2022年4月20日水曜日

巡査自殺、遺族が熊本県を提訴へ 「常軌逸した長時間労働」

巡査自殺、遺族が熊本県を提訴へ 「常軌逸した長時間労働」

 

2022年4月20日() 21:03 熊本日日新聞(熊川果穂)

 

 20179月に熊本県警玉名署刑事課の男性巡査=当時(24)=が自殺したのは、県警が常軌を逸した長時間労働をさせたのが原因として、遺族が県に約7800万円の損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こすことが20日、遺族側代理人弁護士への取材で分かった。提訴は56日の予定。

 

 訴状によると、巡査は高校卒業後の124月に県警入りし、131月に玉名署に配属された。174月に同署刑事課勤務となってからは時間外勤務が急増して精神疾患を発症し、同9月に福岡県内で自殺した。2011月に巡査の自殺を公務災害に認定した地方公務員災害補償基金県支部は、亡くなる前の5カ月間の時間外勤務が月112163時間で「過労死ライン」とされる月100時間を超えていたと算定した。

 

 遺族側は「県警は、巡査の心身の健康を損なわないようにする安全配慮義務を怠った。上司による厳しい叱責などのパワーハラスメントもあり、強度の心理的負荷となった可能性が高い」と主張している。

 

 巡査の母親(61)=宇城市=は代理人弁護士を通じて「息子の死は、組織や管理体制の問題。謝罪もせず、不誠実な対応を繰り返す県警と県に自浄作用を期待できず、裁判所に判断してもらうしかない」とのコメントを出した。

 

 蒲島郁夫知事は20日の定例記者会見で「亡くなった職員の冥福を心から祈り、遺族にはお悔やみを申し上げる。訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」と述べた。


《カウンセラー松川のコメント》

長時間労働が主な訴因ですが、自殺原因にパワハラも含まれています。
「上司による厳しい叱責など」と抽象的な表現なので、
パワハラの詳細どころか事案の有無自体が不明なのが気がかりです。
この辺りは裁判の様子をきちんと報じて頂けると分かるのですが・・・

御遺族の皆様へ
自殺にまで追い込まれたのは相当な状況だったと思います。
しかし、相手が警察となると組織防衛にも長けてますので、
民事訴訟での実態解明は困難かも知れませんが、
頑張って欲しいと思います。

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