2022年1月14日金曜日

アステラス製薬の社員自殺を労災認定 原因は過労や上司とのトラブル

アステラス製薬の社員自殺を労災認定
 原因は過労や上司とのトラブル

 

2022年1月14日() 20:25 テレビ朝日

 

 アステラス製薬の社員だった30代の男性が2019年に自殺したのは過労や上司とのトラブルが原因だったとして、労災認定されたことが分かりました。

 

 遺族の代理人弁護士によりますと、アステラス製薬の社員だった男性(当時33歳)は201912月に自殺しました。

 

 男性は2015年にマーケティングの部署に異動しましたが、翌年、精神障害を発病して休職と復職を繰り返していました。

 

 男性の携帯電話には知人に送ったメッセージが残されていました。

 

 「(先輩の)罵詈雑言がひどい」「29年間生きてきて今が一番叱られてますね」「休職中に上司が自宅に来て『死んでたら目覚め悪いな思って来ただけや』と言って帰った」などと書かれていたということです。

 

 中央労働基準監督署は上司とのトラブルなど強い心理的負荷が掛かっていたとして去年12月に労災を認定しましたが、パワハラについては認めませんでした。

 

 アステラス製薬は「労災認定された理由を把握しておらず、現段階で詳細についてお答えできません」とコメントしています。


《カウンセラー松川のコメント》

労基署は自殺を労災と認めましたが、
自殺の原因がパワハラとは認めなかったそうです。
しかし、先輩や上司の態度は明らかにパワハラです。
自殺の直接的な要因に認められなくても、
遺書的な物にパワハラの存在を残してある以上、
パワハラがあったと考えるのが自然でしょう。
労災の認定の有無とパワハラの有無は別物ですから、
この認定を表面的に捉えて「労災でパワハラは認められていない」と
安易な解釈をしないでください。
自殺の引き金になったのは、
加害者の心ない発言の可能性は十分あります。
逆に職場で被害者を支える様な言動があれば、
自殺に至らなかった可能性も十分にあります。

御遺族の方へ
パワハラが認められなかったのは非常に残念な事です。
しかし、それは自殺の直接的な動機として認められなかっただけとも言えます。
パワハラも認められれば、加害者に対して何らかの制裁も加えられる道もありますが、
現状では過重労働を看過した組織のみ責任を問われるだけでしょう。
但し、これは労災の認定ですので、民事訴訟に持ち込む方法もありますが、
全面勝訴となる保証はありませんので過度の期待は禁物です。

0 件のコメント:

コメントを投稿