2023年6月9日金曜日

同僚に「左翼もん」「辞めてしまえ」発言の消防職員、処分した福岡県糸島市が逆転勝訴

同僚に「左翼もん」「辞めてしまえ」発言の消防職員、
処分した福岡県糸島市が逆転勝訴

 

2023年6月9日(金) 15:42 読売新聞

 

同僚らにパワーハラスメントを行ったとして分限免職処分を受けた福岡県糸島市消防本部の元課長補佐が、処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が8日、福岡高裁であった。森冨義明裁判長(高瀬順久裁判長代読)は、処分を取り消した1審・福岡地裁判決を取り消し、元課長補佐の請求を棄却した。

 

 判決では、元課長補佐は2014~17年頃、同僚を「左翼もん」と批判したり、「辞めてしまえ」と発言したりして退職に追い込んだ。

 

 1審判決は「消防職員として適格性の回復が困難とはいえない」として、処分は裁量権を逸脱して違法と判断。だが、高裁は「一連の行為は素質や性格によるもので、注意や指導をしても容易に矯正できない」と指摘。処分に裁量権行使の誤りはなく、違法性はないと結論づけた。

 

 糸島市の月形祐二市長は「市の主張が認められたと受け止めています」とのコメントを出した。


《カウンセラー松川のコメント》

ハラスメント行為により被害者を退職にまで追い詰めた場合の
職場としての処分についての是非を問う裁判です。
ハラスメントを行うのは本人の資質であり、
これを職場で矯正させるのは無理と判断された事が
確定判決になれば、今後の指針になると言えます。

2023年6月7日水曜日

ワクチン接種めぐり別の消防職員も退職「強制する発言」 幹部は否定

ワクチン接種めぐり別の消防職員も退職「強制する発言」 幹部は否定

 

2023年6月7日(水) 20時00分 朝日新聞(仲程雄平)

 

 新型コロナウイルスのワクチン接種を受けなかった職員に対し、全職員との接触を制限するなどしていた滋賀県甲賀市の甲賀広域行政組合消防本部で、別の30代の男性職員も昨年9月、ワクチン接種をめぐって依願退職していたことがわかった。男性は「幹部から接種を強制するような発言があった」と主張。幹部は「強制とは言っていない」と説明している。

 

 男性は、事務処理が主な仕事の予防課員だった昨年7月、4回目のワクチン接種を促された。それまでは接種してきたが、今回は接種しない意向を伝えた。すると幹部との面談で、接種について「組織として強制」などと告げられたという。

 

 また、幹部から「打ちたくないならワクチンと同じような効果を得る対策を考えたらどうか」「(目からの感染を防ぐために)毎日ゴーグルをするとかを考えてくれ」などと求められたという。

 

 男性はその後、不眠などを訴えて病院で適応障害の診断を受け、昨年9月末に依願退職した。

 

 同本部では前年の21年、ワクチンを接種しなかった30代職員が、ほかの職員から隔離された通路脇で働くよう指示され、約4カ月後に依願退職した。男性は、接種しなければ自分も同じような対応を取られると思ったという。「ほかの職員に迷惑をかけたくなかった。動悸(どうき)などで仕事ができる状態でもなかった」と話した。

 

 朝日新聞の取材に同本部の幹部は「強制とは言っていない」と説明。「職場に理解してもらうために、(ワクチン接種に代わる)感染対策は求めた。強制だと受け取られたのかもしれない」と述べた。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ6月1日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 甲賀市 消防本部がワクチン未接種の職員を離れた場所で勤務 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
他のワクチン未接種者に対してもむ、嫌がらせをしていたとのこと。
甲賀消防はそう言う体質なのでしょうね、
この事案は更に拡大すると思います。

被害者の方へ
泣き寝入りなんてする事はありません。
可能であれば、損害賠償請求をしてしまいましょう。

2023年6月6日火曜日

約10年間にわたり部下にパワハラ繰り返す

約10年間にわたり部下にパワハラ繰り返す

 

2023年6月6日(火) 壱岐新報

 

 市消防本部内で部下に、いじめや嫌がらせを行う「パワーハラスメント」を繰り返したとして、消防本部係長級の男性職員(49)に対し先月25日、同日以降の給与を3か月間10分の1減給する懲戒処分とした。男性職員の上司1人には管理監督責任として訓告、4人には厳重注意を言い渡した。

