2024年6月28日金曜日

▼精神障害で労災認定、883件 過去最高、5年連続で更新

精神障害で労災認定、883件 過去最高、5年連続で更新

 

2024年6月28日() 15:58 共同通信

 

 厚生労働省は28日、仕事によってうつ病などの精神障害を発症し、2023年度に労災認定を受けたのは883件だったと発表した。前年度から173件増加し、統計を始めた1983年度以降の過去最多を5年連続で更新した。自殺や自殺未遂に至ったケースは計79件で、前年度より12件多かった。

 

 239月に精神障害による労災の認定基準が改正され、原因項目に追加されたカスタマーハラスメント(カスハラ)による労災は、今回の初集計で52件に上った。うち45件は女性で、顧客から迷惑行為の標的にされやすい傾向を示す結果となった。



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精神疾患で労災認定、過去最多883人…カスハラ原因は52人

 

2024年6月29日() 19:29 読売新聞

 

 仕事のストレスでうつ病などの精神疾患を発症し昨年度に労災認定された人は、過去最多を更新する883人(前年度比173人増)だったことが厚生労働省のまとめでわかった。労災の認定基準として昨年度から追加された「カスタマーハラスメント」が原因だったのは52人だった。

 

 労災認定された人の年齢別では、40歳代が239人と最多で、20歳代が206人、30歳代が203人で続き、39歳以下の若年層が約半数を占めた。原因別では多い順に、「上司らからのパワハラ」が157人、「悲惨な事故や災害の体験、目撃」が111人、「セクハラ」が103人だった。自殺や自殺未遂をした人は、前年度比12人増の79人に上った。

 

 顧客らから理不尽な要求を突きつけられるカスハラは昨年9月、労災の認定基準に新たな類型として追加された。接客業や介護、看護などの職場で多く働いている女性が被害に遭いやすいとされ、認定された52人のうち45人が女性だった。

 

 厚労省の担当者は、精神疾患の労災が増えている理由について「精神障害も労災認定されるとの周知が進んだほか、認定基準の改正で心理的評価の項目が出来事別に拡充され、労働者が自分に起きた出来事がどれにあたるか判断しやすくなったこともある」と話している。

 

 一方、過重労働などによって脳や心臓疾患を発症して労災認定を受けた人は、前年度比20人増の214人(うち死亡者は56人)。職種別では、トラック運転手などの「自動車運転従事者」が64人で最多だった。

 

 

 

労災申請・認定の件数が過去最多

 

2024年6月28日() 21:42 日本テレビ

 

長時間労働やパワハラによるストレスなどで、心臓や脳の病気やうつ病などになったり、死亡や自殺したりした場合、労災が申請できますが、昨年度の申請件数、実際に労災と認められた件数、ともに過去最多だったことがわかりました。

 

厚生労働省によりますと、昨年度、脳や心臓の病気や精神疾患、自殺などについて、業務上の過労やストレスによるものだとして、本人や遺族から労災が申請されたのは、4598件で前の年度より1112件増え、過去最多でした。

 

一方、昨年度労働基準監督署によって労災と認められ、労災保険給付を支払うと決まったのは1097件で、前の年度より193件増え、過去最多です。このうち自殺を含む死亡と自殺未遂はあわせて135件でした。

 

脳や心臓の病気での労災認定は、道路貨物運送業が最も多く、年代では50代が最も多くなりました。精神疾患での労災認定は、医療・福祉業が非常に多く、年代では40代が最も多くなりました。精神疾患で労災と認定された例で、背景にある出来事を分類すると、最も多かったのはパワハラ、次が仕事上、悲惨な事故・災害の経験や目撃、セクハラの順に多くなっています。

 

過労やストレスによる労災の申請や決定が過去最多だったことについて、厚生労働省の担当者は、「脳や心臓の病気については、55歳以上の労働者が増えたことが関係していると考えられる。また精神疾患については、過労死やパワハラへの認識、理解が進んだため、申請が増えたのではないか」と説明しています。


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