おまえらいる意味ない、飛ばされるぞ
…上司に言われたと市職員2人が提訴、市は争う姿勢
長時間サービス残業も強要され、総務に相談すると
「時間外勤務やりたさに、やっているのでは」
2024年7月9日(火) 16:41 埼玉新聞
埼玉県の草加市役所の清掃関係の部署で、上司から長時間の残業を強要され未払い残業代が発生したとして、市職員2人が市に慰謝料など計約450万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、さいたま地裁越谷支部(岡田慎吾裁判官)で行われた。市側は答弁書で「原告の請求をいずれも棄却する」と争う姿勢を示した。
訴状によると、上司は2022~23年ごろ、粗大ごみの収集件数を増やすよう指示。残業時間を一部認めず、違法なサービス残業が生じた。改善を求めた原告らに「(収集を)100件やれなければ、おまえらがいる意味がない」「そんなこと言っていると飛ばされるぞ」と発言したという。
訴状では、当時、時間外労働などに関する労使協定(三六協定)が無効状態だった上、市がサービス残業やハラスメントに適切に対応しなかったとして「職場環境安全配慮義務に違反した」と主張。総務部の相談員が「時間外(勤務)やりたさにやっているのでは」「(サービス残業代は)昨年度の予算で支払われなければならず、対応できない」などと発言したと指摘した。
原告らは代理人弁護士を通して「サービス残業をいとわずに、粗大ごみの予約待ちを2カ月から3日に短縮したが、パワハラや不適切な対応を受けた。提訴は心苦しいが、市民生活向上のため職員が苦しんでいる状況を知ってもらうために致し方ない」とコメントした。市は「裁判に入っており、コメントできない」としている。
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