2021年5月13日木曜日

消防団報酬の記事に反響 待遇改善くすぶる不満 「幽霊団員」に疑問も

消防団報酬の記事に反響 待遇改善くすぶる不満 「幽霊団員」に疑問も

 

2021年5月13日 19:42 佐賀新聞(志垣直哉)

 

 消防団員の報酬が県内18市町で直接支払われていない現状を報じた54日付の記事に対し、県内各地から団員の待遇改善や活動の見直しを求める意見が、佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)などに寄せられた。地域防災の担い手でありながら、報酬や活動のあり方に不満がくすぶる現場の実情が透けて見える。反響の一部を紹介する。

 

 記事では、消防団員への報酬の支払い方法について、全団員に直接支給しているのは伊万里市と三養基郡上峰町の2市町だけだったことや、活動を負担に感じる消防団員の声を報じた。報酬の支払いに関し「団を経由して個人に支給」と回答したのは8市町あり、このうち鹿島、小城、神埼の3市の団員から「個人的に報酬を受け取ったことはない」と情報提供があった。

 

 3市とも「全ての個人が団から現金で支給を受けているとは言い切れない」とする一方、懇親会などを通じて個人に還元されているとの認識を示した。神埼市は「団によっては、懇親会に参加できない人にも、後で個人的に支給しているところもある」と説明した。

 

 佐賀市の40代団員は、自身が所属する部の懇親会について「コンパニオン代や2次会代まで出ることがある」と明かした。それらの費用には地域で呼び掛けた寄付金も含まれ、収支報告も行われないという。

 

 消防団に在籍しながら活動実態のない「幽霊団員」の存在があり、報酬が直接支払われることを疑問視する声も寄せられた。唐津市の20代団員からは「名前だけの所属で、実際には地元にいないケースもある」という声もあった。神埼市の50代団員は「少額でも財源は税金で、活動実績のない団員に直接払いにすべきではない」と強調した。

 

 一方で、災害時などに地域を守る役割があり、別の団員は「多くの団員は活動を頑張っている。批判ばかりせずに提案を」と指摘。ただ、報酬は問題になりやすいとして「団員に直接渡せば済む話ではなく、関係者間で取り扱いを十分相談してほしい」という意見を寄せた。


《カウンセラー松川のコメント》

消防団員の報酬等については各市町村条例に基づいており、
個々の支給方法については行政単位毎に定められているのが実態です。
しかし、消防団員個人の活動に対して公金として支出しているならば、
それを組織がプールしているのは不健全です。
行政は「懇親会などを通じて個人に還元されているとの認識」とのことですが、
日頃の活動の多少が懇親会に於いて反映される訳もなく、
活動は少なくても暴飲暴食する者に多く充当されるのが実状ですから、
これを還元とは言わず、単なる行政の担当者の詭弁です。
決められた事を決められたとおりになぜ出来ないのか、
この点を洗い出す必要もあるでしょう。

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