2022年11月29日火曜日

秋田県職員が自殺、上司をパワハラで処分 「無視される」遺書で訴え

秋田県職員が自殺、上司をパワハラで処分
 「無視される」遺書で訴え

 

2022年11月29日() 8:07 朝日新聞

 

 秋田県は28日、8月の大雨災害に対応していた職員が、上司のパワーハラスメント(パワハラ)を訴える遺書を残して自殺していたことを明らかにした。パワハラを繰り返したとして、当時の地域振興局建設部長の男性(57)を同日付で減給10分の13カ月)の懲戒処分とし、降任の分限処分にした。

 

 県人事課によると、パワハラで職員を懲戒処分するのは初めて。自殺した職員は、県内の地域振興局建設部で河川を担当。8月の記録的大雨で、時間外勤務が増え、特に1012日は2晩連続で徹夜勤務だった。その際、部長から叱責(しっせき)、無視されるなどし、15日に庁舎の敷地内で自殺した。

 

 この職員は「部長の信頼を損ねてしまい、屈辱的な言葉を吐きかけられ、無視される」などと記した遺書を残していた。

 

 「何があったのか知りたい」との訴えが遺族からあり、県が同僚らに聞き取り調査をしていた。職員30人のうち、部長から自分が被害を受けた程度を「頻繁に」と答えたのは2人、「何回か」は4人。「他の人がパワハラをされているのを見聞きした」が28人にのぼった。

 

 一方、この部長は調査に「強い口調で指導はしたが、パワハラのつもりはない」と否定をしつつ、「このようなことになり申し訳ない」と話したという。



※ 他社のニュースも掲載致します

自殺の秋田県職員にパワハラ 上司に減給と降任処分

 

2022年11月28日() 21:21 日本テレビ

 

秋田県は8月に職員が自殺したことを明らかにしました。また自殺した職員を含め、複数の職員が1人の上司からパワーハラスメントを受けていたとして、この上司を減給と降任の処分にしました。

 

秋田県は県議会に職員の自殺とその上司の処分を報告しました。報告などによりますと、大雨災害の対応中だった職員は815日に職場敷地内で自殺しているのが見つかりました。

 

遺書を残していて「大雨以来、ちょっとしたことで部長の信頼を損ねてしまい、屈辱的な言葉を吐きかけられ無視されるようになった」「部長は人の話を聞かない。部下へのどう喝ぶりは見るに堪えない」などと50代の当時の上司のパワハラについて記されていました。

 

その後の調査で、その上司が複数の職員に対し、大声での叱責や無視などの行為を繰り返していたことが分かり、県は減給10分の13か月と1階級降任の処分としたものです。

 

処分を受けた上司は県の聞き取りに対し「パワハラの自覚はなかった」と話していたということです。




2晩徹夜で大雨対応、自殺した県職員へのパワハラ認定
…遺書に「部長から屈辱的な言葉」

 

2022年11月28日() 19:32 読売新聞

 

 秋田県は、県の出先機関にあたる地域振興局建設部で、今年8月の記録的大雨の対応中に自殺した職員に当時、部長だった上司の男性(57)がパワーハラスメントを行っていたと認定した。県が28日、発表した。同日付で男性を減給10分の1(3か月)の懲戒処分とし、1階級降格させた。県人事課は「パワハラと自殺の因果関係を否定できない」などとしている。自殺した職員の年齢や性別は非公表。

 

 県によると、職員は部の班長として8月10~12日、2晩徹夜で大雨に対応し、同15日に職場で自殺した。職員は遺書を残しており、「先週の大雨以来、ちょっとしたことで部長の信頼を損ね、屈辱的な言葉を吐きかけられ、無視されるようになった」と書いていた。

 

 県は男性や職員の同僚らに聞き取り調査し、男性が職員を含む数人にパワハラ行為をしたと認定した。男性は調査に「強く指導したが、パワハラはしていない」と話したという。




上司によるパワハラと認定 県地域振興局で職員が自殺 秋田

 

2022年11月28日() 19:15 秋田テレビ

 

 20228月に秋田県の地域振興局で、大雨被害の対応に当たっていた職員が自殺した問題で、秋田県は調査の結果、上司によるパワハラがあったとして、57歳の当時の部長を減給と降任の懲戒処分とした。

 

 この問題は、20228月、県北部の地域振興局建設部で大雨被害の対応に当たっていた職員が、上司からのパワハラがあったとする遺書を残して自殺したもので、県は聞き取りなどの調査を進めていた。

 

 そして、聞き取りの結果、自殺した職員の上司にあたる当時の部長が部下に対し、2022年度に入ってから大声で叱責(しっせき)したり、無視したりするパワハラ行為を繰り返し行っていたと、複数の職員が証言したという。

 

 自殺した職員は建設部の班長で、8月に県北部を襲った記録的な大雨被害の対応で時間外勤務が増加し、徹夜での勤務が続く中、同様のパワハラを受け、815日に地域振興局の敷地内で自殺した。

 

 秋田県は、28日付で当時の部長を減給10分の13カ月)とし、部長職から上席主幹に降任した。

 

 また、管理監督責任が不十分だったとして、地域振興局長を厳重注意処分とした。

 

 秋田県が、パワハラを認定し、職員を処分するのは初めて。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ9月16日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 大雨対応の職員自殺か、秋田 議員指摘、県が調査 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
加害者は想定以上の多忙による感情的なパワハラでなく、
日常から複数の部下へパワハラを行っていた事が調査で判明。
被害者自殺の原因の一つとして、
パワハラを解決しようとする職場環境が無かったからではないでしょうか。
これだけ多くの職員が一人の者からのパワハラ被害に遭ったり認知しているのに、
何も改まる事なくここまで来ていたのですから。
個人的には、こんな職場では働きたくありません。
管理監督者も部下に任せきりでなく、部下が問題を起こしていないか、
それも把握するのが役目の一つだと思いますので、
厳重注意でなく減給処分で構わないと思いました。
しかし、分限とは言え降任処分を科したのは評価出来ます。

御遺族の方へ
パワハラの事実を職場が認めたのは大きな成果です。
賠償請求等については御遺族次第なので、
それは私がコメントする立場ではないでしょう。

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