2026年10月10日土曜日

▼「一輝もつらいよな。悔しかったやろずっと」19歳社員が転落死…遺族が初めて現場の鉄塔へ 四電元社員も証言「下半身を出せと。鉄塔の高さより先輩が怖い」パワハラ訴え【四国電力送配電 作業員死亡から1か月】

「一輝もつらいよな。悔しかったやろずっと」19歳社員が転落死
…遺族が初めて現場の鉄塔へ
 四電元社員も証言
「下半身を出せと。鉄塔の高さより先輩が怖い」パワハラ訴え
【四国電力送配電 作業員死亡から1か月】

 

2026年10月10日(土) 10:01 毎日放送

 

四国電力送配電の社員・松岡一輝さん(19)が鉄塔から転落し死亡してから、10月9日で1か月となりました。

残された遺書には両親への感謝の言葉に加え、転落したのは「自らの意思」であることをほのめかす内容やパワハラを訴える記述がありました。

この1か月、遺族はどのような思いを抱えて過ごしてきたのか。

また今回、MBSは「自分も同じようなハラスメントを受けた」と証言する四国電力の元社員にも話を聞きました。

 

「めちゃくちゃ寂しい、一輝つらいよ」最愛の息子失い1か月

「一輝さん、いただきます」

いつもと変わらないはずの夕食の時間。

ただ、いるはずの息子の姿はありません。

(一輝さんの母 松岡美紀さん)「実際いなくなったら本当につらいし、めちゃくちゃ寂しいし、一輝つらいよ」

 

松岡一輝さん、19歳。

四国電力送配電の社員で、9月9日、徳島県内の鉄塔から転落し亡くなりました。

突然の死から1か月、両親は、いまだにその事実を受け入れられずにいます。

(一輝さんの母 松岡美紀さん)「本当は線香もしないといけないんだろうけど。なんかちょっと嫌なんですよ、わたしが。亡くなっているから事実だけど、認めたくないし」

 

今年4月に四国電力送配電に入社…8月に現場に配属されたばかり

次男として大切に育てられた一輝さん。優しくて明るい、自慢の息子だったといいます。

一輝さんは、地元の高校を卒業し、今年4月に四国電力送配電に入社しました。

(一輝さんの母 松岡美紀さん)「コマーシャルが流れたら『俺!俺!あれ!あれ!』という感じ。うれしかったと思う」

入社した一輝さんは研修を経て、8月に現場に配属されました。亡くなったのは、そのわずか1か月後。

 

病院に駆けつけると…すでに息を引き取っていた息子

両親は「鉄塔から転落した」と会社から連絡を受け、病院に駆けつけました。

(一輝さんの母 松岡美紀さん)「どうか命だけでもあったらいいな、命だけでも。それを思いながらずっと車に乗っていて、行ったときには…」

(一輝さんの父 松岡徹さん)「つらいね。我が子がね…ちょっと言葉にできない」

病院に着いた時には、一輝さんはすでに息を引き取っていました。

 

『仕事できん』『死んどけ』遺書に記されたパワハラ訴え

突然訪れた息子の死。

その翌日、一輝さんのリュックから見つかったものがあります。

それは、一輝さんが書いた遺書でした。

 

【一輝さんの遺書より】

「会社からは鉄塔からの墜落って言われてるのかな。自殺の可能性もあるのにね」

さらに…

 

【一輝さんの遺書より】

「『仕事できん』『頭悪い』『死んどけ』」

「飲み会の時も未成年で酒が飲めないかわりに食えって言われて、ほぼ強制的に食わされたときは、吐きそうで心身ともに死にそうだった」

遺書で、一輝さんは「先輩社員からパワハラを受けた」と訴えていました。

(一輝さんの母 松岡美紀さん)「『死んどけ』とかは信じられない。こういうことを、もしかしたら一輝は毎日言われていたのかなって」

(一輝さんの父 松岡徹さん)「初めて見たときは怒りだったね。本当にこんなことを言われたのか、こんなことされたのか」

 

