2022年6月10日金曜日

特に親しくない小隊長、空自基地の送別会で途中から侮辱する「賞詞」…国に6万円賠償命令

特に親しくない小隊長、
空自基地の送別会で途中から侮辱する「賞詞」
…国に6万円賠償命令

 

2022年6月10日() 1:45 読売新聞

 

 送別会での「褒め言葉」として、上司から「多大なストレスを与えてくれた」と言われて精神的な苦痛を受けたなどとして、元航空自衛官の男性が国に165万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。金沢秀樹裁判長は「許される限度を超えて違法だ」と述べ、国に6万円の賠償を命じた。

 

 判決によると、宮崎県内の航空自衛隊基地で勤務していた原告の男性が2017年3月、自身を含む退職者らの送別会に参加したところ、上司の施設小隊長が40~50人の参加者の前で「賞詞」を読み上げ始めた。

 

 当初は男性をねぎらう内容だったが、途中から「突然よくわからない発言をし、他の隊員に混乱と不安を招いた」「忙しいときに限って施設小隊長に多大なストレスを与え怒らせるなど、業務に及ぼした影響は大」とする言葉が続き、男性は訴訟で「侮辱された」などと主張していた。

 

 国側は「酒席の余興で、参加者の笑いを誘う意図だった」と反論。「酒席での冗談交じりの言動を違法と評価すれば、職場内の円滑なコミュニケーションを図れなくなる」として請求棄却を求めた。

 

 しかし、判決は「互いに冗談を言い合える間柄であれば許されるが、男性と小隊長とは上司と部下の関係で、特に親しくもない」と認定。「男性が感じた羞恥の程度は大きく、小隊長がからかったことは許されない」と判断した。

 

 さらに、男性が当初は参加を断っていたのに、別の上官から「主賓だから」と出席を求められていたと指摘。「送別会は職務と密接な関連性があった」として国の責任を認めた。

 

 井筒俊司・航空幕僚長は「国の主張の一部について、裁判所の理解が得られなかったと受け止めている。引き続き、適切な隊員指導に努める」とコメントした。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

送別会で「多大なストレスを…」自衛隊上司のあいさつに違法判決

 

2022年6月9日() 20:30 毎日新聞(志村一也)

 

 航空自衛隊の元男性隊員が、退職する際に当時の上司から「多大なストレスを与えてくれた」などと送別会のあいさつを受け、精神的な苦痛を受けたなどとして、国に165万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は9日、6万円の賠償を命じる判決を言い渡した。金沢秀樹裁判長は「元隊員が受けた羞恥の程度は大きく、人格的利益を侵害して違法」と指摘した。

 

 判決によると、元隊員は2014年に入隊し、宮崎県内の基地に勤務していた。「経験の幅を広げたい」と退職を申し入れ、173月に約40人が参加した送別会が開かれた。上司の男性2等空尉はあいさつで「元隊員は突然よく分からない発言をし、他の隊員に混乱と不安を招いた。小隊長に多大なストレスを与え怒らせた」などと記載された「賞詞」を読み上げた。

 

 国側は訴訟で「酒席の余興で、愚弄(ぐろう)する意図はなかった。仕事ぶりを肯定する言葉もあった」と主張したが、判決は2人の階級が大きく離れていることなどを重視。「2人に冗談として許される親しい関係はなかった。上司の言葉は元隊員の言動をからかうもので、社会通念上許される限度を超えている」と判断した。

 

 井筒俊司航空幕僚長は判決後、「主張の一部について裁判所の理解が得られなかった。引き続き適切な隊員指導に努めていく」とコメントした。


《カウンセラー松川のコメント》

芸人に対する[イジリ芸]を素人が芸能人以外に行ってしまい
それを当人が不快に思ったのを「酒席の余興」で済まそうと言う発想。
航空自衛隊のトップである空幕長が本気でコメントしているならば、
この空幕長の人間性も疑います。
こんな人間が組織の高位に居るからこそ、こんな事案が起こるのです。
まぁ、空幕長も退職時の賞詞で
「くだらない行為で損害賠償請求され敗訴と言う輝かしい実績を残したトップ」
「末端隊員の指導は出来ない程のとてつもなく偉い空幕長様」
と、全隊員を前にして言われてみてはいかかでしょうか?

被害者の方へ
バカの行為に本気になるのも大人気無いと言われるかも知れませんが
「悪い事は悪い」と国に認定される事も大切です。
バカに付ける良薬の一つですから。

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