2022年5月24日火曜日

性別変更で上司ら「侮辱」 病院側謝罪で元看護助手と和解 大阪地裁

性別変更で上司ら「侮辱」 病院側謝罪で元看護助手と和解 大阪地裁

 

2022年5月24日() 18:30 毎日新聞(安元久美子)

 

 性同一性障害で性別変更したことを勤務先の病院(大阪府吹田市)の上司らに侮辱されたとして、大阪市の元看護助手(51)が病院側に約1200万円の損害賠償を求めた訴訟は大阪地裁で和解が成立した。元看護助手の代理人弁護士が明らかにした。病院側が上司の発言の一部について謝罪し、解決金を支払う。17日付。

 

 訴状によると、元看護助手は20代で性別適合手術を受け、戸籍上の性別を男性から女性に変更した。名前も変え、男性と結婚した。2013年からこの病院で勤務したが、上司から男性のような名前で呼ばれたり、夫のことを中傷されたりした。198月、精神的な苦痛を受けたとして提訴していた。

 

 元看護助手の代理人を務める仲岡しゅん弁護士(大阪弁護士会)は「性的指向や性同一性障害を侮辱することはハラスメントだ。職場で理解を深め、啓発に取り組んでほしい」とコメント。病院側の代理人は「コメントは差し控えたい」としている。

 

 元看護助手は212月、性自認や性的指向を侮辱するような職場の発言が原因で精神障害を発症したとして労災認定された。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

職場で性別変更を同意なく明かされるアウティング
 勤務先病院と和解 大阪地裁

 

2022年5月24日() 16:08 朝日放送

 

 性同一性障害で性別を変えたことを職場で同意なく明かされたとして、看護助手の女性が勤務先の病院を訴えていた裁判で、和解が成立したことがわかりました。

 

 大阪市に住む看護助手の女性(51)は、性別適合手術を受けて戸籍と氏名を女性に変更しました。

 

 その後、大阪府吹田市の病院で勤務し始めた際、同僚の前で上司から、男性であったことを明かされたうえ、同僚らから「気持ち悪い」と言われたり、体を見せるよう求められるなどして、飛び降り自殺を図り足を複雑骨折しました。

 

 女性は、性別変更を同意なく明かすなどした上司らの言動は差別的なハラスメントで尊厳を傷つけられたなどとして、病院を運営する医療法人に慰謝料などを求めて、2019年に大阪地裁に訴えていました。

 

 女性の代理人弁護士によりますと、和解は17日付けで法人側が上司らの発言を謝罪し、解決金を支払うということです。 


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2021年9月12日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 「SOGIハラ」で労災認定 性別変更した看護助手が精神障害を発症 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
当時のニュースでは損害賠償請求については言及しておりませんでしたが、
労災認定と共に民事訴訟も進めていたのです。
病院側も労災認定から8か月を経過しながらも、
敗訴濃厚ならば和解での金銭解決にて早期終結を図ったのでしょう。

被害者の方へ
勝訴には至らずとも和解で手打ち出来たことで
原告も「話しの分かる被害者」としてのイメージも作れ
今後の活動にも有利になると思います。

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