2022年4月26日火曜日

熊本・上益城消防のパワハラ自殺 遺族が損害賠償求め提訴へ

熊本・上益城消防のパワハラ自殺 遺族が損害賠償求め提訴へ

 

2022年4月26日() 21:17 毎日新聞(中村園子)

 

 熊本県御船(みふね)町の上益城(ましき)消防組合消防本部に勤務していた男性職員(当時46歳)が自殺したのは、当時の上司のパワーハラスメントが原因として、遺族が同組合に対し、損害賠償など4000万円を求めて27日にも熊本地裁に提訴することが代理人弁護士への取材で明らかになった。

 

 訴状などによると、男性は20194月、経験のない危険物係担当の係長に異動し、業務を1人で担うことになった。しかし上司は「資料は全て書庫やパソコン内にあるから自分で調べろ」などと言って丁寧に説明せず、業者らの前で大声で叱責するなどした。男性は同年5月、上司のパワハラが原因という趣旨の「告発文」を残し自殺した。

 

 上司はかねて周囲に厳しい態度を取っていたため、男性は着任直前、当時の幹部に異動の変更を相談していたが聞き入れられなかった。また、男性が亡くなるまで管理職に実効性のあるハラスメント研修も開かれていなかった。遺族はこうした点などから、組合が安全配慮義務を怠ったとしている。

 

 地方公務員災害補償基金熊本県支部は211月、男性の死を公務災害と認定。組合の第三者委員会も上司の言動などをパワハラと認定し、自殺の一因になったと指摘した。男性の妻(49)は取材に「早い段階で消防組合が対策をしていたら、主人は命を絶つことはなかったかもしれない。訴訟を通じて再発防止につなげたい」と話した。同組合は「訴状が届き次第、内容を確認して対応を検討する」としている。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2021年2月5日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 消防職員自殺を労災認定、熊本 上司パワハラ被害、遺書で訴え (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
加害者である上司は降格処分になるも納得せず
県人事委員会に泣きついて降格処分を取り消して貰う
謎決定が発生しておりますので、
その分はしっかりとケジメを付けて欲しいものです。
民事訴訟ですから時間を要すると思いますが、
きちんと審理して司法としても白黒付けて欲しいと思います。

御遺族の皆様へ
小さな消防組織では万能吏員が求められますが
それにしても引き継ぎや指導をしないのは杜撰の極みです。
しっかりと補償をして頂き、再発防止をして欲しいものです。

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