「お前なんかに鳥大を良くしてもらおうなんて思わんわ」
鳥大病院でパワハラ受けたとして元職員の女性訴え
鳥取大学に対し50万円の慰謝料支払い命じる判決
2025年9月25日(木) 18:19 山陰放送
鳥取県米子市の鳥取大学医学部附属病院に勤務していた女性が、上司からパワハラを受けたとして、大学側に慰謝料の支払いを求めていた裁判で、鳥取地裁米子支部は、25日、女性の訴えの一部を認め、大学側に50万円の支払いを命じました。
原告の女性
「証拠を隠すような行為があったのでそのことが非常に残念です。鳥大の良心が働くことを願っています」
訴えていたのは鳥取大学医学部附属病院で次世代高度医療推進センター産官学連携コーディネーターとして2015年4月から2年間勤務していた女性です。
原告側によりますと、働き始めてまもなく、残業代の未払いや補助金の不正流用があるとして、上司らに改善を求めところ、逆に、「お前なんかに鳥大を良くしてもらおうなんて思わんわ」など、人格を否定されるような言動や、不当に仕事を制限されるなどのパワハラを受けたということです。
このため、女性は精神的苦痛を受けたなどとして大学側に500万円の慰謝料の支払いを求めていました。
判決で鳥取地裁米子支部は、訴えの一部を認め、鳥取大学に50万円の支払いを命じました。
鳥取大学は「主張が認められず、残念。今後の対応については弁護士と協議の上、決定しようと思う」と、コメントしています。
パワハラで鳥取大に賠償命令 元契約職員が被害、一部認定
2025年9月25日(木) 18:45 共同通信
鳥取大の元契約職員の女性(61)が上司らからパワハラを受けたとして、大学に500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、鳥取地裁米子支部は25日、パワハラ行為を一部認め、大学に50万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は鳥取大医学部付属病院(鳥取県米子市)に2015年4月から17年3月まで勤務。在職中、上司の教授らから威圧的な言動や、事実に基づかない注意を受けた。
三島琢裁判長は判決理由で、教授の発言が「原告に不当に精神的苦痛を与えるものであった」などとして、女性が訴えた10件中5件をパワハラと認定。一方、残る5件については「指導の範囲を逸脱するものではない」などとした。
補助金不正流用告発の女性にパワハラ…鳥取大学に50万円支払い命ずる判決
公益通報者保護へ問題提起も
2025年9月25日(木) 19:03 山陰中央テレビ
鳥取大学附属病院であった国の補助金の不正流用問題で、問題発覚の端緒となる内部通報をした女性職員がその後、大学側から数々のパワハラを受けたとして大学を訴えた裁判。9月25日に一つの判断が下されました。
鳥取地裁米子支部は、原告の訴えの一部を認め、大学側に50万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
鳥大付属病院での補助金不正流用問題は、2016年に発覚。
国から受けた補助金のうち約7600万円を本来の目的とは違う不適切な使用をしていたことが明らかになったものです。
この問題発覚の端緒となったのが病院内部からの通報で、当時、産官学連携コーディネーターとして勤務していた女性が内部通報者でした。
しかし女性はその後、上司から膨大な仕事を押しつけられたり、激しい叱責を受けるなど合わせて10件のパワハラを受けた上、賃金の未払いにもあったとして、2019年に鳥取地裁米子支部に訴えを起こし、大学に対し慰謝料500万円と未払い賃金の支払いを求めていました。
未払い賃金については、大学からの支払いで2023年に和解した一方、パワハラに対しては引き続き争っていました。
25日に開かれた法廷で、鳥取地裁米子支部の三島琢裁判長は、原告が訴えた10件のパワハラ行為のうち5件をパワハラと認め、大学側に50万円の支払いを命ずる判決を言い渡しました。
この裁判について原告側は、判決後に記者会見を開き、今の心境を明らかにしました。
原告の女性:
私にとっては残念な判決でした。鳥取大学の誠実さを問いたい、これを聞いている事務方にどういうふうに組織を改善していけるかを考えていただきたい。
原告の女性は、公益通報者を守るためにも制度的な問題を提起したいとし、控訴を検討するということです。
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