 

 市の公表によると、2013年ごろから昨年にかけて、少なくとも7人の部下職員に対して、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動や、威圧的態度で叱責したというもの。さらに、職員の親を揶揄(やゆ)する発言などが6件、来庁した女性に対して不適切な言動をするなどのハラスメント行為が確認された。

 

 白川博一市長は今回のハラスメント行為と処分について「法令などを遵守する全体の奉仕者として、また、公共の福祉向上のために誠実に勤務すべき公務員、とりわけ市民の生命、財産を守る消防職員としてあるまじき行為に非常に遺憾だ。市政を預かるものとして市民に対し深くお詫び申し上げる。消防長に対して、服務規律の徹底と綱紀粛正(こうきしゅくせい)を改めて指示した。二度とこのようなことが起きないよう、再発防止に取り組み、職員一丸となって市民への信頼回復に万全を期す」と述べた。

 

 山川康消防長は「市民の信頼を裏切ることになり、深く反省する。日ごろから職員に対して法令などを遵守するよう注意を促していたが、誠に遺憾。今後は職員一丸となり、再発防止と信頼回復に取り組む」と決意を示した。


《カウンセラー松川のコメント》

約10年間もパワハラを継続出来る職場だったのが驚きです。
しかも、来庁者にまで嫌がらせをしているのは、
もう公務員として常軌を逸してます。
ところで、消防長は決意を示すだけで、何も処分されないのでしょうか?

被害者の皆様へ
10年間もパワハラを放置していた職場では、何も期待はしない方が無難です。
加害者が再発しないか注視するくらいしか自衛手段はありません。

2023年6月5日月曜日

「腕立て伏せさせとけ」ミスした部下にペナルティ 神戸市消防局の消防司令、パワハラで減給

「腕立て伏せさせとけ」ミスした部下にペナルティ
 神戸市消防局の消防司令、パワハラで減給

 

2023年6月5日(月) 16:02 神戸新聞(井沢泰斗)

 

 仕事のペナルティとして腕立て伏せをさせるなど、部下5人へのパワハラ行為が確認されたとして、神戸市消防局は5日、消防署に勤務する男性消防司令(59)を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にした。

 

 消防局によると、消防司令は2022年4月以降、消防車両の管理に関する手続きをミスした複数の職員を名指しして「腕立て伏せをさせとけ」と指示。さらに火災現場で部下に「早くせえ」と怒鳴りながら資機材を蹴ったこともあった。

 

 ほかに、山岳救助に参加させなかった▽訓練参加を希望する職員に必要の無い課題を課し、大勢の前で挑戦させた▽部下に直接「仕事に向いてない」と発言した-などの行為が確認されたという。市は管理監督責任があったとして、上司に当たる男性消防監(58)も厳重注意とした。

 

 また市交通局は同日、一時的にバス内に乗客を閉じ込めたとして、男性運転士(59)を停職5日間の懲戒処分とした。

 

 交通局によると、運転士は2月28日、終点のJR舞子駅前に到着した際、寝過ごした乗客の男性がいるのに気付かずドアを閉め、休憩所のトイレに向かった。約5分後にバスへ戻ると、外部と連絡を取るため電話をしている男性を発見したという。

 

 運転士は2021年にも数分間の閉じ込め事案を起こしており、今回の聞き取りに「ついトイレに行きたくなり、やってしまった」と釈明したという。


《カウンセラー松川のコメント》

今まで大なり小なり数々のパワハラを繰り返して来たのが、
ここに来て問題視された様です。
誰でもイライラする事はあるでしょうけど、
市民の財産である資機材を足蹴にするのは、公務員として失格です。
しかし、ミスした部下に腕立て伏せを命じるのもパワハラに当たるとの認識は
消防の世界での罰としての腕立て伏せは当たり前だと思っていましたので
驚きました。

被害者の方へ
嫌な職場環境での勤務は大変だったと思います。
加害者が再発しないかは不明な部分なので
気を付けていた方が良いと思います。

2023年6月1日木曜日

甲賀市 消防本部がワクチン未接種の職員を離れた場所で勤務

甲賀市 消防本部がワクチン未接種の職員を離れた場所で勤務

 

2023年6月1日(木) 11時55分 NHK

 

