2022年6月5日日曜日

上司から電話「骨を一本一本折り切り刻んで殺す」 自衛隊パワハラで退職 幹部に被害訴えたが「けんか両成敗」

上司から電話「骨を一本一本折り切り刻んで殺す」
 自衛隊パワハラで退職 幹部に被害訴えたが「けんか両成敗」

 

2022年6月5日() 9:41 沖縄タイムス(社会部・銘苅一哲)

 

 自衛隊内のパワハラが2020年に厳罰化されたものの顕著な改善傾向が見られない。沖縄県内の入隊者は1972年から2019年までに9千人を超え、近年は増加傾向にある中、パワハラを防ぐための人権意識の教育や組織の体質改善が求められている。航空自衛隊那覇基地で上司からの暴行や暴言などを理由に退職した20代の男性が沖縄タイムスの取材に応じ、つらい経験に今も苦しめられる心境を語った。

 

 県外出身の男性は18年に配属された空自那覇基地で上司から「お前は障がいがある」「うそつき」などの暴言や頭を殴られる暴行を日常的に受けた。

 

 被害は勤務が終わった宴会の席でもあった。ある時、首を絞められたため抵抗し上司を押し倒した。「人より体が大きいので抵抗を我慢していたけど、首絞めは耐えられなかった」

 

 激高した上司を周囲が落ち着かせたが、翌日の電話で激しい言葉を浴びせられた。「骨を一本一本折り切り刻んで殺す」「警察に突き出されるか自衛隊を辞めるか」。自殺を考えるまで追い詰められた。

 

 複数の幹部に被害を訴えたが、返ってきた言葉は「君も抵抗をしたならけんか両成敗」「もめると退職後の就職援護が難しい」。組織に不信感が募り、21年に退職を決意した。

 

 現在は新たな人生に向け地元で専門学校に通うが、つらいことがあると今でも「自衛隊辞めたい」と無意識に声に出てしまう。

 

 隊に対しては上司の処分や自衛隊の体質改善のため、組織内でも第三者的な立場である「警務隊」による調査を求めている。

 

 航空幕僚本部は沖縄タイムスの取材に対し、まずは現場部隊が調査し刑事事件に該当する場合は警務隊が捜査すると説明。男性のケースについては「空幕と現地で連携しているが調査中で詳細は控える」と明らかにしなかった。

 

 男性は「脅迫をされているので刑事事件に当たるはず。今は同じ隊内の隊員が調査をしており、隠蔽(いんぺい)される可能性もある」と公正な調査と処分を訴えた。


《カウンセラー松川のコメント》

「喧嘩両成敗」とは見事な采配です。
要するに人同士のトラブルを調べるのが面倒臭い時の決まり文句です。
殆どのトラブルは原因があり、その結果としてのトラブルですから、
その原因や経過を調べる事で被害者と加害者を成立させられます。
この様な調査を行わない為の方便が「喧嘩両成敗」です。
子供の喧嘩でさえ理由があるのですから、
社会人の暴行事件を「喧嘩両成敗」で済ませてしまうのは
臭いものに蓋をしているだけです。
人は易きに流れるのが常ですから、この様な体質の組織はいずれ堕落します。
国家として大切な国防を担う組織の堕落は、即ち国の退廃に繋がります。
戦闘が主任務の組織ですから「力が正義」の部分があったとしても、
理不尽な暴力を正当化するのは誤りです。
粗暴な者が横行する様では、いつか組織は無能無力化されるでしょう。
今、我が国の国土を狙っている連中に与するのが自衛隊員とは、
日本国民として本当に情けない限りです。

被害者の方へ
これを機会に全てを詳らかにして、自衛隊の膿を出し切ってしまいましょう。

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