2024年10月29日火曜日

▼「息子の無念は晴れない」複数の教員による”パワハラ”が原因で自殺した男子学生…遺族が北海道を相手に訴訟 初弁論で悲痛の訴え 北海道江差町

「息子の無念は晴れない」
複数の教員による”パワハラ”が原因で自殺した男子学生
…遺族が北海道を相手に訴訟 初弁論で悲痛の訴え 北海道江差町

 

2024年10月29日() 22:48 北海道文化放送

 

 北海道立江差高等看護学院で、5年前に男子学生が自殺したのは、教員のパワハラが原因だとして、遺族が起こした訴訟の初弁論が1029日に開かれました。

 

「パワハラが原因であることを認めない限り、息子の無念は決して晴れません。」(自殺した男子学生の遺族)

 

 この訴訟は、2019年に北海道立江差高等看護学院の男子学生が、自殺したのは、レポートの提出期限に1分遅れたことで留年したなど、複数の教員によるパワハラを道が放置したのが原因として、遺族が9500万円あまりの損害賠償を求めているものです。

 

 きょうの初弁論で遺族は「(3者委員会の)調査結果と矛盾する回答でショックを受けた」などと話しました。

 

 一方、道は請求棄却を求めました。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

看護学生自死「パワハラとの因果関係認めて」 母親が法廷で訴え

 

2024年10月29日() 21:00 朝日新聞(野田一郎)

 

 北海道立江差高等看護学院(江差町)で複数の教員からパワーハラスメントを受けた男子学生が2019年に自死した問題で、遺族がパワハラと自死との間に因果関係があるとして道に約9500万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日、函館地裁(五十嵐浩介裁判長)であった。道側は書面で請求の棄却を求めた。

 

 「道が息子の自死が教員のパワハラが原因であることを認めない限り、息子の無念は決して晴れません」

 

 亡くなった学生の母親が法廷に立ち、意見陳述をした。声を震わせて「息子の死の原因が何であったかを適切に判断していただければと思います」と訴えた。

 

 訴状などによると、亡くなった学生は2年生だった17年、再試験のプリントの提出期限に1分ほど遅れたため、副学長(当時)に受け取ってもらえず留年が決定。19年には別の教員から暴言や執拗(しつよう)な非難を受け、「死にたいかもしれない」と言ったり、たばこの吸い殻を食べて死のうと考えたりするようになった。他の教員にも「看護師になれると思ってんの」などと言われ、自分から教員に対し「人格を変えます」と言うほど精神的に追い込まれたとされる。

 

 原告側は、学生が199月ごろにその教員から指導を拒否されたため、単位を落としたと誤解し、教員らのパワハラが続くと絶望して自室で自死したと指摘。こうしたパワハラ行為自体や、歴代学院長がパワハラを放置し、パワハラや自殺予防に関する対策を講じなかったことは安全配慮義務に違反し、学生の生命、身体、人格権を侵害する不法行為だと主張した。

 

 設置者の道については、12年ごろには同学院での不適切な指導について苦情が寄せられていたのに、予防などの措置をとらなかった責任があるとした。

 

 この問題を巡っては、遺族の求めで道が設置した第三者調査委員会が昨年3月、複数の教員によるパワハラ行為を認定し、自死との間に賠償責任を負う「相当因果関係」があると結論づけた。これを受けて遺族は道の謝罪を受け入れたが、その後、道はパワハラによる精神的苦痛に対する賠償には応じるとした一方、自死に対する賠償を拒否した。

 

 裁判の後、母親は記者会見した。

 

 道から謝罪された際、「(息子に)本当に認めてくれたねと話しかけた」という。「あの謝罪はなんだったのか」と不信感をあらわにした。

 

 道に望むことについて、「息子はどうやっても帰ってこない。だからこそ、きちんと(パワハラによって)人の命が奪われたということは認めてもらわないと報われないので、必ず認めてもらいたい」と語った。

 

 

 

「人の命が奪われたことは認めてもらわないと…報われない」母親の訴え
 看護学生のパワハラ自殺 北海道への賠償請求裁判始まる 函館地裁

 

2024年10月29日() 20:56 北海道放送

 

 5年前、北海道南部の道立江差高等看護学院に通う男子学生が複数の教員からパワーハラスメントを受けて自殺したとして、学生の母親が北海道に対し損害賠償を求めている裁判の初弁論が開かれました。

 

この裁判は、2019年、道立江差高等看護学院に通っていた男子学生が教員によるパワハラが原因で自殺したとして、男子学生の母親が学校の設置者である北海道に対し、約9500万円の損害賠償を求めているものです。

 

訴状などによりますと、男子学生はレポートの提出が1分遅れただけで留年させられたり、実習の指導を拒絶されたりするなど複数の教員からパワハラを受けていました。

 

北海道の第三者委員会は、教員3人によるパワハラが自殺につながったとする調査報告をまとめ、去年5月、北海道は男子学生の母親に謝罪しています。

 

しかし、その後、損害賠償の協議が進む中で、北海道は自殺とパワハラとの因果関係は認められず賠償には応じられないと遺族側に回答していました。

 

29日行われた初弁論で、男子学生の母親は「北海道が息子の自殺が教員のパワハラが原因であると認めない限り、息子の無念は決して晴れません」と意見を述べました。

 

