現役競輪4選手がセクハラ、パワハラ被害訴え 選手会に調査申し入れ
2024年9月24日(火) 19:30 朝日新聞
競輪の「師匠」と呼ばれる指導担当や先輩選手からセクハラやパワハラを受けたとして、現役選手4人が20日付で、所属する日本競輪選手会(東京)にハラスメントの調査と適切な処分を行うよう文書で申し入れた。選手会の全選手を対象にしたハラスメントの実態調査や防止のための研修も求めている。
申し入れをしたのは、関東や近畿などの選手会支部に所属する20~40代の男女各2人の選手。
そのうち1人の女性は、元師匠から「彼氏とセックスばかりして集中していないから弱くなっているんだ」などとセクハラ発言を受けたとして損害賠償を求めて提訴し、2023年9月に賠償が認められ、判決は確定している。
この女性は判決の確定後、元師匠から他の選手の面前で「しかるべき責任を取ってもらう」などと脅しとも受け取れる発言を受けたとして選手会に相談したが、対応してもらえなかったという。
選手会は24日、朝日新聞の取材に対し、「この申し入れに関してはコメントを差し控える」と回答した。
競輪選手「先輩から『性行為などのセクハラ行為』受けた」と訴える
PTSDで復帰困難に
2024年9月30日(月) 19:10 関西テレビ
現役の競輪選手の女性が、先輩の選手の男性からセクハラ行為を受けたとして、日本競輪選手会などに調査と処分を求めました。
【被害を訴える女性】「未来ある選手がハラスメントやいじめなどで悩まなくても良い環境を作るのに誰かが声を上げないと始まらない」
被害を訴えたのは、日本競輪選手会に所属する30代の選手の女性です。
■先輩選手からキスや性行為などのセクハラ被害を受けたと訴える
女性は2021年10月、当時所属していた兵庫支部の選手の男性(当時40代)から、キスをされ、ホテルで性行為などのセクハラ被害を受けたということです。
被害について女性は選手会に相談し、男性への聞き取りが行われましたが、選手会はことし1月、ハラスメントにあたるかは判断できないと女性に説明したということです。
【被害を訴える女性】「裁判をしてから、白黒つけてからじゃないと(処分などは)出来ないと言われて。何のために定款の中にハラスメントの規定が入っているのですかと」
■PTSDと診断「そんなに簡単に復帰なんてできない」
女性は被害を受けた後、PTSD=心的外傷後ストレス障害と診断され、レースの欠場を余儀なくされる状況になりました。
【被害を受けたと訴える女性】「そんなに簡単に復帰なんてできないし、病気も全然治らないし。(男性は)『俺は悪くない、俺ははめられたんだ』と話しているとばかり耳に入ってきて。どうしたらいいのか今でもわかりません」
女性は選手会に対し、実態調査やハラスメントを防ぐ研修などを行うように求めました。
■「ハラスメントではない」と選手会
一方で選手の男性は代理人に対し、キスやホテルに行った事実は認めているものの、「強要していない」という趣旨の説明をしているということです。
選手会は「調査の上でハラスメントではないと判断していた」とコメントしています。
■「スポーツ界には有名選手に対する絶対服従が起こり得る」と報道デスク
競輪界のレジェンドと呼ばれる男性選手からセクハラ行為をされたと訴える女性。
関西テレビの加藤さゆり報道デスクは「スポーツ界には有名選手に対する絶対服従が起こり得る」と指摘します。
【関西テレビ 加藤さゆり報道デスク】「ほんとに被害を訴えるっていう時点ですごく勇気がいることだっていうところを、選手会側がどう受け止めていたかっていうところもあると思いますね」
「それからスポーツ界っていうのは、先輩であるとか、すごく有名な選手に対する絶対的服従とか力関係が存在してしまう。起こり得る状況にあるというところから、始まるべきなんですけど、どうしても今までも卓球界であるとか、バトントワリングですとか、ほんとにこういった同じようなケースって枚挙に暇がないんですよ」
「だからまず協会側の姿勢がほんとにこれで正しかったのか、その向き合い方が良かったのかっていうところも一度、立ち止まって考えて頂きたいとは思います」
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