2024年6月20日木曜日

パワハラ通報、特定され報復 男性自衛隊員が国提訴―札幌地裁

パワハラ通報、特定され報復 男性自衛隊員が国提訴―札幌地裁

 

2024620()  20:11 時事通信

 

 陸上自衛隊の上官によるパワハラを匿名で通報したところ、窓口が通報した原文を所属部隊に送り、身元を特定された上、報復行為を受けたとして、北海道の50代の男性隊員が20日、国に220万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。

 

 訴状などによると、男性は当時、陸自東千歳駐屯地(北海道千歳市)の北部方面混成団に所属していた。2021年4月、上官によるパワハラ行為を陸上幕僚監部の窓口に通報。同5月、窓口が事実確認として原文を同混成団へ送ったため、複数の上官から特定された上、謝罪を要求されたり、異動をほのめかされたりしたという。

 

 

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パワハラ通報の自衛官提訴 「『通報はテロ行為』と謝罪求められた」

 

2024年6月20日() 20:00 朝日新聞(上保晃平)

 

 陸上自衛隊の上官によるパワーハラスメント(パワハラ)を匿名で公益通報したところ、自身が通報したと特定された上、不利益な取り扱いを受けたとして、北海道内の現役自衛官の50代男性が20日、国に慰謝料など220万円を求めて、札幌地裁に提訴した。

 

 訴状などによると、男性は20214月、当時所属していた陸自東千歳駐屯地=千歳市=の上官によるパワハラを陸上幕僚監部の担当窓口に匿名で通報した。翌5月、窓口から男性の所属部隊へ通報内容が原文で送られ、加害者にも通報が知られることになったという。

 

 男性は他の上官らから、自身が通報したことを認めるよう強要された上、「通報というテロ行為をする者を許すわけにはいかない」などと謝罪を求められ、別部隊への異動を示唆されたという。

 

 原告側は、男性の通報が公益通報にあたるとして、陸自の対応は公益通報者の保護などを定めた防衛省の訓令に反し、違法だと主張。この日、会見を開いた男性は「誇りを持って職務に励んできたが、パワハラを通報したところ組織ぐるみの報復を受けた。みんなが安心して働ける組織に変わってほしい」と訴えた。

 

 陸上自衛隊は「訴状が届いた時点で内容について関係機関と検討し、適切に対応する」とコメントした。

 

 

 

パワハラ訴える内部通報を漏らされ謝罪強要
…現役陸上自衛官の男性が国を提訴
 上官からは「通報というテロ行為をするものは許すわけにはいかない」

 

2024年6月20日() 19:38 北海道放送

 

 上官のパワハラに関する公益通報の内容を漏らされ謝罪を強要されたとして、現役の陸上自衛官の男性が国に損害賠償を求める訴えを起こしました。

 

 札幌地裁に訴えを起こしたのは、北海道内に住む50代の陸上自衛官の男性です。

 男性は2021年4月、千歳市の北部方面混成団・第1陸曹教育隊に所属していた際、当時の上官からのパワハラを東京の陸上自衛隊の窓口に匿名の文書で通報したところ、その内容を北部方面混成団に漏らされました。

 その後、男性は別の上官から「通報というテロ行為をするものは許すわけにはいかない」などと言われ、通報したことを認めるよう強要されたり、謝罪を求められたりしたということです。

 

原告 陸上自衛官の男性(50代)

「このようなでたらめな行為と自衛隊による隠ぺいとも取れる行為は正しいのでしょうか。私はそうは思わないので行動しました」

 

 男性は公益通報の内容を漏らされたうえ、自白や謝罪を求められ精神的苦痛を受けたとして、国に対しおよそ220万円の損害賠償を求めています。

 

 

 

陸自パワハラ通報漏えいと提訴 「テロ行為」と責められ

 

2024年6月20日() 19:14 共同通信

 

 陸上自衛隊でパワハラ被害の公益通報内容を所属部隊に漏らされ、上司に通報者と特定され「テロ行為をする者は許さない」と責められるなどしたとして、北海道内に住む50代の男性自衛官が20日、国に慰謝料など220万円の支払いを求めて札幌地裁に提訴した。

 

 訴状によると、男性は20214月、所属していた東千歳駐屯地内の部隊で以前あった上官によるパワハラについて、陸自内の専用窓口に匿名で通報。翌5月、窓口から部隊に通報文書が送られたため別の上官から事情聴取を受け、「反逆行為だ」などと責められ謝罪するよう求められたという。

 

 

 

「パワハラ匿名通報を責められ不利益」現職の自衛隊員が国を提訴

 

2024年6月20日() 18:54 毎日新聞(後藤佳怜)

 

 上官のハラスメントを匿名通報したところ情報を漏らされ「通報というテロ行為をする者を許すわけにはいかない」などと責められ不利益を被ったとして、北海道内の陸上自衛隊に所属する男性自衛官が20日、国に220万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。弁護団によると、現職自衛官による国家賠償請求訴訟は全国でも数例で、非常に珍しいという。

