2022年10月21日金曜日

男性は「長時間労働」、女性は「セクハラ」が精神疾患の主因に…過労死防止白書

男性は「長時間労働」、
女性は「セクハラ」が精神疾患の主因に
…過労死防止白書

 

2022年10月21日() 12:59 読売新聞

 

 政府は21日、過労の実態などをまとめた2022年版の「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。今回の白書では、うつ病などの精神疾患で労災認定された事案について男女別に分析。男性は長時間労働や仕事内容、女性はセクハラが主な発症要因となっていたことが明らかになった。

 

 白書によると、2010年度から19年度までの10年間に、精神疾患で労災認定されたのは計4491件。内訳は男性が3043件で、女性は1448件だった。

 

 この10年間のうち、分類項目が同じで比較のできる12~19年度(計3853件)の発症要因を男女別に分析したところ、男性は「恒常的な長時間労働」(32%)、新規プロジェクトで仕事が増大するなど「仕事内容・量の変化」(25%)、「嫌がらせやいじめ、暴行」(17%)の順に多かった。

 

 一方、女性は「セクハラ」(22%)と同僚の労災事故を目撃するなど「悲惨な事故や災害の体験や目撃」(22%)が多く、「嫌がらせやいじめ、暴行」(19%)、「仕事内容・量の変化」(17%)と続いた。

 

 「セクハラ」は、男性では0・3%だった。

 

 厚生労働省は「セクハラで働き手の将来をゆがめることはあってはならない。企業は、セクハラ防止の取り組みとともに長時間労働の是正を進め、働き手の心の健康を守る必要がある」としている。


《カウンセラー松川のコメント》

ここで厚労省が言う「セクハラ防止」とは、
「少なくても労災認定される様な精神疾患にまで追い込むな」
と言うことでしょう。
女性にしても受け止め方に違いがありますから、
同じ行為でもセクハラかどうかの判断が異なる場合もありますし、
セクハラと感じても程度の違いもあるでしょう。
しかし、精神疾患となるセクハラならば、
相当に悪質ではないかと思われます。
その様な悪質な行為を職場として放置しているとしたら、
本当に重大な問題です。
また、女性の要因の中で[悲惨な事故や災害の体験や目撃]が
挙げられており、これは正しく惨事ストレスです。
公安職の職場でもないと惨事ストレス対応は行われないでしょうから、
この様な事案が発生した職場は直ちに該当する者を
心理職による面談や精神科医の診察を受けさせるべきでしょう。
他の事案でも精神疾患となる前の予防策はありますから、
職場は従業員を守る場所でもあることを鑑み、
官民挙げてメンタルヘルスについて真剣に取り組んで欲しいです。

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