2024年6月25日火曜日

▼しずおかFG社員提案で初の事業化 企業向け内部通報サービスの新会社 AI活用しハラスメントなど受け付け

しずおかFG社員提案で初の事業化
 企業向け内部通報サービスの新会社
 AI活用しハラスメントなど受け付け

 

2024年6月25日() 8:09 静岡新聞

 

 しずおかフィナンシャルグループ(FG)は24日、社内ベンチャー制度に基づき社員が事業化を提案した企業向け内部通報窓口サービスの新会社「リレイズ」を設立したと発表した。人工知能(AI)を活用し、契約先の社内で生じた不祥事やハラスメント、職場改善の要望など幅広い相談を匿名で受け付ける。通報者と企業の管理部門を仲介し、問題の重大化防止や早期解決につなげる。

 

 サービスを利用する企業の社員は、スマートフォンやパソコンから専用ウェブサイトに入り、自動会話プログラムのチャットボットで相談内容を入力する。最初はハラスメントの種類や発生した部署といった質問への答えを選択し、徐々に具体的な状況を書き込む形で対話を重ねる。写真などの証拠も添付でき、AIが聞き取った内容はリレイズのオペレーターが要約した上で契約先企業の管理部門に伝えられる。

 

 匿名、実名は相談者が判断し、原則として企業側と社員は直接やりとりしない。面談が必要な場合は、リレイズのオペレーターが相談者の合意を得た上で行う。冷暖房設備の導入など、職場環境の改善に向けた要望も受け付ける。

 

 しずおかFGの社内ベンチャー制度で募集したアイデアの事業化は初。公益通報者保護法により組織内の不正行為に対する内部通報窓口の設置、運営が義務づけられる中、ノウハウや人材を持たない企業の課題解決に資するサービスを提供する。2023年から事業化に向けた準備を始め、製造業や介護などの8社で実証実験も行った。

 

 リレイズは資本金(準備金含む)3千万円。しずおかFGの傘下に入らず、投資会社の100%出資を受ける。事業提案者の和田康佑さん(42)が社長に就任した。

0 件のコメント:

コメントを投稿