2022年11月16日水曜日

「パワハラでうつ病」元社員、岐阜・多治見市のメーカー提訴 岐阜地裁支部

「パワハラでうつ病」元社員、岐阜・多治見市のメーカー提訴
 岐阜地裁支部

 

2022年11月16日() 9:01 岐阜新聞

 

 自動車部品メーカー明和工業(岐阜県多治見市笠原町)の社員だった県内在住の男性(61)が15日、2018年にうつ病を発症し出勤できなくなったのは上司のパワハラなどが理由として、同社に約2300万円の損害賠償を求めて岐阜地裁多治見支部に提訴した。

 

 訴状などによると、男性は1984年の入社以降、総務を担当。20171月ごろから、異動してきた年下の上司に、担当業務を外されたり、男性を暗に批判する資料を全社員が閲覧できる状態にされたりするなどのパワハラを受けた。182月には、了解なく未経験の部署への異動を命じられた。精神的苦痛から体調を崩し、184月にうつ病を発症。205月に休職期間満了で退職扱いとなった。

 

 代理人弁護士によると、男性は嫌がらせと配置転換がパワハラに当たると主張して19年に労災を申請。多治見労働基準監督署は今年3月に労災認定した。

 

 男性は15日、多治見市内で記者会見し「会社はパワハラを認めず、配置転換も問題ないと主張している。苦痛でたまらない。楽しく過ごせたはずの人生を返してほしい」と訴えた。

 

 明和工業の広報担当者は「訴状が届いていないのでコメントは差し控える」と話している。


《カウンセラー松川のコメント》

被害者は23歳頃で入社し勤続38年ですので、
決して高年齢になっての中途採用や社歴が短い訳ではありません。
さて、事案の発生した企業ですが、親会社があり、
その親会社はトヨタ自動車の協力会社です。
拙ブログで本体や販売会社でのパワハラ報道が多く取り上げられている
世界のトヨタですが、成績の裏には力により統制があり、
その風潮が協力会社に及び、更に関連会社へも波及している様に思えます。
しかし、異動について多くの企業では当事者の同意は不要でしょう。
時には上司の恣意的な異動も少なくありません。
理不尽かも知れませんが、それに対しての提訴は無理筋な気も致します。

被害者の方へ
理不尽なパワハラに対して泣き寝入りする必要はありません。
パワハラかどうかは最終的には第三者の判断に依りますが、
加害者からの申告は有り得ないので、被害者が声を挙げるしかありません。
「悪い事は悪い」と言える社会を維持するのも大切な事です。

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