2022年11月28日月曜日

新潟市水道局自殺訴訟 市が発表「控訴せず賠償金支払う」

新潟市水道局自殺訴訟 市が発表「控訴せず賠償金支払う」

 

2022年11月28日() 19:36 テレビ新潟

 

新潟市水道局の職員が自殺し遺族が「上司のパワハラが原因」などと訴えた裁判で新潟地裁は24日、市に対し損害賠償の支払いを命じました。

市は28日、控訴せず賠償金を支払うと発表しました。

 

この裁判は2007年、新潟市水道局の当時38歳の男性職員が自殺し、男性の妻が上司のパワハラなどが原因として市に対しおよそ8000万円の損害賠償を求めたものです。

 

11月24日の判決で新潟地裁は必要な指導を怠るなど「注意義務違反」があったとして市におよそ3500万円の支払いを命じました。パワハラについては認めていません。

 

28日に開かれた新潟市議会の環境建設常任委員会で、佐藤隆司水道局長が控訴せず判決を受け入れると報告しました。

また再発防止策として職員の意識を向上させる研修の実施やハラスメント相談員の設置などに引き続き取り組むと説明。損害賠償のおよそ3500万円については水道事業会計から支払うとしています。

 

【新潟市水道事業管理者 佐藤隆司 局長】

「長期化していることもあるので遺族の心情なども考慮しますとこれ以上争いを続けるというのはお互いによろしくないと。亡くなられた方自身の責任といいますか、そういった部分も考慮されて(賠償金が)減額されたということであります。我々としても賠償金そのものでこれ以上争う材料がちょっとないかなという判断ですので、受け入れるということでございます」

 

水道局長は今後、遺族に謝罪する考えです。しかし、28日の委員会を傍聴していた男性の妻は・・・。

 

【男性の妻は】

「いまの水道事業管理者の話しぶりを聞いているといまは(謝罪を)受け入れられません」

 

遺族も控訴はしないとしていますが、判決の内容にはまったく納得していないといいます。

 

【男性の妻】

「私は水道局から夫の命を奪われただけではなく、その後も様々な事実と異なることを説明されたり、心無い言葉を言われたり、たくさんたくさん傷つけられ、苦しめ続けられた15年でした」

 

新潟市の中原市長は「市の過失を重く真摯に受け止めており、ご遺族に対しましては深くお詫び申し上げます」とコメントしています。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

自殺職員について
「控訴はしないが全面敗訴ではない」とする新潟市に
「反省がない」と遺族は非難

 

2022年11月28日() 17:06 新潟放送

 

新潟市水道局の元職員がパワハラで自殺に追い込まれたとして遺族が新潟市に損害賠償を求め、新潟地裁が3500万円の支払いを命じた裁判について新潟市は、争う材料がないなどとして控訴を断念しました。

 

この裁判は2007年に自殺した新潟市水道局の男性職員の遺族が、自殺の原因は上司のパワハラなどによるものだとして、新潟市に対しおよそ7900万円の損害賠償を求めていたものです。

 

24日に新潟地裁は、上司が男性職員に必要な指導などを行わなかったとして、市に対しおよそ3500万円の賠償を命じました。

 

ただ十分な証拠がないとして、パワハラは認めませんでした。

 

判決について新潟市水道局は、28日に急遽開かれた市の委員会で、裁判が長期化したことによる遺族の心情や争う材料がない点などを考慮し、控訴を断念したと明らかにしました。

 

【新潟市水道事業管理者 佐藤隆司水道局長】

「司法判断を真摯に受け止めまして、判決を受け入れ、控訴せず、判決金額の支払い手続きを進めることと致したいと考えています」

 

一方で、裁判費用などは原告側も負担するとして、完全な敗訴ではないという認識を示しました。そのうえで…

 

【新潟市水道事業管理者 佐藤隆司水道局長】

「なんでも言える風通しの良い、職員が過ごしやすい職場環境、これを作っていくことは非常に重要だというふうに考えています。職員の自殺について、水道局として適切な対応が取れていなかったことに関してはお詫び申し上げる」

 

『全面敗訴ではない』という市の認識について、亡くなった男性職員の妻は「反省がない」と見ています。

 

【亡くなった男性職員の妻】

「そのような言葉を発している以上、反省が全くないと私は思います。夫がいじめで苦しんで命を絶ったことを、しっかりと受け止めていただきたいです」

 

新潟市水道局では、ハラスンメント相談員の設置や研修の実施など、ハラスメント対策を充実化していくとしています。

 

また、今回の判決に対し新潟市の中原八一市長は「7年余を要した裁判の判決により認められた市の過失を重く真摯に受け止めており、ご遺族に対しましては深くお詫び申し上げます」とコメントを発表しています。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2月3日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 水道局職員自殺 元同僚が証言「直接引き継ぎできなかった」【新潟】 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
佐藤隆司水道局長の「亡くなられた方自身の責任といいますか」
この発言でも「市側の全面的な責任では無い」との認識が現れています。
そして、賠償金は水道事業会計から支出されるので、
個人的に懐を痛める者が居ないのも、お気楽な対応が出来る証左です。
「自殺した奴に係わりたくない」これが被告側の本音でしょう。

御遺族の方へ
死人に口なしの残念な認定ですし、被告側の開き直りも相当です。
しかし、これ以上裁判を続けても被告側の態度は変わらないでしょうし、
早期終結された選択は得策だったかも知れません。

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