滋賀県甲賀市の甲賀広域行政組合消防本部がおととし(令和3年)、新型コロナのワクチンを接種しなかった30代の職員に対して、感染防止対策としてほかの職員から離れた場所で勤務させていたことが分かりました。

 

甲賀広域行政組合消防本部によりますと、おととし4月、当時、勤務していた30代の職員が、過去にインフルエンザのワクチンで副反応が出たことを理由に、新型コロナのワクチンを接種しない意向を上司に伝えました。

これに対し、消防本部は翌月(5月)からほかの職員とは離れた廊下脇のスペースで勤務したり、職場内での行動を記録して提出したりすることを求めたということです。

消防本部は職員の名前は伏せたうえで、「ワクチン接種拒否者」は、ほかの職員や来庁者との接触を制限することを求める文書を作成して、職員たちに周知していました。

この職員は、更衣室を使うことも制限されたため、私服で勤務せざるを得なかったということです。

職員はこうした対応を消防本部に求められてからおよそ4か月がたったおととし8月、依願退職したということです。

甲賀広域行政組合消防本部では、「当時は顧問弁護士と相談したうえで、新型コロナの感染防止対策としての『業務区別』という対応だった。第三者による委員会を設けて当時の対応を検証する方針だ」と話しています。

 

 

※ 他社のニュースも掲載致します 

滋賀の消防本部でワクチン「拒否者」を職場で周知、
隔離し勤務させる「感染防止に必要」

 

2023年6月1日(木) 12:08 読売新聞

 

 滋賀県甲賀市の甲賀広域行政組合消防本部が2021年、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けなかった30歳代女性職員を「接種拒否者」として職場内で周知し、他の職員から離して勤務させていたことがわかった。女性はその後、退職した。同本部は「当時は感染拡大期で、消防の業務を止めないため、未接種職員と一定の距離をとる必要があった」としている。

 

 同本部によると、女性は警防課に勤務し、主に事務仕事をしていた。同本部は21年4月、全職員(約200人)を対象に初回のワクチン優先接種を実施したが、女性は接種しなかった。女性は、過去に別のワクチンで副反応が出たことを理由として挙げたという。

 

 同本部は5月から女性の仕事場所を警防課の外に移し、更衣室の使用を禁じた。また「接種拒否者への業務区別」とする文書を全職員に配布し、女性との接触を制限するように求めた。

 

 女性は8月末に「自己都合」で退職。その後、同本部に対応を問題視する投書があり、同本部は顧問弁護士と協議し、対応に問題はなかったと結論づけたという。同本部は「消防職員の感染防止に必要な措置だった」と説明している。

 

 21年春は「第4波」の感染拡大が起き、大阪府や京都府などに緊急事態宣言が発令されていた。滋賀県は宣言の対象外だったが、21年5月8日に当時の過去最多の73人の新規感染者が出ていた。


《カウンセラー松川のコメント》

消防職員は優先的にワクチン接種を受けられる立場ではあります。
そして、職業上はワクチン接種をして欲しいのでしょう。
しかしながら、ワクチン接種は任意であり、強制は出来ません。
また、任意である為に、未接種者を区別する行為は差別に当たります。
それを甲賀消防では、未接種者を差別したのは問題行為です。
そもそも、ワクチン接種によって感染防止が図れる訳ではなく、
あくまで感染時の発症を抑えたり、症状を軽減する効果しかないのですから、
未接種者を隔離するのも無意味なのです。
ワクチンの効用も分からずに、対応している組織も情けないです。
例え、幹部の誰かが誤った認識だとしても、他の幹部が改めるべきです。
それが出来ない段階で、組織としての体を為していないと言えましょう。

被害者の方へ
ワクチン接種をしなかっただけで差別する職場。
そんな職場には未練無く辞めて正解だと思います。
余裕があるならば、差別扱いをした幹部に損害賠償を求めても良いと思います。

2023年5月24日水曜日

市の消防職員3割がハラスメント被害、トップら5人懲戒…コロナ患者搬送の部下に「うつる」発言も

市の消防職員3割がハラスメント被害、トップら5人懲戒
…コロナ患者搬送の部下に「うつる」発言も

 

2023年5月24日(水) 08:39 読売新聞

 