母親の代理人によりますと、北海道側の代理人は出廷せず、事前に提出した答弁書で全面的に請求の棄却を求めているということです。

 

初弁論のあとに開かれた会見で母親は…。

 

自殺した男子学生の母親

「本人がいればもしかしたら言い方は悪いが、泣き寝入りで終わるということも考えられるので。息子は帰ってこないので、どうやっても。だからこそ、きちんと人の命が奪われたことは認めてもらわないと本当に報われない。必ず認めてもらいたい」

 

次回の弁論は1224日です。

 

 

 

江差高看パワハラ自殺裁判 初弁論で母親が無念の訴え

 

2024年10月29日() 18:42 テレビ北海道

 

2019年に道立江差高等看護学院に通っていた学生が自殺した問題で、遺族が道を相手取って起こした裁判で、きょう、函館地裁で初弁論がありました。

男子学生の自殺については、去年、道の第三者委員会が教員のパワハラと「相当因果関係」があるとする調査報告書をまとめ、道は学生の母親に謝罪しました。道がしかし、道がその後の示談交渉のなかで「パワハラと自殺との因果関係は認められない」と主張したことで、母親は道におよそ9500万円の損害賠償を求め、先月函館地裁に提訴しました。

きょうの初弁論で母親は「裁判を行いたいとは一切思っていなかった。道が教員のパワハラが原因だと認めない限り息子の無念は決して晴れない」などと意見陳述しました。初弁論後の会見で母親は、「裁判しないと自死は一切認めないというのが手紙には書いてありました。手紙を見て本当にショックでしたし、あの謝罪はなんだったのかなと思う」と話しました。道は請求棄却を求めて争う方針を示しています。

 

 

 

「私は裁判を行いたいとは思っていなかった」
江差高等看護学院学生パワハラ自殺問題 裁判で初弁論 函館地裁

 

2024年10月29日() 18:29 北海道テレビ

 

江差高等看護学院の男子学生が教師からパワハラを受けて自殺した問題。遺族が道に損害賠償を求めている裁判の初弁論が函館地裁で行われました。

 

男子学生の母親)

「どうしても言っておきたいことは、私は裁判を行いたいとは思っていなかったということです」。

 

前田愛奈記者)

「男子学生が命を経っておよそ2年が経ち母親が初弁論のため地裁へと向かいます。これから意見陳述を行う予定です」。

 

2019年に道立江差高等看護学院の男子学生が自殺した問題。去年5月、第三者委員会は教師によるパワハラがあったと認定し学校の学習環境と自殺との「相当因果関係」を認めました。

 

これを受けて道は遺族に謝罪しましたが、その後、「法的責任は別」として自殺の賠償に応じない考えを示しました。

 

北海道・鈴木知事(去年)

「誠意をもって対応していきたい」

 

亡くなった学生の母親(去年10月)

「誠意なんかないですよ、一切。逆に踏みにじられているとしか言いようがないじゃないですか」。

 

当初、提訴の意向がなかった遺族側も、自殺の賠償に応じないことからおよそ9500万円の損害賠償を求めて道を提訴、29日の初弁論を迎えました。

 

男子学生の母親)

「裁判所が認めない限り息子の自死の賠償は認めないという道の対応に誠意など感じるはずもありません」。

 

母親は法廷で声を詰まらせながら意見陳述書を読み上げました。

 

男子学生の母親)

「道が息子の自死が教員のパワハラが原因であることを認めない限り息子の無念は決して晴れません。息子の死の原因がなんであったのか適切に判断していただければと思います」。

 

道側は29日の初弁論に誰も出廷しませんでしたが、請求の棄却を求めて争う姿勢をみせています。

 

男子学生の母親)

「代理人が来なかったのを見ると本当に道にとっては大した問題にしてないのかなっていう思いしかない」、「息子が帰ってくるわけではない。だからこそ、きちんと人の命が奪われたってことは認めてもらわないと、本当にそれこそ報われない」。

 

次回の裁判は12月24日に行われます。

 

 

 

「何度も何度も裏切られた」教員からパワハラ
 自殺した学生の遺族が訴え 北海道は争う姿勢

 

2024年10月29日() 17:40 札幌テレビ

 

道立江差高等看護学院に通っていた男子学生が2019年に自殺したのは、教員によるパワーハラスメントが原因だとして、男子学生の母親が道に損害賠償を求めた裁判で、母親は「何度も何度も道から裏切られた」と提訴に至った心情を訴えました。

 

母親は、男子学生が適切な指導を受けられなかったり大声で叱責されるなど、複数の教員から受けたパワハラが原因で自殺したとして、道におよそ9500万円の損害賠償を求めています。

 

29日に開かれた1回目の裁判で、学生の母親が意見陳述を行い、第三者委員会がパワハラと自殺の因果関係を認め、道は謝罪したにも関わらず、自殺に対する損害賠償を認めない対応について、ショックを受け裏切られたと述べました。

 

(男子学生の母親)「あの謝罪は何だったのかなという不信感とか。息子は帰ってこないのでどうやっても。だからこそきちんと人の命が奪われたことは認めてもらわないと報われない」

 

これに対し、被告の道は請求の棄却を求めて争う姿勢を示しています。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ9月13日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼北海道・江差高看パワハラ自殺 男子学生の遺族が北海道を提訴へ
これの続報です。


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