2024年11月28日木曜日

▼過労やパワハラで精神疾患、労災申請が過去最多170件 2023年度中国地方 認定基準の改正など影響か

過労やパワハラで精神疾患、労災申請が過去最多170
 2023年度中国地方 認定基準の改正など影響か

 

2024年11月28日() 11:01 中國新聞

 

 過労や職場でのハラスメントなどが原因で精神疾患を発症したとして中国地方で労災を申請した件数は、2023年度に170件に上った。1983年度の統計開始以降で最多。申請が増えた背景には、精神疾患の認定基準を改め、パワハラの具体例を示したことなどがあるようだ。

 

 23年度の県別の申請件数は広島71山口21岡山56島根12鳥取10件。山口、島根両県を除いて過去10年で最も多かった。うち、自殺は10件だった。

 

 中国地方での精神疾患の労災申請は14年度以降、7080件台で推移していたが、22年度に100件を超え、増加が続く。23年度の全国の申請件数も3575件で過去最多となった。

 

 厚労省は、申請しやすさと審査の迅速性向上を目的に239月、精神疾患の労災認定基準を改めた。精神的な攻撃身体的な攻撃過大な要求過小な要求人間関係からの切り離し個の侵害の「パワハラ6類型」などを「強い心理的負荷」の具体例として列挙。カスタマーハラスメント(カスハラ)を原因項目に追加するなどした。

 

 申請増の理由について、広島労働局は「認定基準の改正に加え、ハラスメントが労災の原因になるという認識が広がりつつある」(労災補償課)とみる。

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