発表した。

 

 警部補の遺族は県警を通じ「今回の処分は納得できない。このようなことが二度と起きないよう再発防止に努めてほしい」とのコメントを出した。


《カウンセラー松川のコメント》

警察官が人ひとりを死まで追い込んでおきながら、
その当事者である署課長が戒告、所属長である署長は監督不行届として本部長注意。
両名共に依願退職となりましたので、退職金も規程どおり支給でしょう。
依願退職なので再就職でも不利益な措置は取られません。
これでは遺族も納得出来ないのも当然です。
まだまだ、ハラスメントによる自殺への処分は軽いのが我が国の実態です。
この辺りの認識を変えないと、ハラスメント防止も難しいと思います。

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