2022年6月30日木曜日

神戸地裁『自殺との因果関係は無かった』…一審判決を不服として機動隊員の両親が控訴

神戸地裁『自殺との因果関係は無かった』
…一審判決を不服として機動隊員の両親が控訴

 

2022年6月30日() 17:40 毎日放送

 

 兵庫県警の機動隊員が自殺したのは先輩のパワハラが原因だったなどとして両親が県を訴えた裁判で、「自殺との因果関係は無かった」とした一審判決を不服とし、両親が控訴しました。

 

 兵庫県警の機動隊の巡査だった木戸大地さん(当時24)は2015年、寮で自殺しました。

 

 木戸さんの両親は「先輩隊員による日常的なパワーハラスメントが自殺の原因だった」などとして、兵庫県に対して約8000万円の損害賠償を求めて提訴。

 

 6月22日、一審の神戸地裁は判決でパワハラがあったことを認めて県に100万円の賠償を命じましたが、「パワハラが自殺に繋がったとまでは言えない」と因果関係は認めませんでした。

 

 両親の代理人弁護士によりますと、両親はこの判決を不服として6月26日付けで控訴したということです。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

パワハラと自殺の因果関係認めず「納得いかない」遺族が控訴
 兵庫県警・機動隊員自殺問題

 

2022年6月30日() 5:30 ラジオ関西

 

 2015年、兵庫県警機動隊に所属していた男性巡査(当時24歳)が自殺したのは、先輩や上司から受けたパワーハラスメントなどが原因だとして、広島市の両親が兵庫県に約8千万円の損害賠償を求めた訴訟で、パワハラの存在は認めたものの、「自殺との因果関係はない」とした神戸地裁の判決を不服として、両親が控訴した。626日付。

 

 死亡した巡査・木戸大地さんは広島市内の高校を卒業後、2009年に兵庫県警に採用された。2012年から機動隊で勤務し、20157月ごろにうつ病を発症して同年10月に神戸市内の宿舎で首つり自殺した。 訴状や遺族への取材によると、大地さんは日常的に上司や先輩からの暴言を浴びていたという。具体的には、朝の訓練に参加しなかったとしてスクワットをさせられたり、宴会で裸踊りを強要されたり、「ミス一覧表」の作成を命じられたりもしたとしている。

 

 こうした中、先輩の巡査長から技能試験のカンニングを事実ではないのに認めるよう迫られるようになった。大地さんは宿舎の自室で首をつっているのが見つかり、同年1015日に亡くなった。

 

 神戸地裁は622日の判決で、先輩や上司のパワハラ行為は認め、うつ病の発症も認定した。県には100万円の支払いを命じたが  自殺に至るまでの因果関係は認められないとした。

 「カンニング疑惑に関する、大地さんへの先輩隊員の言動は、指導の範囲を超えた不適切なものであり、一定の精神的負荷を与えるものだったが、うつ病を発症したと考えられる時期よりも、相当前の時期だった」とした。

 

 大地さんの父親・一仁さんはラジオ関西の取材に対し、うつ病と自殺についての因果関係がないとした神戸地裁の判決に不信感を抱き「逆に別の原因があったのか、そこが明らかになっていない」と憤る。遺族代理人の市川守弘弁護士は「警察や自衛隊といった組織のパワハラ問題は『判で押したように』因果関係について言及しない。ここに司法のブラックボックス化が垣間見える」と話した。


《カウンセラー松川のコメント》

県警を相手にしての裁判。
被告は県となりますが、地方警察の背後には警察庁と言う日本政府が居ます。
特に機動隊は県警警備部の所管であり、
地方警察であっても警備警察は警察庁を頂点とした構成となっています。
よって、残念ながら国寄りの判決が多い国賠訴訟で同じ道を辿ると思います。
裁判官も任命は政府ですから、あまり政府の意に反した判決は出ない傾向ですから。
我が国の正義は、その程度のもの。「泣く子と地頭には勝てぬ」なのです。

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