“上司からたびたび侮蔑的な発言”
ダイハツ元嘱託社員が雇い止め撤回を求め労働審判を申し立て
「個々の尊重がまったくなかった」
2024年8月29日(木) 19:45 毎日放送
雇い止めの撤回を求めダイハツの元嘱託社員が労働審判を申し立てました。
申立書などによりますと、精神障がいがある元嘱託社員の吉村貴久さん(30)は去年3月、ダイハツ工業に入社しましたが、上司から「障がい者だからといって特別な配慮はしない」「室長にお目こぼしをしてミスを見逃してもらおうとしている」などたびたび侮蔑的な発言を受けました。
その影響で統合失調症なども発症し仕事でもミスが増えるとダイハツ側は「ミスが多い」として今年2月で契約を打ち切ったということです。
吉村さんは「心身や仕事の不調は上司のモラハラ・パワハラが原因で、仕事を行う能力に問題はない」として、雇い止めの撤回などを求め大阪地裁に労働審判を申し立てました。
(申立人・吉村貴久さん)「ダイハツ社内において話し合いと相互理解と個々の尊重がまったくなかった」
ダイハツは「係争中のためコメントは控えたい」としています。
パワハラでPTSD再発→雇い止めと訴え ダイハツ元社員が労働審判
2024年8月29日(木) 17:29 朝日新聞(大滝哲彰)
上司のパワハラで精神障害が再発し、雇い止めに至ったとして有期雇用の元社員(30)がダイハツ工業(大阪府池田市)に雇用が続いていることの確認を求める労働審判を大阪地裁に申し立てた。29日に大阪市内で会見を開き、明らかにした。
申し立ては2日。元社員は2018年に心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、症状が治まった後の23年3月に同社の障害者雇用枠で採用された。
だが6月ごろ、新しい上司に障害の内容を知ってもらおうと資料を作ると、直属の上司から「ミスを見逃してもらおうとしている」と言われたという。「障害者だからといって特別な配慮はしない」とも言われ、PTSDが再発。幻聴が聞こえ、ミスが増えた。
10月に社内のパワハラ通報窓口に相談しても、配置換えなどはなく24年2月、雇い止めにされたという。
会見で元社員は「業務上のミスはパワハラが原因で、雇い止めは障害者に対する合理的配慮に欠ける。心の通った話し合いをしたい」と訴えた。
労働組合の団体交渉では、同社は雇い止めの理由について「ミスが多く、言い訳する」と説明したという。申し立てについて、同社は「係争中のためコメントは控えたい」とした。
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