2022年7月2日土曜日

大学内に「SOGIハラ」 学生や教員、性的指向で差別 東北大の学生団体調査

大学内に「SOGIハラ」
 学生や教員、性的指向で差別 東北大の学生団体調査

 

2022年7月2日() 6:00 河北新報

 

 性を考える東北大の学生サークルAROW(アロー)が同大の学生や大学院生を対象に「多様な性」に関する現状を調査したところ、性的指向・性自認への差別的な言動や嫌がらせを意味する「SOGI(ソジ)ハラスメント」が学内で存在することが分かった。

 

 SOGIは性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の略語。調査は昨年8~9月、アローの交流サイト(SNS)を通じて実施し、151人から有効回答があった。

 

 性的指向・性自認に関し「周囲の人の言動で不快な思いをした経験がある」との回答は35人に上った。発言した人物(複数回答)は東北大の学生・院生が25人で、教員が6人で続いた。言動があったのはSNS上、部活動やサークルなどの活動中、授業中などだった。

 

 回答者の性的指向は、15人が両性愛のバイセクシュアルや全性愛(恋愛対象が性にとらわれない)のパンセクシュアル、13人が他者に恋愛感情や性的欲求を抱かないアセクシュアル・アロマンティック、5人が同性愛のレズビアンやゲイに分類された。異性に性的な感情を抱く異性愛者は93人だった。無回答もあった。

 

 性自認については、7人が「自分は男女のどちらでもない」とする「中性・無性・ノンバイナリー(中立の性別)」と回答した。

 

 大学に要望したいこと(複数回答)は「ジェンダーやセクシュアリティーに関するガイドラインの作成」が34人で最多。次いで「ジェンダーやセクシュアリティー関連科目の設置拡大」(18人)、「『誰でもトイレ』や『誰でも更衣室』の設置拡大」(17人)だった。

 

 アローは2019年に発足し、現在のメンバーは32人。性教育やLGBTQ(性的少数者)がテーマの学習会などを行っている。

 

 共同代表の工学部4年小野内花倫さん(21)は「性的指向で生きづらさを感じる学生の存在が示された。不快な言動をした相手は学生・院生が最も多く、教職員も一定数いることを問題視している。全学でハラスメントをさせない、許さないための教育が必要だ」と話す。


《カウンセラー松川のコメント》

ハラスメントは無い方が良いです。
しかしSOGIについては[他者が嫌悪感を抱く自由]
これを否定している傾向も見受けられます。
今まで、異性愛や法律上と認識する性の一致が当たり前の世の中なら、
そこから外れた感覚は「異様」と感じられても当然です。
だからと言って、それらを攻撃や非難するのは問題だと思います。
しかし、個人的に否定し、それを発言や発信するのまで
「ハラスメントだ」と反論するのは行き過ぎた権利主張だと思います。
これは、他国への感じ方も同様です。
根拠の無い誹謗中傷は問題ですが、
何らかの行為に対して嫌悪感を抱き、それを表現するのを
[ハラスメント]の一言で片づけるのも安直です。
お互いが認め合い、受け入れ合うのが理想ですが、
それならば諍いや戦争も起きないはずです。
現実には思想や考えの違いで受け入れられない部分があるのですから、
後は如何に揉め事にしないかです。
それには、相手の主義主張と異なったら、相手にしないことでしょう。
思想も言論も自由ならば、それしかありません。

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