2021年9月12日日曜日

「SOGIハラ」で労災認定 性別変更した看護助手が精神障害を発症

SOGIハラ」で労災認定 性別変更した看護助手が精神障害を発症

 

2021年9月12日() 8:00 朝日新聞(大貫聡子)

 

 性別変更した看護助手が精神障害を発症したのは、職場で性的指向や性自認について侮辱される「SOGI(ソジ)ハラ」を受けたためだとして、茨木労働基準監督署(大阪府茨木市)が労災認定したことが分かった。SOGIハラは昨年6月、厚生労働省の指針にパワハラにあたると明記されたが、実際に労災認定されたケースが明らかになるのは珍しいといい、看護助手の代理人弁護士は「抑止の意味で意義は大きい」と言う。

 

 SOGIとは、性的指向「Sexual Orientation(セクシュアル・オリエンテーション)」と、性自認「Gender Identity(ジェンダー・アイデンティティー)」の頭文字を取った言葉。「LGBT」などと呼ばれる性的少数者かどうかに関係なく、すべての人が持つ性別や性的指向に関わる概念を指す。

 

■男性のような名前で呼ぶ パワハラと認定


 労災認定をめぐる調査書などによると、看護助手(50)は男性として生まれたが、幼い頃から性自認は女性だった。性同一性障害特例法に基づき、2004年に性別を女性に変更。13年から大阪府の病院で働き始めた。

 

 調査書は、看護助手が精神障害を発症する前のおおむね半年間に、職場の病院で男性のような名前で呼ばれていたなどと認定。こうした言動は「(看護助手の)性的指向・性自認に関する侮辱的な言動」で、パワハラにあたるとした。その上で人格や人間性を否定するような攻撃が執拗(しつよう)に行われたケースに該当し、心理的負荷は3段階で最も上の「強」と判断した。

 

 病院側は「職員の発言で精神障害を発症したとは考えられない。職場外にストレス原因が存在した可能性も否定できない」などと反論していた。

 

 労災認定は今年25日付。看護助手は病院を辞めている。

 

■大阪弁護士会が無料の電話相談

 

 大阪弁護士会は毎月第4月曜日の午後46時、性的少数者らからの悩みを聞く「LGBTsのための電話相談」(0663646251)を無料で実施している。職場や学校での悩みや戸籍、相続などに関する相談に弁護士が応じる。当事者の家族からの相談も受け付ける。


《カウンセラー松川のコメント》

被害者の発症原因となった[男性のような名前で呼ばれていた]
とのことですが、被害者の当初の性別を知っている人が居たのでしょうか?
性別の変更が2004年、2013年から当該病院に就職とのことなので
本人が以前の性別を明かさない限りは判明しないはずですが、
看護職なので性別変更について知っている勤務先で
一緒だった方がこの病院に居たのかも知れません。
どの様な経緯で、どの様な行為があったのか具体的な記載は無いので
事案の防ぎ方も分かりかねますが、
相手の嫌がる事をしないのが大原則でしょう。

被害者の方へ
報道される事でセカンドレイプ的な事象にならない事を祈念しておりますが、
この判定が周知されることで第二第三の同様の事案が防げる事で
苦労は計り知れませんが、その先駆者として誇りに思って頂ければと思います。

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