2024年4月6日土曜日

▼市議会前議長のセクハラ、政倫審が「議員辞職勧告に相当」…女性市議「にやにやしながら手を伸ばしてきた」

市議会前議長のセクハラ、政倫審が「議員辞職勧告に相当」
…女性市議「にやにやしながら手を伸ばしてきた」

 

2024年4月6日() 6:37 読売新聞

 

 千葉県市原市議会の永野喜光前議長によるセクハラ疑惑で、市議会の政治倫理審査会は5日、永野氏の行為が「議員辞職勧告」に相当するとの報告書を公表した。被害を訴えた女性市議や酒席に同席した市議の証言が具体的だとして、セクハラがあったと認定した。

 

 政倫審は3月から、永野氏や女性市議、目撃した市議に事情聴取を実施。永野氏の行為が、市議会議員政治倫理条例に規定する「政治倫理基準」の「他者へのハラスメント行為」などに当たると判断した。

 

 報告書によると、永野氏は議長だった2月11日、市内の会合で女性市議の両手を握り、手のひらで女性のあごも触った。男性市議に「口説いてやった」と発言し、近くにいた女性市議にも聞こえていたという。

 

 事情聴取で、永野氏は「単なる握手」と弁解した一方、複数の市議は「通常の握手と言える長さではなかった」と証言した。あごに触れた点を巡っては、否定する永野氏に対し、女性市議は「真っ赤な顔でにやにやしながら無言で手を伸ばしてきた」と答えた。

 

 「口説いた」との発言について、永野氏は「男同士の会話で冗談半分に言ったのではないか」と不明瞭な弁明にとどまった。発言を聞いた男性市議は「そんなことを(女性市議の)主人に言って大丈夫なのですか」と返答したという。

 

 政倫審は、永野氏が当時の議長で、公務で会合に出席していた点を重視。「ハラスメント行為を行ったことは非常に責任が重い」と結論づけた。過半数の委員の意見で、「議員辞職勧告」に相当するとした。

 

 政倫審は今月3日、菊地洋己議長に報告書を提出していた。複数の議会関係者によると、市議会は15日にも臨時会を開く予定で、議員辞職勧告に関する採決をする方向で調整している。

 

 

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女性議員を「口説いてやった」
 政倫審が市議会前議長のセクハラ認定

 

2024年4月6日() 11:00 朝日新聞(前田基行)

 

 女性議員に聞こえる中で「(女性議員を)口説いてやったよ」。別の男性議員はそれに対し、「そんなこと、(女性議員の)御主人に言って大丈夫なのですか」――。

 

 千葉県市原市議会の永野喜光前議長(76)によるセクハラ疑惑で、永野氏と女性議員側との間にそんなやり取りがあったことが、5日公表された市議会の政治倫理審査会の報告書で明らかになった。

 

 審査会は、こうした永野氏の「接触行為」や「理不尽な言動」がハラスメント行為にあたると認定。議員としての責任を問う「議員辞職勧告」が適当と結論づけた。

 

 この問題は2月、市内のホテルであった祝賀会で、当時市議会議長だった永野氏が女性議員と握手したことなどを巡って浮上。市議会が3月から審査会で調査していた。

 

 報告書によると、祝賀会では、永野氏が別の席にいた女性議員を自分の席に大声で呼び、「手のひらで女性議員の顔(あご)を触った」「隣に座るよう何度も促された」という。女性議員は「見下されている感じがした。女性議員はそういう対象なのか。軽んじられている」と述べたという。

 

 審査会は「議長の公務として出席したにもかかわらず、ハラスメント行為を行ったことは非常に責任が重い。酒席だからと言って許されるものではない」と指摘した。

 

 菊地洋己議長は「非常に重く受け止めている。二度とこのようなことがないよう、市民の代表者としての責任と自覚を改めて確認し、研修会の実施など再発防止に取り組む」とコメントした。

 

 一方、永野氏は5日、審査会の報告書に対し、「事実関係が明らかでないのにセクハラで議員辞職勧告という重要な決定がされ、明らかにバランスを欠いている。社交辞令の範囲を縮小しなければと反省している」とのコメントを発表した。

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