2024年6月6日木曜日

裁判員裁判出席の職員に消防長「なぜ新しい消防車が入る時期に出るんだ」と叱責、市などパワハラ認定

裁判員裁判出席の職員に消防長「なぜ新しい消防車が入る時期に出るんだ」と叱責、市などパワハラ認定

 

2024年6月6日() 14:32 読売新聞

 

 島根県の江津邑智消防組合の消防長が、職場の了承を得て裁判員裁判に出席した消防職員に対し「なぜ新しい消防車が入る大切な時期に(裁判に)出るんだ」などと叱っていたことがわかった。江津市及び江津邑智消防組合公平委員会はパワーハラスメント行為と認定しており、組合は6日午後に記者会見を開いて経緯を説明する。

 

 関係者によると、消防長は2022年12月、職員が裁判員裁判に出た後に「自分の職責と立場を理解しているのか」と叱った。消防長と上司は事前に職員の申し出を了承していたが、上司は業務配分の調整などの業務を怠ったという。

 

 この職員を含めた複数人が昨年12月、消防長のほかの行為を含め、ハラスメント行為に当たるなどとして審査を請求。委員会は、訓練後に新型コロナウイルスに感染した職員を無視するなどした行為についても、パワハラと認定した。

 

 組合は読売新聞の取材に対し「現在は内容を精査中でお答えできない」としている。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

消防長がパワハラ 裁判員選出やコロナ感染の職員を叱責 島根

 

2024年6月6日() 19:13 毎日新聞(松原隼斗)

 

 島根県江津市など13町を担当する江津邑智消防組合は6日、記者会見を開き、組合トップの消防長が複数の職員に対してパワハラ行為を行っていたと発表した。裁判員裁判に関連して休んだり、新型コロナウイルスに感染したりした職員を叱責するなどしたという。会見には消防長も出席し、「言葉の使い方や言い方、タイミングに不適切な面があった」と述べた。

 

 組合によると、消防長は202212月、裁判員裁判のために休暇をとることを了承したにもかかわらず、その後に「新しい消防車が入る大事な時期に、なぜそんなものに出るんだ。自分の職責や立場を理解しているのか」と叱責した。また236月には、県外であった土砂災害訓練の懇親会に出席した職員2人が新型コロナに感染したことに怒り、謝罪の申し出を拒否して、叱ったり無視したりしたという。

 

 組合公平委員会は今年1月、職員の代表者からの申し立てを受けて調査を開始。申し立てを受けた8件のうち、裁判員のケースなど3件をパワハラと認定した。今後、実態把握や職場改善に向けて第三者委員会を立ち上げる。

 

 組合によると、実態把握中のため現時点で消防長の処分は未定で、当面は消防長として勤務を続けるという。

 

 

 

コロナ感染で無視、裁判員裁判に参加で叱責
 消防長「パワハラ認定」も
…謝罪会見で「広く調査されていない」と不満をのぞかせる

 

2024年6月6日() 17:42 山陰放送

 

島根県の江津邑智消防組合の消防本部消防長が職員に対して行った行為がパワーハラスメントと認定され、6日、組合がおわびの会見を開きました。

当事者である消防長もこの会見に出席し、「真摯に受け止める」と述べたものの、パワハラ認定に対し、不満ものぞかせました。

 

「大変申し訳ありませんでした」

6日に開かれた記者会見で、消防組合の管理者を務める江津市の中村中市長は、今年1月、職員からのパワハラ被害の申し立てがあり、審査した委員会が、消防長の行為3件についてパワハラと認定したと明らかにしました。

 

認定されたのは、202212月に上司の許可を受け裁判員裁判に参加したのも関わらず「新しい消防車が入る時期に自分の職責と立場を理解しているのか」と強く叱責したこと。

 

また、去年6月には、訓練に参加した2人の職員が新型コロナに感染した際、原因とは分からないのに、懇親会に出席したことを理由に無視や叱責をしたことなどです。

 

自身の行為がパワハラと認定されたことについて会見に出席した消防長は、真摯に受け止めるとしつつ・・・

 

記者「納得してない?

消防長「広く調査されていない。どうなのかと思うところがある」

 

消防組合は「処分は未定」としていて、中村市長は今後、全職員を対象に聞き取りをする等、第三者機関で追加調査を実施して、他にもパワハラがなかったかなど全容を明らかにしする考えを示しました。

 

 

 

「なぜ新しい消防車が入る大切な時期に裁判に出るんだ。
自分の職責を理解しているのか」
 組織のトップによるパワハラがあったとして
消防組合の消防長が会見も…
 消防長「パワハラを行ったとは思っていません」
 

 

2024年6月6日() 17:39 日本海テレビ

 

部下に対し威圧的な発言を繰り返していました。組織のトップによるパワーハラスメントがあったとして、66日江津邑智消防組合が会見を開き、謝罪しました。

 

66日島根県江津市で行われた会見には、パワーハラスメントを行ったとされる消防長や中村中江津市長などが出席し、パワハラについて謝罪と説明をしました。消防長は、202212月から20236月にかけて複数の部下に対し指導の必要範囲を超えた発言をしていたということです。