 

 訴状によると男性は、自身を含めた複数の隊員に暴言や暴行などのハラスメントをした上官2人について、匿名で隊内の窓口に通報したが、担当者が通報文を上官本人らに漏えい。男性は別の上官から呼び出されて通報したことを認めるよう強要されたほか、遠方基地への異動を何度もほのめかされて精神的苦痛も受けたとしている。

 

 提訴後に記者会見した男性は「通報者のプライバシーは守られるのが当然だと思っていたのに、組織ぐるみで報復を受けた。安心して勤務できる組織になってほしい」と訴えた。

 

 弁護団は「防衛省の規則に定められた公益通報者の保護に反する。元自衛官の五ノ井里奈さんの裁判を経ても、ハラスメントを巡る自衛隊の現状は変わっていない」と話し、権利の保護を求めた。

 

 

 

「内部通報はテロ」と不当な扱い受け
… ハラスメント訴えた50代自衛官が国賠訴訟 匿名なのに情報漏れ

 

2024年6月20日() 18:37 北海道テレビ

 

ハラスメントを通報した50代の自衛官が、上官から「内部通報はテロだ」などと言われ異動をほのめかされたり、不当な扱いを受けたとして、国を提訴しました。

 

原告の自衛官:「通報行為はテロ行為だと言われ、処分する、告訴する、謝罪しろと恐怖をあおる言葉を背景に、組織ぐるみで報復行為と報復人事を受けました」。

 

20日、札幌地裁に提訴したのは、北海道在住の50代の陸上自衛官です。この自衛官は2021年に、部隊内でハラスメントが行われていると通報窓口に匿名で訴えたところ、上官らに情報が漏えいし、自白を強要された上で「内部通報はテロだ」などと言われ、遠方への異動をほのめかされるなどの不利益な扱いを受けたとして、国に220万円の損害賠償を求めています。

 

会見で原告は、陸上自衛隊からは「ハラスメントは確認できなかった」と報告を受けたと言い、「加害者が『知らない』と言って、なかったことにするのであれば、セクハラを隠ぺいした五ノ井さんの事件と同じ対応だ」と訴えました。

 

 

 

「匿名でパワハラ通報したのに所属部隊で嫌がらせ」
…男性自衛官、慰謝料など求め国を提訴

 

2024年6月21日() 9:24 読売新聞

 

 パワーハラスメントに関する陸上自衛隊の相談窓口に匿名で通報したところ、秘密が守られずに所属部隊で嫌がらせを受けたとして、北海道内の部隊に所属する50歳代の男性自衛官が20日、国に慰謝料など220万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。

 

 訴状によると、原告の男性は2021年4月、当時の所属先の東千歳駐屯地(千歳市)で起きた1等陸尉らのパワハラを通報。本来なら通報者の氏名などは秘密として扱われるはずだったが、男性の所属部隊に通報内容が伝えられた結果、男性は複数の上官に詰問されて通報者が自分だと認めざるを得なくなったり、「通報者を処分する」「テロ行為を許すわけにはいかない」などと責められたりしたという。

 

 提訴について、防衛省や陸上自衛隊は「訴状が届いた時点で内容を関係機関と検討し、適切に対応したい」とコメントした。



《カウンセラー松川のコメント》

上官の脅迫発言で「通報はテロ行為」とありますが、
これと同様の発言が別のパワハラ事案であったのを思い出しました。
それは、拙ブログ2022年11月25日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 「人を売るやつは許さん」今治市消防“パワハラ”問題 聞き取り調査で署長が部下に口止めか (mms119.blogspot.com)
で報じられた、愛媛県の今治市消防本部でパワハラの存在を内部通報した者に対して
中央消防署の署長が発した「人を売るやつは許さん」です。
本来、パワハラの発生を防止すると共に発生時には真の解決をするべき側の者が
それを怠った事を棚に上げて、被害者を叱責するどころか脅迫めいた恫喝をする。
管理監督者として情けないどころか恥ずべき行為です。
この様に職場内での問題を解決する意識の無い者は、
職場の環境を害する者に等しいのですから、管理監督者としては無能と言えます。
その様な者が露見したならば、それを適切に排除するのも組織としての使命です。
悪事に目を瞑る様な組織は、いずれ衰退するのは火を見るよりも明らかです。
代替組織の無い自衛隊だからこそ、健全な職場環境を維持するべきでしょう。
今般はそれが出来なかったのですから、潔く賠償に応じるべきですし、
国は加害の当事者に賠償金として負担した分を請求するべきです。

被害者の方へ
提訴までしたのですから、職場に戻って安寧な勤務を望む様な希望を抱くより、
しっかりと補償して貰うことに注力してください。
そして、新しい職を得て、健やかな社会人生活を送って頂きたいと思います。



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