2025年2月28日金曜日

旧ビッグモーターの新入社員が自死 労災不認定の取り消し求め提訴

旧ビッグモーターの新入社員が自死 労災不認定の取り消し求め提訴

 

2025年2月28日() 13:05 毎日新聞(堀菜菜子)

 

 中古車販売大手の旧ビッグモーター(BM)に新卒で入社した20代の男性が自殺したのは会社側のパワーハラスメントが原因として、男性の遺族が28日、労災保険の遺族補償給付を認めなかった労働基準監督署の決定の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

 

 訴状などによると、男性は大学を卒業後、20204月にビッグモーターに入社。東京都内の店舗に配属された。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、自動車教習所が閉鎖され、入社の条件である自動車の運転免許を取得できていなかった。

 

 ただ、男性は入社に際し、免許の未取得を店長に報告したものの、店長が本部に伝えていなかったという。その事情を知らない同社本部の担当者が同年5月、人格否定の発言を男性に浴びせた上、退職を強要。さらに、「会社や顧客を欺く危険性のある人間」とのレッテルを貼られた結果、男性は530日に自宅のアパートで命を絶った。

 

 遺族は労働者災害補償保険法に基づく遺族補償給付などの支払いを八王子労働基準監督署に求めたが、232月に不支給処分が決定していた。

 

 

※ 同社の同事案ですが別ニュースも掲載致します 

旧ビッグモーター新入社員自死 父親「部屋の中に息子の絶望を見た」

 

2025年2月28日() 19:35 毎日新聞(東海林智)

 

 中古車販売大手の旧ビッグモーター(BM)に新卒で入社した20代の男性が自殺したのは会社側のパワーハラスメントが原因として、男性の遺族が28日、労災保険の遺族補償給付を認めなかった労働基準監督署の決定の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

 

 「困難にも逃げずに立ち向かった息子がなぜ死ななければならなかったのか。理由を明らかにしたい」

 

 昨年5月、父親は取材に対し、こう語った。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大で予測できない事態が起きる中、大学卒業を間近に控えた男性は、自動車教習所の予約を入れられず、入社までに免許取得が間に合わない状況になった。「厳しい会社と聞くし、(入社を)辞めてもいいんだよ」と母親は心配したが、男性は「大丈夫。乗り越えられる」と口にした。

 

 免許を取得できなかったことは配属先の上司に伝えたという。父親は「上司は『一緒に頑張っていこう』と受け入れた。息子は懸命にできる仕事に取り組んでいた」と振り返る。車の買い取りなどで成果も上げていたという。

 

 だが、免許の未取得が問題視され、58日に会社を辞めさせられた。両親は男性と連絡が取れなくなり、5月末にアパートに出向くと自室で亡くなっていた。退職届はビリビリに破かれ、画面が切り裂かれたパソコンなどの遺品が息子の無念を語っているようだった。

 

 父親は「部屋の中に息子の絶望を見た。なぜ、そこまで追い込まれ、死ななければならなかったのか。私たちは明らかにしたい」と声を絞った。


《カウンセラー松川のコメント》

「親御さんに心配を掛けさせたくない」
そんな想いが一番強かったのでしょう。
社内での悩みを打ち明けることも出来ず、追い詰められての自死。
死に追い込む様なパワハラが有ったのかどうかも、
証拠が無ければどうにもなりません。
また、パワハラ加害が自死と関連していたのかも、
個々の特性によるので一概に判断出来ない点で、
行政も遺族に厳しい対応となっているのでしょう。
「詐欺商法の百貨店」と化していたビッグモーター社ですから、
パワハラも簡単に起きるでしょうし、
レッテル貼りをしたならば攻撃の手も緩めないでしょう。
今から5年前にビッグモーターの評判がどうであったか、
現在の様な悪いイメージは少なく、
若干ながら、急成長に伴う弊害が出ていますし、
転職するとなると慎重に検討する必要がありますが、・・・

と評価しているサイトさえありましたので、
入社してしまったのもやむを得なかったでしょう。

御遺族の皆様へ
今から5年前のことだけに証拠を集めるのも大変ですし、
当時の店長以下従業員も四散している可能性は大きいです。
しかし、数少ない証拠でも有ると無いとでは大違いです。
苦労されると思いますが、頑張って行政の判断を覆して欲しいです。


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