学校でセクハラ感じ「不快」が3割増 千葉県教委調査、小学生は2倍に
2025年5月26日(月) 12:35 産経新聞
千葉県教委が児童・生徒を対象に実施しているセクハラに関する実態調査で、学校生活でセクハラと感じて不快だったと答えた児童・生徒が昨年度は517人に上り、令和5年度の402人に比べて3割近く増えていたことがわかった。教職員に不必要に体を触られたり、性的な話や冗談を言われた、容姿を話題にされた―といった回答が目立つ。
調査は千葉市立学校を除く県内すべての公立小中学校、高校、特別支援学校などに在籍する児童・生徒や職員を対象に実施した。
セクハラと感じて不快だったと答えた児童・生徒の内訳は高校が147人(5年度167人)、特別支援学校が5人(同6人)、中学校が261人(同185人)、小学校が104人(同44人)となり、小中学校での増加が顕著だった。
具体的には「不必要に体に触られた」が小中学校、特別支援学校、高校の合計で202件、「容姿などの身体的な特徴を話題にされた」が57件、「性的な話・冗談をいわれた」が57件、「『男のくせに』『女のくせに』などといわれた」が47件-と続いた(複数回答)。
場面としては「部活動の指導の一環と言われ、腰や肩を触られた」「部活動顧問から体重の話をされた」「授業中、いつも特定の女子生徒が指名されたり、プリントなどの配布を頼まれる」などの声があがった。
その一方、セクハラ以外のハラスメント(嫌がらせ)を受けて不快だったと答える児童・生徒の数も増えている。昨年度は1404人と、5年度の1239人と比べて1割以上増加した。「自分としては頑張っているのに教員から頑張っていないといわれた」「部活動顧問から、活動中にけがをした際に軽んじた対応をされた」といった回答が目立った。
県教委の担当者は、セクハラで不快と感じた小学生が2倍以上に増加した要因について、アンケート記入前に視聴させた「水着で隠れる部分は触られたりしたらいけない」といった啓発動画の影響が大きいと分析。その上で「セクハラに関して児童の意識が高まってきた」と述べた。
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学校で「セクハラ感じた」517人 小学生は前年度の2.3倍 千葉
2025年5月26日(月) 14:34 毎日新聞(中村聡也)
千葉県教育委員会は26日、県内の公立小中学校、高校、特別支援学校計1112校(千葉市立校を除く)の児童・生徒を対象にした、2024年度のセクシュアルハラスメント(セクハラ)と体罰の調査結果を公表した。教職員の言動をセクハラと感じたのは517人(前年度比3割増)で、調査開始以来3番目に多かった。
対象の児童・生徒約46万人の9割が回答した。517人の内訳は小学校104人、中学校261人、高校147人、特別支援学校5人。特に小学生は前年度から2・3倍に増えた。
セクハラの種類は「不必要に体に触られた」が最多の202人で、「容姿などの身体的特徴を話題にされた」「性的な話・冗談を言われた」がともに57人だった。体罰は確認されなかった。
また、県立の中学校、高校、特別支援学校の職員1万2575人に調査したところ、76人が勤務先でセクハラと思われる言動を受けたと回答した。
県教委は、セクハラと感じた児童・生徒が増えた要因について、「児童らのセクハラに対する意識が高まったが、教職員の意識改革のスピードが児童・生徒に追いついていない」と分析した。
「セクハラと感じ不快」公立小中学生で増加傾向
千葉県教委が調査結果を公表
2025年5月27日(火) 12:49 千葉テレビ
千葉県教育委員会が県内の公立の小学校から高校までの児童、生徒を対象に2024年度実施したセクハラの調査の結果、小中学生で「セクハラと感じ、不快であった」という回答が2024年度よりも増えていることがわかりました。
調査は、千葉市立学校を除いた県内すべての公立の学校に在籍する児童・生徒を対象とし、 約41万7000人から回答を得ました。
その結果、教職員の言葉や行動を「セクハラと感じ不快であった」と回答した児童・生徒は、517人と2024年度から115人増えました。
高校生では減少傾向が見られた一方、小中学生では136人増えています。
内容としては「不必要に体を触られ、不快だった」という回答が最も多くなっています。
県教委は2024年度から調査の前にプライベートゾーンに関する動画を流すなどしていて、今回の結果はこうした活動により、児童や生徒のセクハラへの意識が高まったためと分析しています。
教職員から「セクハラ感じた」、小中学生で増加
…千葉県教委「教員側の意識改革追いついていない」
2025年5月27日(火) 14:45 読売新聞
千葉県内の公立小中学校と高校、特別支援学校の児童生徒を対象に、2024年度に実施したセクシュアルハラスメント実態調査で、教職員からセクハラを受けたと感じた児童生徒は、前年度比115人増の517人だったことが、県教育委員会のまとめでわかった。県教委は「啓発の効果で児童生徒の(セクハラに対する)意識は向上している。一方、教員も意識が変わってきているが、追いついていない」としている。
調査は昨年12月2日から今年1月末まで、千葉市立学校を除く公立学校計1112校で実施し、児童生徒41万7118人から回答を得た。
セクハラと感じて不快だったと回答したのは、中学生が261人(前年度比76人増)で最多。高校生が147人(同20人減)、小学生が104人(同60人増)、特別支援学校生が5人(同1人減)と続いた。
項目別では「不必要に身体に触られた」「容姿など身体的特徴を話題にされた」などが多かった。具体的な事例では「部活動の指導の一環と言われ、腰や肩を触られた」「部活動顧問から体重の話をされた」などの声が寄せられた。
特に今回は小学生での増加が多かった。県教委は「プライベートゾーンなどに関する啓発動画を視聴してからアンケートに回答したことで、小学生児童の意識が高まった」とする一方、「教員側も意識が変わってきているが、追いついていない部分もある」と分析する。
県教委は調査結果を踏まえた今後の対策として、県や学校のセクハラ相談窓口を周知して相談することの大切さを伝えるほか、今年改訂されたガイドラインに沿って教職員の意識改革を進めるという。