小学校の新任教師が教室で自殺 遺族が市など提訴
「公務災害」認定 福岡・春日市
2024年6月18日(火) 15:29 テレビ西日本
2019年、福岡県春日市の市立小学校の教室で新任の男性教師が自殺したのは、長時間労働やパワハラが原因だとして、遺族が市などに賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、2019年に春日市の市立小学校で勤務していた当時24歳の男性教師の遺族です。
訴えによりますと、この教師が担任クラスの教室で自殺したのは、月平均100時間の時間外労働や、同僚たちの前で指導教師から何度も激しく叱責されたことが原因だとして、市と県に対し、およそ9千万円の損害賠償を求めています。
◆光永享央弁護士
「今回は、相談相手になるはずの人が攻撃相手なんですよ。自分の逃げ場がないというのは、そこなんですよね。地獄かと思います、まさに」
この教師の自殺を巡っては2年半前、民間企業の労災にあたる「公務災害」に認定されているということです。
春日市教育委員会は、「訴状が届き次第内容を確認し、県の教育委員会と協議しながら誠実に対応していきたい」などとコメントしています。
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新任の教諭が放課後の教室で自殺
月に100時間超の時間外勤務とパワハラ「公務災害」に認定
遺族が損害賠償を求めて提訴 福岡
2024年6月18日(火) 14:56 福岡放送
5年前、福岡県春日市の小学校で新任の男性教諭が放課後の教室で自殺しました。男性は民間企業の労災にあたる「公務災害」と認定され、遺族が春日市などに損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴状によりますと、2019年9月、春日市立の小学校で当時24歳の男性教諭が教室で首をつった状態で見つかり、翌日に死亡しました。
男性は、その年の4月に採用されたばかりでした。
男性は月に100時間を超える時間外労働に加え、先輩教諭からのパワハラなどで精神疾患を発症して自殺に至ったとして、民間企業の労災にあたる「公務災害」と認められました。
遺族は、男性が自殺したのは校長の安全配慮義務違反があったからだとして、春日市と福岡県に対し、あわせておよそ9000万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
春日市教育委員会は「未来ある若い教員が命を失ったことについては今でも無念でなりません。福岡県教育委員会と協議しながら誠実に対応していきたい」とコメントしています。
▽春日市教育委員会のコメント
「未来ある若い教員が命を失ったことについては、今でも無念でなりません。ご遺族に真摯に向き合い、できうる限りの対応を尽くしてきたところですが、意を尽くせず、今に至っているものと受けとめております。故人のプライバシーと尊厳に配慮し、何よりも子どもたちの心理的な不安への影響に最大限配慮しながら、ご遺族のご意向に沿って死因の対外的な説明などを慎重に行ってきました。訴えの内容を確認して、教員の任命権者である福岡県教育委員会と協議しながら、誠実に対応していきたい」
残業月120時間、運動会の振り付けで叱責も
新任教諭の自殺で遺族提訴
2024年6月18日(火) 14:10 朝日新聞
福岡県春日市の市立小学校で2019年に採用1年目の男性教諭(当時24)が自殺したのは、長時間労働や指導教諭によるパワーハラスメントが原因だとして、両親が市と県に計約9039万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こした。
両親の代理人弁護士が18日、福岡市内で記者会見し、明らかにした。提訴は8日付。教諭をめぐっては公務と自殺に因果関係があるとして公務災害に認定されている。
訴えなどによると、教諭は大学卒業直後の19年4月、春日市内の小学校に赴任し、3年生の学級担任を任された。その年の9月12日夜、遺書を残して自殺を図り、翌13日に亡くなった。遺族は20年6月、地方公務員災害補償基金福岡県支部に公務災害を申請。長時間勤務と厳しい叱責(しっせき)を繰り返し受けたことで精神疾患を発症し自殺したとして、21年11月に公務災害に認定された。
認定によると、教諭は赴任後間もない19年5月の連休明けから2カ月連続で時間外勤務が120時間を上回り、亡くなる前の1カ月も80時間超だった。そのうえ、5月には運動会のエイサーの振り付けを覚えていないとして、指導教諭らから厳しい指導を繰り返し受けた。また、授業の研修をめぐって、必要以上に長時間にわたり他の職員の面前で、叱責を受けるなどしていた。
訴状で両親側は、校長や市が教諭の労働時間を適切に把握し、健康を損なわないようにする義務を怠った、と主張。パワハラ行為も漫然と放置したため、教諭が精神疾患を発症し自殺に追い込まれた、と訴えている。
春日市教育委員会は、「訴状が届いていないので確認した上で教員を任命する県と協議して誠実に対応する」、福岡県教委も「訴状が届いたら内容を確認して春日市教委と相談して対応していく」などとしている。
小学校の新任教諭自殺、
遺族「長時間労働と指導教諭のパワハラが原因」
…9000万円賠償求め提訴
2024年6月19日(水) 10:09 読売新聞
2019年4月に福岡県春日市の市立小学校に新任教諭として配属された男性(当時24歳)が、約5か月後に学校内で自殺したのは長時間労働と指導教諭のパワハラが原因だったとして、遺族が同市と同県を相手取り、計約9000万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こした。代理人弁護士が18日、発表した。提訴は11日付。男性の自殺は21年、労災に当たる公務災害に認められている。
訴状によると、男性は19年4月の配属と同時にクラス担任となり、連日、早朝から深夜まで膨大な業務などに追われ、指導役の教諭から日常的に厳しい叱責を受けた。同年9月12日の夕方から夜にかけてこの教諭から問い詰められた後、午後10時頃、校内で首をつっているのが見つかり、翌日死亡したとしている。
遺族は、地方公務員災害補償基金県支部に対して公務災害の認定を請求。同支部は、時間外労働が多いときで月148時間に達していたことを認定し、パワハラについても「長時間に及ぶ叱責により自死に至った」と因果関係を認めた。
男性の母親は「子どもの頃から(教職に)憧れて目標にしてがんばっていた。何があったのかが知りたい」とコメントを寄せた。
市、県は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
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