 滋賀県高島市は23日、部下にパワハラやセクハラ行為をしたとして、同市消防本部トップの中尾正行消防長を含む男性幹部ら5人(いずれも50歳代)を停職や減給などの懲戒処分にした。中尾消防長ら2人は課長級などに降格された。被害を受けた同本部の職員は全職員(102人)の約3割に当たる30人超に上った。

 

 発表では、5人は2011年以降、部下らに対し、「アホ。いつやめるのか」などの暴言やイスを蹴るなどの暴力行為を繰り返したほか、女性職員の髪を触るなどのセクハラ行為をした。

 

 このうち、中尾消防長は20年4月以降、新型コロナウイルス患者を搬送した部下らに、「ほかの職員にうつる」と差別的な発言などをしたとして、減給1か月の処分を受けた。次長級職員は最多となる15人に不適切行為を繰り返し、最も重い停職6か月となった。

 

 昨年10月、消防本部の不祥事に関する匿名の通報があり、市が調査した結果、被害が相次ぎ判明した。心身の不調を訴えたり、退職したりした職員もいた。市は今後、ハラスメントに関する相談窓口を設け、組織の見直しを図る。

 

 福井正明市長は記者会見で「前代未聞の数の処分で市民の信頼を損ね、申し訳ない」と謝罪した。



※ 他社のニュースも掲載致します 

高島市消防本部 ハラスメントで消防長ら幹部5人を懲戒処分

 

2023年5月23日(火) 17:30 NHK

 

高島市の消防本部のトップを務める消防長などが、複数の部下に対し、差別的な発言や大声で怒鳴るなどのハラスメント行為を繰り返していたとして、市は23日付けで、消防長など5人を減給や停職などの懲戒処分にしました。

被害を受けた職員は全体の3分の1にのぼるということです。

 

高島市によりますと、消防本部の50代の消防長は、去年の春ごろ、新型コロナの患者を救急搬送した部下に対し、「コロナ患者に接触しているのになぜ本部に来ているのか、ほかの職員にうつしたらどうするんだ」などと差別的な発言や威圧的な行動をしたということです。

また、いずれも50代の幹部職員4人は、複数の部下に対し「お前はあほだ」とか「こんなことも分からないのか、いつ辞めるんだ」などと発言したほか、女性職員に交際相手との関係性を聞いたり、髪を触ったりなどのハラスメント行為をしたということです。

去年10月に外部から通報を受け、すべての職員にアンケート調査を行ったところ、これらが判明したということで、市は5人を減給や停職などの懲戒処分にしたほか、消防長を課長級に降格させる分限処分にしました。

市によりますと、被害を受けた職員は36人で、全体の3分の1にのぼるということです。

福井正明市長は会見で謝罪し、「日常的にハラスメント行為が横行していたことは誠に遺憾だ。消防本部内に相談窓口を設置するなど再発防止に努めたい」と話していました。


《カウンセラー松川のコメント》

パワハラとセクハラのやり放題な職場なのでしょうか?
幹部職員が何人居るのか分かりませんが、処分を受けたのは5人。
これだけでも少なくない人数だと思います。
また、被害者は36人で全体の3分の1に達しているのですから、
多くの幹部が多くの部下にハラスメントをしていた計算です。
そして、コロナ禍で感染の恐れがあるにも関わらず職務を遂行した者に対して
「ほかの職員にうつしたらどうするんだ」
とは、どう言う意識を持って幹部の職を務めていたのか理解出来ません。
この様な無礼な発言が平然と出来る者に幹部の資質は皆無。
懲戒処分と併せて分限処分もした方が良いと思います。
模範となるべき立場の幹部がこれでは、組織の体を成していません。

被害者の皆様へ
幹部によるハラスメントは、それを取り締まる立場の者が組織内には不在なので、
本当に解決するのが難しいと思います。
それでも、今般は懲戒処分がおこなれましたので、
再発防止は全員で行い、幹部であってもハラスメントは許さない職場に
して頂きたいと思います。

2023年4月11日火曜日

▼『追い出し部屋』で迎えた教師生活の最後「40℃超える美術室にエアコン要望」きっかけに...誰との会話もない3か月『教育委員会は許せない』

『追い出し部屋』で迎えた教師生活の最後「40℃超える美術室にエアコン要望」きっかけに...誰との会話もない3か月『教育委員会は許せない』

 

2023年4月11日(火) 15:12 毎日放送

 

