2022年5月4日水曜日

カキ数え間違えたら「来るな」 職失った実習生の「転職」にハードル

カキ数え間違えたら「来るな」 職失った実習生の「転職」にハードル

 

2022年5月4日() 9:42 朝日新聞(三井新)

 

 仕事上のミスを理由に退職を余儀なくされた技能実習生が、宮城県石巻市に3人いる。働く意欲はあるものの、実習生は「転職」が制度上容易ではなく、2カ月以上にわたり、仕事に就けていない。

 

 3人は2030代のベトナム人女性。支援する労働組合「仙台けやきユニオン」によると、2019年秋から石巻市の水産加工会社で働いていた。だが今年2月、商品にするカキの個数を数え間違えるといったミスを理由に、退職を求められた。その翌日に出勤したが、「来るな」と追い返されたという。

 

 仕事中、「目がない」「人間じゃない」といった言葉を上司から投げかけられるパワーハラスメントを受け、1人あたり40万円近くの未払い賃金もあったとしている。

 

 退職後は会社の寮を追い出された。いまは同市内の教会をシェルターに寝泊まりし、フードバンクから食料支援を受ける日々を送る。仕事には2カ月以上、就けていない。「仕事なし、収入なし。こんな生活に直面している。私たちは働きたいです」。4月の記者会見で30代の女性は訴えた。

 

 3人が新たな仕事を見つけられない背景には、水産加工会社を実習先として仲介した監理団体や、同団体の監督や実習生の保護などを業務とする「外国人技能実習機構」が、復職を助けたり、新たな就職先を探したりするのに消極的なことがある。

 

 機構は3月、ユニオンに加入した3人に対し、メールで脱退するよう示唆。抗議を受け、この内容について「不適切な対応」と認めたものの、転職は「意向を踏まえて、支援に努める」と答えるにとどめた。

 

 若者の労働問題などに取り組むNPO法人「POSSE」スタッフの岩橋誠さん(32)は、「企業からすれば、安い賃金で3年間、確実に実習生が働いてくれることに制度の魅力がある」と指摘する。前提が崩れれば、魅力は薄れる。企業から仲介料を受け取る監理団体もこの点を理解しており、問題が起きた時に実習生側に立って意見しにくいという。


《カウンセラー松川のコメント》

日本の奴隷制度は自国民には及びませんが外国人には
美名で飾られて横行しています。
単純ミスで解雇されても、その先が無い。
当にセーフティーネットが無い状態。
これも不法滞在を横行させる要因の一つでしょう。
法の網をかいくぐった制度ではなく、法令に則った制度ですから。
政府のバックアップでこんな事を継続させている我が国に
明日はあるのでしょうか?

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