2024年5月3日金曜日

「親の顔が見たい」 部下に暴言、39歳消防職員を減給 大阪

「親の顔が見たい」 部下に暴言、39歳消防職員を減給 大阪

 

2024年5月3日() 9:15 毎日新聞(面川美栄)

 

 部下職員に差別発言やセクハラ発言を日常的に繰り返したとして、大阪府枚方寝屋川消防組合は2日、枚方東消防署警備課長尾出張所の男性係長(39)を減給(10分の1)3カ月の懲戒処分にしたと発表した。同日付。

 

 組合によると、男性係長は2018年4月~23年9月、所属していた枚方東消防署と寝屋川消防署の部下職員男女6人に対し、「どんな親やねん。親の顔が見たい」などと暴言を繰り返したり、ホースの金具の接合部分を男性器、女性器の名称で呼んだりした。

 

 23年11月下旬に、寝屋川市役所にセクハラに関する匿名の投書が、組合のハラスメント相談外部窓口にパワハラに関する相談が、それぞれあった。関係職員に聴取後、同組合ハラスメント審査委員会による調査で、24年3月下旬にハラスメントに認定された。

 

 男性係長は暴言について、「心理的安全性が高い関係性が構築されていれば、さまざまなハラスメント発言も問題ないという誤った認識をしていた。多くの方にご迷惑をおかけし、被害者の皆さんには申し訳ない」と話しているという。一方、被害者は「不快感や嫌悪感を抱きながらも、職場の人間関係の悪化などを懸念し、声を上げられなかった」などと話しているという。

 

 組合は、管理監督責任を負う、当時の寝屋川消防署長ら計12人を2日付で訓告処分とした。吉岡良和総務部長は「市民の皆様の信用を失墜し、深くおわびする。より一層の服務規律の確保と再発防止の徹底を図り、信頼回復に努める」とコメントした。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

「親の顔が見たい」 部下に5年半ハラスメント発言
 39歳消防司令補を減給 大阪

 

2024年5月2日() 18:54 産経新聞

 

大阪府枚方寝屋川消防組合は2日、約5年半にわたり部下6人にハラスメント発言を繰り返したとして、枚方東消防署の男性消防司令補(39)を減給3カ月(10分の1)の懲戒処分にしたと発表した。

 

組合によると、消防司令補は同消防署や寝屋川消防署で勤務中の平成30年4月から昨年9月、訓練で失敗するなどした部下らに「親の顔が見たい」といった不適切な発言を繰り返したという。

 

同11月、匿名の訴えが寝屋川市などにあり、組合設置の第三者機関が今年3月、計9項目の行為をハラスメントと認定した。

 

組合は当時の署長ら管理監督者12人についても文書や口頭で注意した。消防司令補は事実を認め、「信頼関係があれば問題ないと思っていた」と話しているという。




「親の顔が見てみたい」と叱責、セクハラ発言も…
消防司令補を減給処分「信頼関係があれば問題ないと思った」

 

2024年5月3日() 15:30 読売新聞

 

 大阪府の枚方寝屋川消防組合は2日、複数の部下に人権を侵害するような発言やセクハラ発言を繰り返したとして、枚方東消防署に勤務する男性消防司令補(39)を減給10分の13か月)の懲戒処分にした。監督責任として、当時の上司ら12人も訓告処分とした。いずれも同日付。

 

 発表によると、司令補は20184月~239月、勤務先の同署と寝屋川消防署で男女の部下6人に、「親の顔が見てみたい」などと言って叱責したほか、セクハラ発言を繰り返した。同組合の聞き取りに司令補は「信頼関係があれば、問題ないと思った。申し訳ない」と述べたという。


《カウンセラー松川のコメント》

今般の問題点については、3つを個別にコメントしてみます。

「親の顔が見たい」
この言葉自身は昔から愚かな行為に対して使われているのは確かです。
仕事の失敗に対しても、あまりにも稚拙な内容であれば、
この様に発言されることも以前は当たり前だったでしょう。
しかし、今は親兄弟や配偶者を例えに出す事は、
パワハラの「個の侵害」に該当する可能性が高いので、
要注意と言うよりも禁忌事項と割り切った方が無難です。

「信頼関係があれば、問題ないと思った」
これは当然の事ですが、信頼関係とは文字通り「関係」なので、
一方的な思いでは成立しません。
双方が相手を信頼している必要があります。
この点について、加害者は相手の意思を確認しないまま、
日常的に問題が発生していない点で、
一方的に「信頼関係」を成立させてしまったのが大きな間違いです。

「ホースの金具の接合部分を男性器、女性器の名称で呼んだりした」
そもそも、プラグやジャックを「オス」、
その受ける側であるコンセントを「メス」と問題なく表現されています。
消防で使うホースについても同様で、
差し込む側の金具を「オス」「オス金具」、
差し込まれる側の金具を「メス」「メス金具」と称しています。
この点について、現段階ではセクハラ等として問題視はされていません。
しかし、加害者はオス金具の事を男性器、メス金具の事を女性器と称したので
これがセクハラと指摘されたのでしょうけど、当然の事です。
用語の語源は明らかに男性器や女性器から引用されていますが、
それを直接表現してはダメなのは常識です。
これは信頼関係の有無とは全く別です。


被害者の皆様へ
昭和の遺物の様な加害者ですが年齢は39歳。
育ったのは平成と言っても過言ではない年齢ですが、
家庭環境が昭和世代だったのかも知れません。
しかし、それを正当化して良い訳ではありません。
現代の社会や職場でのルールが制定されれば、それに従うのは当然です。
その点で、加害者は職場の迷惑だったでしょう。
今般の処分により、それが改められれば良いのですが、
問題点を指摘し改善策を加害者自身が検討しないと再発の可能性はあります。
その為にも、しばらくは加害者の動向に注意が必要でしょう。

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