「教授や大学院生からハラスメントを受け男子学生が自殺…」
母親が慰謝料8400万円求め大学を提訴~広島地裁
2025年5月9日(金) 19:02 山口放送
去年12月、山口大学工学部に通っていた男子学生が、教授や大学院生からのハラスメントを受け自殺したとして、学生の母親が慰謝料などおよそ8400万円を求め、広島地裁に提訴しました。
9日付けで広島地裁に訴えを起こしたのは、山口大学工学部に通っていた男子学生の母親です。
訴えによると男子学生は工学部機械科の4年生だった去年12月、教授の研究補助などで訪れていた東京都内のホテルで自ら首をつり、自殺しました。
男子大学生は卒業論文の提出を控えていたにもかかわらず、教授から高度に専門的な研究補助を任せられていたほか、指導を受けていた大学院生からもパワーハラスメント行為を受けていたとしています。
原告はこれまで、大学側に第三者委員会の設置などを求めていましたが、大学側がこれらを拒否したことから、大学と、ハラスメント行為を行っていた教授や大学院生に対して、男子学生の死亡慰謝料など合わせておよそ8400万円の支払いを求め9日、提訴しました。
原告は「関係者には、真実を話してもらう責任があると思っています。」などとコメントしています。
山口大学は、「訴状がまだ届いていないのでコメントを差し控える」としています。
息子を追い詰めたのはアカハラとパワハラ
遺族が山口大学や教授ら提訴
2025年5月9日(金) 21:23 中國新聞
山口大工学部4年の男子学生=当時(21)=が昨年12月に自殺したのは、所属する研究室の教授によるアカデミックハラスメントや先輩からのパワーハラスメントが原因として、学生の母親(52)=広島市=が9日、同大と教授、当時の大学院生に慰謝料など約8300万円の損害賠償を求めて広島地裁に提訴した。
訴状によると、学生は昨年5月ごろ、研究室が進める宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究に学部生では初めて従事するよう教授に指示され、研究補助や先輩からの引き継ぎが心理的重圧となった。先輩からの過度に厳しい指導や暴言などの日常的なパワハラ行為にも悩んでいた。
学生は卒業論文に未着手の状態で昨年12月、JAXAの研究施設に引き継ぎのため、この先輩と派遣され、翌朝に自殺を図ったという。原告側は「学部生に研究を引き継がせるのは精神的負担が大きく、パワハラによる苦痛も自殺の引き金になった」と主張している。
母親は大学側に第三者委員会の設置による調査を求めたが、拒否されたという。母親は代理人を通じ「息子は夢と希望を持って大学に入った。突然、息子を失い、生きていくのが苦しい状況。大学には真実を話していただく責任がある」とのコメントを寄せた。
同大広報室は9日、「詳細が確認できておらずコメントを差し控える」とした。
男子学生の自殺は「指導教授のアカハラや院生のパワハラが原因」、
母親が山口大学など提訴
2025年5月11日(日) 14:10 読売新聞
山口大工学部4年生だった男子学生(当時21歳)が自殺したのは、指導教授のアカデミックハラスメントと指導した大学院生のパワーハラスメントが原因として、学生の母親(52)(広島市)が9日、山口大と教授、大学院生を相手取り、約8400万円の損害賠償を求めて広島地裁に提訴した。
訴状によると、学生は4年になった昨年4月から機械工学科の研究室に所属。院生の指導を受けるようになったが、院生は一度教えたことは質問しても教えないといった過度に厳格な態度を取ったり、午前3時頃や朝方まで作業させたりするパワハラをしていたという。
指導教授は卒業論文作成の負担もあった学生を、東京の宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))の研究施設に1週間の予定で出張させ、研究の補助などの過大な負担を与えたとしている。学生は出張2日目の昨年12月10日、出張先のホテルで自殺しているのが見つかった。
母親は「突然息子を失い、現実を受け入れられない。山口大は一切の説明を拒否している。関係者には真実を話す責任があると思う」とコメントした。山口大は「訴状が届いていないため、コメントは差し控える」としている。
《カウンセラー松川のコメント》
亡くなられたのは工学部の4年生とのこと。
大学の理系に進んだ私の友人は
「研究も時には泊まり込み」「一定時間毎に観察する場合は夜中も眠れない」
そんな話しをしていました。
よって「午前3時頃や朝方まで作業させたりする」これがパワハラに当たるかは
疑問でもあります。
しかし、全ての大学院生が優秀な教育者や指導者とは限りませんから、
学生に対して適切な指導をしていたかも疑問です。
「教えた事は一度で覚えろ」これが正論だとしても、
教え方が悪ければ理解も出来ないでしょう。
だから、一度で覚えられないのも、誰の責任かは不明です。
また、JAXAへの派遣が「思いやり」なのか「嫌がらせ」なのか、
この点も不明です。
その為に、裁判で明らかにする必要があるでしょう。
ところが、証拠の問題や証言の解釈次第で誤審もありますから、
判決内容が真実とは限らない点にも注意です。
御遺族の皆様へ
大切なお子さんを若くして自殺で亡くされたのはお辛いと思います。
そして、大学の対応が足りないと感じるのも当然でしょう。
しかしながら、必ずしも判決が真実かは分かりませんし、
判決が御遺族にとって満足出来る内容かも分かりません。
その点を覚悟して裁判には臨んでください。
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