2021年9月1日水曜日

「過重ノルマで父は自殺」賠償求め裁判始まる 富山

「過重ノルマで父は自殺」賠償求め裁判始まる 富山

 

2021年9月1日() 19:53 テレビ朝日

 

 富山県のガソリンスタンドに勤めていた男性が過重な労働で自殺に追い込まれたとして、遺族が当時の社長らを相手取って損害賠償を求めた裁判が始まりました。

 

 201910月、富山県高岡市のガソリンスタンドに務めていた58歳の男性がうつ病になって自殺しました。

 

 訴状によりますと、男性は1カ月に1000リットルのガソリンを販売するという重いノルマを課され、30日間で約104時間の時間外労働をしていたということです。

 

 男性の妻と子どもたちはガソリンスタンドを経営する高岡市の会社と当時の社長を相手取り、約7596万円の損害賠償を求めて今年7月に提訴しました。

 

 今月1日に開かれた第1回口頭弁論で、男性の長男は「会社側は父の労働時間を把握しながらも過重労働を解消してくれなかった。仕事のストレスで父はうつになり、タオルで首をつった」と述べました。

 

 これに対し、弁護側は労働時間については争わないとしたものの「男性には元々、精神障害があり、働き過ぎが原因で発症したわけではない。売り上げの目標設定はしていたが、ノルマではなかった」との答弁書を提出し、請求の棄却を求めました。

 

 男性の長男(31)は「私どもの請求を相手側はすべて棄却するということで非常に残念に思っている。過重労働がうつ病や自殺につながる大きな要因になっているということは広く認知されてきているので、この裁判の結果がより良い労働改革を後押しする結果につながれば」と話しました。


《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログで
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 14日連続勤務でうつ病自殺 妻子が会社提訴、富山 (mms119.blogspot.com)
として記事化している事案の訴訟についての報道です。
先ず加害者側が「単なる目標」と称している
[ガソリン月商1,000リットル]ですが
ガソリンの消費量は乗用車の低燃費化やエコカー普及により
2018年の時点で6年連続で前年を下回った減少傾向にあります。
よって、2019年も同様の傾向が続いております。
この目標設定に無理は無かったのでしょうか?
そして、この目標が「ノルマではない」と主張しても
達成に向けたり未達の場合の有形無形の圧力があれば
それはノルマと同じです。
そして
「男性には元々、精神障害があり、働き過ぎが原因で発症したわけではない」
とも主張しておりますが、この主張は差別的であり、
精神科医による証拠に基づいた反論をするべきで、
被告の差別意識や労働者軽視の姿勢を広く知って貰う必要があります。

御遺族の皆様へ
まだ裁判は始まったばかりですし、
被告も自身にとって有利な判決を得たいので
理不尽な主張がこれからも続きますので
心身の疲労には十分留意してくださいませ。
御遺族の勝訴を祈念しております。

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