 

昨年末に職員の代表者が江津市と江津邑智消防組合公平委員会に措置要求書を提出したことで今回の件が発覚。公平委員会は審査の結果、要請のあった8件のうち3件をパワーハラスメントと認定しました。具体的には裁判員裁判に出席した部下に対し「なぜ新しい消防車が入る大切な時期に裁判に出るんだ。自分の職責を理解しているのか」と叱責したほか、公用車での移動中にうとうとしていた職員に対しては挨拶を無視するなどしたということです。

 

パワハラを行ったとされる江津邑智消防組合消防本部の消防長

「パワハラを行ったとは思っていません。十分に気を付けて考えながら消防の目的達成のためにいろいろしたつもりではありましたが、こういうことを受けまして言葉の使い方であったり言い方であったり、タイミングであったりというのは不適切な面があったのかなと考えています」

 

消防組合の管理者を担う中村市長は、今後半年から1年のうちに全職員を対象に第三者などによる調査を行い、実態把握を行なったのちに消防長などへの処分を決定するとしています。




消防長のパワハラ処分は調査後に判断 江津邑智消防組合、第三者委設置へ

 

2024年6月7日() 7:01 中國新聞

 

 島根県の江津邑智消防組合は6日、消防長による職員へのパワーハラスメントを巡り「処分は現時点で未定」とし、実態調査をした後で判断する方針を示した。第三者委を設け、全職員から聞き取りをする。消防本部で管理者の中村中・江津市長が会見した。

 

 第三者委は7月にも弁護士やハラスメント対策の専門家たちで設け、職員126人全員から聞き取りを行う。退職した職員の被害も扱い、半年―1年程度かけ実態調査する。相談窓口が機能不全になっているとし、外部窓口も設ける。




江津邑智消防でパワハラ 裁判員裁判への出席で叱責 複数職員に、
公平委が認定 本部消防長と川本署長

 

2024年6月5日(水) 04:00 山陰中央新報(村上栄太郎)

 

 江津邑智消防組合の消防本部消防長と川本消防署長が、複数の男性職員に対し、少なくとも3件のパワハラを行っていたことが4日、組合関係者などへの取材で分かった。このうち消防長は裁判員に選ばれた職員に「自分の職責と立場を理解しているのか」と裁判出席後に叱ったほか、新型コロナに感染した職員を無視するなどしたという。組合は近く会見を開き、明らかにする。

 

 組合関係者などによると2022年12月、男性職員に対し、消防長が「なぜ新しい消防車が入る大切な時期に(裁判に)出るんだ。自分の職責と立場を理解しているのか」と叱った。当時、職員の所属先の課長だった川本消防署長も同席していながら黙認し、事前の業務配分や支援といった管理を怠り、精神的な苦痛を与えた。職員は事前に2人の了承を得て裁判員裁判に出席していた。

 

 また、消防長は23年6月、男性職員2人が土砂災害対応訓練の参加後に新型コロナに感染したことに怒り、職員を無視したり威圧したりした。県救助技術大会に出場した男性職員らを侮辱する言動もあった。

 

 被害を受けた職員の申し立てを受け、江津市及び江津邑智消防組合公平委員会は3件をパワハラと認定し同日、組合管理者の中村中江津市長に書面で伝えた。

 

 このほか川本消防署長は23年5月、交通事故検証会をウェブで行った際、大勢の前で男性職員の自尊心を傷つける言動を行ったという。職員は約1カ月後に依願退職。公平委は現役職員のみ申し立てを受け付けるため、この事案は対象外だが、事実を確認している。

 

 公平委の木村博紀委員長は「組織全体でパワハラが起きやすい状況にあった。慣習を変えないといけない」と述べ、追加調査の実施を求めた。

 

 組合は処分や追加調査を検討しており、管理者の中村市長は「被害を受けた職員に管理者として心からおわびする」と話した。


《カウンセラー松川のコメント》

自由意志に委ねられているとは言え、国民の義務でもある裁判員の務めに対し、
消防長は「自分の職責と立場を理解しているのか」と叱った時点で、
消防長の気持ちも分からない訳ではありませんが、
やはり公務員としての資質を疑います。
しかも「消防長と上司は事前に職員の申し出を了承していたが、
上司は業務配分の調整などの業務を怠った」と言う怠慢さも酷いものです。
更に「訓練後に新型コロナウイルスに感染した職員の謝罪を拒否」
「訓練後に新型コロナウイルスに感染した職員を無視する」と言う
子供の様な対応にも呆れます。
そして、複数人から審査請求をする程ですから、
やはり現状でも消防長のハラスメント疑惑は極めて黒に近いと感じます。
消防長は職務継続とのことですが、
この様な状況で職務代行者を置けない組織も心配です。

被害者の皆様へ
危険業務とされる消防だんらこそ、尚更に信頼の出来る上司が欲しいのに、
この様な人がトップでは、士気に関わって当然です。
是非、健全な職場環境となります様に祈念しております。


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