2021年5月19日水曜日

不正の内部通報認めるよう強要 元郵便局長パワハラ事件 初公判

不正の内部通報認めるよう強要 元郵便局長パワハラ事件 初公判

 

2021年5月19日() 21:07 毎日新聞(平塚雄太)

 

 郵便局内の不正を内部通報したと認めるよう福岡県内の郵便局長を脅したとして、強要未遂罪で起訴された同県小竹町の元新多郵便局長、西村光晶被告(64)の初公判が19日、福岡地裁(林直弘裁判官)であり、被告は起訴内容を認めた。検察側は「上司という立場を利用した極めて強い脅迫で、被害者の精神的苦痛は大きい」として懲役1年を求刑し、即日結審した。判決公判は68日。

 

 起訴状などによると、西村被告は小竹町などの郵便局でつくる地区連絡会で統括局長を務めていた2019年、地区内の郵便局で不正があると日本郵便本社にあった内部通報について、地区内の別の男性局長(当時)を通報者と疑い「辞めるか」などと言って内部通報を認めるよう脅したとしている。

 

 検察側は論告の中で、内部通報の内容は別の郵便局で局長を務めていた被告の次男の言動に関するもので「辞めさせるまで追い込むぞ」と被害者を脅迫したと指摘。「内部通報制度の根幹となる通報者の保護を侵害し、その動機は強い非難に値する」と述べた。弁護側は、西村被告が日本郵便から懲戒処分を受け、依願退職しているなど既に社会的制裁を受けており、起訴内容も認めているとして寛大な判決を求めた。

 

 この問題を巡っては、同じ地区内だった局長7人が1910月、パワハラを受けたなどとして西村被告らに損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こしている。


《カウンセラー松川のコメント》

「社会的制裁を受けているから法的には寛大な措置を」
弁護側が頻繁に使う手法ですが、
懲戒処分を受けたとは言え依願退職をする程度で社会的制裁とは
「大きく出たな」と思いました。
社会的制裁云々と法的な制裁は別物として考えて欲しいです。

被害者の方へ
被告は起訴内容を認めざるを得ない状況ですので、
しっかりと民事訴訟でも賠償金を勝ち得て
[パワハラは悪]を確立してください。

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