三田市職員4割が市議からパワハラ経験、現職5人などの実名挙がる
…温床は「上下関係にあるとの誤った認識」
2024年7月12日(金) 13:56 読売新聞
市議によるパワーハラスメントについて、兵庫県三田市が管理職の職員にアンケートを実施したところ、約4割が「受けた経験がある」と答えていたことがわかった。支援者への利益誘導とも受け取れる要求をされたとの回答もあり、市は11日、再発防止を求めて調査結果を議会側に提出した。
市は、3月にあった一部市議によるパワハラを訴える公益目的通報を機に、実態把握が必要と判断。昨年11月にも議会側に申し入れたにもかかわらず、改善されていないとして、市議に対応する機会が多い副課長級以上の177人を対象に、6月に匿名のオンライン方式でアンケートを行い、171人の回答があった。
調査結果によると、市議からパワハラを受けた経験が「ある」と回答したのは65人(38%)で、見聞きしたと答えたのは91人(53%)。内容は「威圧的、高圧的な言動や態度」が最も多く、「対応や回答(答弁)について罵倒」「大声で叱責(しっせき)」などと続いた。
具体的な事例としては、「机を何度もたたき、罵倒された」「気に入らない回答に『徹底的にやってやる』と脅迫に近い発言」のほか、「支援者の活動に、補助金制度を創設するよう要求された」もあった。
行為者として現職5人と元議員3人の実名が挙がり、職員68人から名指しされた現職もいた。
また、「市議と職員が上下関係にあるとの誤った認識」がパワハラの温床になっているとし、「管理職の多くが萎縮(いしゅく)している」と訴える声もあった。「一般質問の内容を職員に書かせている」などと議員としての姿勢への疑問も寄せられた。
パワハラを受けたと回答した65人のうち、約半数が周囲に相談しておらず、「何をしても解決しないと思った」との理由が多かった。市側の責任を問う内容もあり、第三者委員会の調査や、職員への心理面のケアを求める声もあった。
市は現段階で、個別事案の事実確認は行わないとしているが、調査結果はホームページで公表する。
この日、記者会見した田村克也市長は「強い憤りを感じる。事態の改善に向けた職員の期待感に応え、ハラスメントを根絶できる態勢をつくる」と強調。実名の挙がった市議を匿名にしたうえで、森本政直議長に調査結果を手渡した。
「恥ずかしい」議長が陳謝
市議会は、ハラスメント根絶検討委員会で、行為者の実名公表を含む条例案づくりなどを進めている。森本議長は「職員に業務への支障や心労をもたらし、議会として恥ずかしい」と陳謝。調査結果は全議員に配り、再発防止への認識を徹底させる考えを示した。
「市外在住の市職員は辞めろ」
市議から職員へのパワハラ、相次ぎ発覚
2024年7月11日(木) 19:47 朝日新聞
兵庫県三田市は11日、市議から職員へのパワーハラスメントについて管理職らにアンケートした結果を公表した。38%がハラスメントを受けたことがあると回答。森本政直市議会議長へ結果を手渡した田村克也市長は「想定をはるかに超える回答・内容だった」と述べた。
パワハラを主体に調査し、部長級~副課長級の計177人のうち171人が回答した。
パワハラの内容に関する質問(複数回答可)では「威圧的・高圧的な言動や態度をされた」(57人)、「対応や回答に罵倒された」(39人)、「大声で叱責(しっせき)された」(30人)など。
具体的な記述も数多く寄せられた。
それによると、会派室に呼ばれ、事業概要を説明したところ、言葉を遮り「無駄なことにばっかり税金使って。どうなっとんか、ちゃんと説明せえ」と大声で叱責された。他の議員がいたが、見て見ぬふりだった。
三田市外在住の職員は「市外の者に税金で給料を払うのは無駄。辞めろ」と言われた。
特定の支援者の活動に対する補助金制度を創設するよう要求された、など市への圧力とうかがえる内容もあった。
「パワハラを受けた」「もしくは見たり聞いたりした」と指摘された議員は現職5人、元職3人。68人から名前が挙がった現職の議員もいる。
約4割が市議からパワハラ経験
三田市の管理職へのアンケート調査/兵庫県
2024年7月11日(木) 18:42 サンテレビ
兵庫県三田市は、管理職の職員を中心に行ったアンケート調査の結果、およそ4割の職員が市議会議員から威圧的な態度を取られるなどのハラスメントを受けたことがあったと発表しました。
兵庫県三田市では、2024年3月、「市議会議員が幹部職員の人格を否定するような発言をした」などとする公益目的通報があり、田村市長が議長に対し、一部の市議の言動を改善するよう申し入れをしています。
この問題を発端に、三田市は管理職を対象に市議からのハラスメント行為に関するアンケート調査を実施。
7月11日、田村市長が議長に対し、調査結果を手渡しました。
市によりますと、回答した171人中およそ4割にあたる65人が「議員からハラスメントを受けたことがある」と答え、「威圧的・高圧的な言動や態度をされた」などの回答が多かったということです。
市議会は、「ハラスメント根絶検討委員会」を立ち上げていて、2024年9月の定例会でハラスメント防止に向けた条例の制定を目指しています。
市議が「市民の税金、何とも思わへんねやろ」などと市職員を罵倒
4割の管理職が「ハラスメント受けた」
2024年7月11日(木) 18:59 関西テレビ
兵庫県三田市で、市の調査に対し、管理職の職員の4割が、「市議から大声で叱責されるなどのハラスメントを受けた」と答えたことが明らかになりました。
「あんたら、人の金、市民の税金やったら、何とも思わへんねやろ」と複数回罵倒された。
「あ~あ~。あんたらの考えることは所詮、そんな無駄ことばっかりや!」と、大声で叱責された。
これは、三田市が職員向けに行った、議員からのハラスメントに関するアンケートに寄せられた声です。
三田市では、ことし3月、「特定の市議が、議会で幹部職員に、人格を否定するような発言をした」などの匿名の公益目的通報があり、市が被害の実態調査を進めていました。
11日、三田市は調査結果を公表。
管理職の職員のうち38%が「議員からハラスメントを受けたことがある」、53%が「見たこと・聞いたことがある」と回答しました。
そのなかで1番多かったのが「威圧的・高圧的な言動や態度をされた」。続いて、「対応や回答(答弁)に罵倒された」という回答でした。
【三田市・田村克也市長】「一部の議員から、極めて深刻なハラスメント行為が、長期間にわたり行われていた。強い憤り感じており、長年多くの職員を苦しめてきたことに対し、市長として職員にお詫びしたい気持ちでいっぱいです」
「よろしくお願いします」
田村市長は再発防止のため、議会のトップ・森本政直議長にアンケート結果を手渡しました。
【三田市議会・森本政直議長】「自分は議員なんだ、市民から選ばれた議員なんだ」という責任感が高揚してしまい、度を過ぎた発言があった。議会を代表して改めてお詫び申し上げます」
市議会は、アンケート結果を踏まえ、議員を対象としたハラスメント防止の条例を、ことし9月の議会で提案したいとしています。
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