友人「一輝が結婚したり、父親になった姿が見たかった」 

周囲から慕われていた一輝さん。

取材した日は高校時代の友人2人が自宅を訪れました。

(一輝さんの同級生)「見たかったのはこういう姿ではなくて、一輝が結婚したり、子どもが生まれて父親になった姿とかが見たかったな…」

2人は亡くなる1か月前、一緒に京都に旅行に出かけていましたが、このとき一輝さんは悩みを少しだけ打ち明けていたといいます。

(一輝さんの同級生)「『飲酒ができないから、その分いっぱい食べさせられる』いま思えば、ちょっと伝えてくれていたんかなと思ったり」

(一輝さんの同級生)「強い自分でありたかったのかな。弱いところを見せきれなかったのかなっていうのを思います」

 

会社側は第三者委による調査を実施へ

一輝さんが亡くなったのは、パワハラが原因だったのか。

両親は、会社側に真相を解明するよう訴え続けています。

(一輝さんの父 松岡徹さん)「一輝が入って1か月、何をされたのか、何を言われたのか、それが日常だったのか、そういうところが知りたい」

一輝さんの死亡を受け、会社側は社内調査を開始。第三者委員会による調査も実施するとしています。

ただ、ハラスメント被害を訴えるのは一輝さん以外にも…元社員が証言しました。

 

元社員もパワハラ訴え「鉄塔の高さより先輩のほうが怖い」

「肩を殴られたりするのが普通に痛かった」

分社化する前の、四国電力の送電部門で働いていたAさん。10年ほど前にパワハラを受けたといいます。

(四国電力の元社員 Aさん)「あまりにしつこく怒られると泣いちゃったりすることがことがあったけど、『泣くのは女か』と言われて『女か男かチェックしてやるから、(下半身を)出せ』と、いじめに近いようなことに発展することがよくあった。みんな言うんですけど、口そろえて。(鉄塔の)高さより先輩のほうが怖いので」

なかでも、Aさんが「送電部門特有のハラスメント」と話したのがー。

 

作業ミスで罰金も?

「鉄塔の上から落としきることはないけど、安全帯のつけてある工具を、ビローンとひもが伸びるので、ビローンと落ちそうになると罰金がなんぼみたいな」

鉄塔で作業ミスをすると1000円から数千円の罰金を科せられ、集められた罰金は職場の飲み会などに使われていたのではないかといいます。

(四国電力の元社員 Aさん)「罰だと思っていたし、払いたくなかったらミスしないように気をつけるしかないと」

 

一輝さんの遺書の内容を見て「自分も同じようなことをされていたなと」

Aさんは、一輝さんが死亡したニュースを見て、「会社の実態を知ってほしい」と思い、取材に応じたといいます。

(四国電力の元社員 Aさん)「(一輝さんの)遺書が見つかって、私も遺書を読んだのですが、『自分も同じようなことをされていたな』と思い出して、いまだにそういう風習が残っているんだろうと思いました」

会社側はMBSの取材に、「ハラスメントの事実が確認された場合には、厳正に社内処分を行っている」とコメント。

そのうえで「過去の事案であっても問い合わせがあれば調査を行い、適切に対応する」としています。

 

両親は初めて現場の鉄塔へ「一輝やっと来られたよ」

10月4日、一輝さんの両親は現場となった鉄塔へ初めて向かいました。

あの時の状況を少しでも知りたいと思ったからです。

亡くなった日と同じように雨が降っていました。

(一輝さんの父 松岡徹さん)「一輝来たよ」

(一輝さんの母 松岡美紀さん)「一輝やっと来られたよ。どうしても来れんかった。一輝がこんなところで亡くなったって。帰ってきてくれるかなって。お母さんらもつらいけど一輝もつらいよな。悔しかったやろ。ずっと」

息子の死から1か月。亡くなった原因は何だったのか。両親は問い続けています。

 

悩みを抱えている人へ【相談窓口】

今、悩みを抱えているという方に向け、厚生労働省のホームページなどで相談窓口が紹介されています。

悩みを抱えているのであれば、一人で抱え込みすぎず、利用してみてください。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ10月9日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼19歳社員の転落死、遺族が四電送配電を提訴意向 「真相明らかに」
これの続報です。

0 件のコメント:

コメントを投稿