【提訴】新卒看護師の自殺 パワハラを主張 鹿児島県
2025年10月14日(火) 19:08 鹿児島放送
パワーハラスメントを受けた影響などで自殺したとして、看護師の遺族が医療法人に対し、約1億円の損害賠償を求めて提訴しました。
●原告ら訴訟代理人古川拓弁護士
「医療法人に償う気というか、お詫びをしたり償ったりする気はありますか?ということをこちらからお話しましたが、それについてはできない責任がないという回答を頂いた。ということで、今回民事の損害賠償請求を提訴した」
鹿児島地裁に提訴したのは、県内の総合病院に看護師として勤務し、2020年5月に自殺した男性の遺族です。
訴状によりますと、当時20代の男性は新卒1年目で、先輩看護師のパワーハラスメントや深夜に及ぶ事前学習などの影響で、精神障害を発症し自殺したとしています。
この件をめぐっては、労災認定を争う行政裁判も続いていて、遺族側は医療法人に対し、約1億円の損害賠償を求めました。
男性の父親は、「病院には自らの責任を認め体質改善を求めます。息子のような人がもう2度とあらわれないでほしい」とコメントしています。
男性が勤務していた医療法人は「訴状が届いていないため回答を差し控える」としています。
新人教育がないまま、コロナ初期の緊迫した医療現場へ
――20代新人看護師の自殺で遺族が病院提訴
パワハラや過重労働を訴え
2025年10月15日(水) 6:30 南日本新聞
2020年に鹿児島県曽於市の昭南病院に勤務していた新人看護師の20代男性が自殺したのは、パワハラや新型コロナウイルス下の過重労働が原因だったとして、男性の両親は14日、病院を運営する医療法人愛誠会に約1億円の損害賠償を求め、鹿児島地裁に提訴した。
訴状などによると、男性は20年4月、病棟看護師として勤務を始めたが、5月初めに適応障害を発症し、同11日に自殺した。原告側は、新人教育がないままコロナ下初期の緊張を伴った業務環境や、先輩看護師からの「患者を殺す気?」といった発言が自殺につながったと主張している。
問題を巡り原告は23年、遺族補償を不支給とした鹿屋労働基準監督署の処分取り消しを求め、地裁に提訴し係争中。原告の代理人弁護士によると、損害賠償請求の時効が迫る中、病院が示談に応じなかったため今回の提訴に踏み切った。
代理人は提訴後、鹿児島市で会見を開き「病院には責任を認め、体質を改善することを求める」との遺族のコメントを読み上げた。
病院側は「内容が確認できていないためコメントは差し控える」としている。
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