2021年9月6日月曜日

神奈川県、死亡職員遺族に1億円支払いで和解へ パワハラは認めず

神奈川県、死亡職員遺族に1億円支払いで和解へ パワハラは認めず

 

2021年9月6日() 18:32 毎日新聞(高田奈実)

 

 神奈川県職員の男性(当時37歳)が2016年に自殺したのは上司のパワーハラスメントや長時間労働が原因だったとして、遺族が県に約1億円の損害賠償を求めた訴訟で、黒岩祐治知事は6日、横浜地裁の和解勧告を受け入れ、遺族に和解金1億円を支払うと明らかにした。関連議案を8日開会の県議会に提出する。可決後に和解が成立する見込み。

 

 県によると、横浜地裁が82日に和解を勧告した。和解内容には、業務過重が自殺につながったとして、和解金の支払いのほか、遺族への謝罪と再発防止策の作成が盛り込まれた。パワハラについては外部有識者が20年にまとめた報告書で認定されず、県は否認しており、和解内容でも触れられなかった。

 

 黒岩氏は6日の記者会見で「亡くなった職員は真面目で優秀だった。遺族にお悔やみとおわびを申し上げる」と述べた。パワハラについては「重く受け止め、根絶に向けて働き方改革を進めていく」とした。遺族は代理人弁護士を通じて「誠実な対応をしていただいた。再発防止に向けて一層の取り組みがなされることを期待している」とコメントした。

 

 訴状などによると、男性は13年以降、長時間勤務が慢性化。上司に大声で怒鳴られることもあった。169月末にうつ病を発症し、11月に県庁近くで自殺した。地方公務員災害補償基金県支部は公務災害に認定し、遺族が19年に提訴した。


《カウンセラー松川のコメント》

職員の自死事案について、
地裁の和解案にはパワハラは盛り込まれないものの
遺族が納得した案件です。
しかし、知事はパワハラについても対応するとのことなので
ギリギリの落とし所だったのだと思います。
是非とも黒岩知事には職場環境の改善と維持にも注力して頂きたいです。

御遺族の皆様へ
パワハラの認定しされず無念だと思います。
しかし、これから本格的な訴訟を行うとなると相当な時間と費用を要します。
早期解決で原告の皆様の負担を減らすのも得策だと思います。

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