 教師生活の最後、定年退職を迎えるまでの3か月間、いわゆる『追い出し部屋』に追いやられた元中学校教師。教壇に立つこともできずに定年退職を迎えた教師には一体なにがあったのでしょうか。

 

中学校教師「追い出し部屋」での一日とは

 かつて在籍していた中学校を敷地の外から眺める好田得二さん(60)。この中学校で美術を教えていました。教師一筋36年。最後の勤務校である高槻市立第二中学校では、担当していた美術部がコンクールで最優秀賞を取ったこともあります。しかし、教師生活の最後に思わぬ仕打ちを受けたと話します。

 

 (好田得二さん)

 「なんか本当に複雑な気持ちですね。最後をこういう形で迎えるというのは」

 

 一体どういうことなのか。取材班が訪れたのは中学校から約4km離れた市の教育施設「高槻市教育センター」。3月20日の午前8時20分、好田さんが出勤してきました。好田さんはこの施設で「教材作り」をするよう市教委から命じられていました。仕事場は施設4階にある会議室。ここには好田さん以外に生徒も教員もいません。たった1人で仕事をするのです。

 

 午前8時45分が始業。

 

 (好田得二さん)

 「それでは今から仕事の準備に入ります」

 

 カバンから取り出したのは美術の歴史が書かれた専門書。日本や世界の美術の歴史をまとめるために黙々と本を読み進めます。誰も部屋を訪れることなく本を読むこと3時間。チャイムが鳴ります。

 

 (好田得二さん)

 「午前中の仕事を終えます」

 

 正午からようやく昼休みです。

 

 (好田得二さん)

 「誰かと協力して仕事をするとかいうことは一切なくて、ただそこで教材作りをしろという指示が与えられているだけ。私にとってはまるで収容所のような場所ですね」

 

教材作りは終了…でも学校に戻れず『無駄な時間を過ごしている』

 実は好田さんはすでに市教委から作成を命じられた教材を作り終えています。しかし、中学校には戻してもらえず、手持ち無沙汰な日々を過ごしているのです。

 

 この日も勤務が終わる午後5時15分までただ時間が過ぎるのを待ちます。

 

 (好田得二さん)

 「学校の授業というのは、相手があってやり取りをしながら進んでいくものなんですけれども、そういうことが一切ないままに毎日が過ぎている。ただそれだけのことなんで。無駄な時間を過ごしているような気がします」

 

 3か月にわたり、ただ本を読むだけの日々。もちろん誰とも何の会話もありません。好田さんがなぜこんな仕打ちを受けるようになったのか。そのきっかけは『美術室に付かないエアコン』でした。

 

『美術室にエアコンを設置してほしい』校内で署名活動を始めると…

 好田さんがかつて在籍していた中学校の美術室にはエアコンが設置されていません。夏場は室内の温度が40℃を超えることもあり、美術部の活動中に部員が熱中症で倒れたこともありました。

 

 (好田得二さん)

 「あれがエアコンのための室外機から部屋につながる配管なんですね。見てもらったらわかるように、4階の音楽室、3階も音楽室なんですけれども、そこには配管が入っていますよね。でも、2階の美術室だけにはエアコンの配管が入っていない。ただあの配管を1つ足せばいいだけなんですよ。改めてみると、やろうと思ったらいつでもできたことをやらずに、長い間、暑い中で子どもたちを苦しめてしまった」

 

 好田さんは美術室にエアコンの設置を求める署名活動を校内で始めました。しかし、「署名活動は学校内で合意が取れていない」などとして、校長に署名用紙を回収されるなどの妨害を受けたといいます。

 

 去年9月、好田さんは「校長らのパワハラで適応障害を発症した」として、高槻市などに対して約330万円の損害賠償を求めて提訴しました。ところが大阪府は、エアコンの設置要望のために学校のコピー用紙などを無断で使用したことや、授業中に生徒に不適切な発言をしたことなどを理由に、好田さんを去年10月~12月までの停職3か月の懲戒処分としたのです。そして停職処分が明けると、あの“追い出し部屋”行きとなったのです。

 

 (好田得二さん)

 「私に責任があることはね、責任を持って処分を受けたいと思います。ただ、その後も学校に戻さないという意味が本当にわからない」

 

 好田さん側は、こうした高槻市の対応が「学校から排除するのが目的で裁量を逸脱している」として、市に対して慰謝料を求めて訴えを起こす予定だといいます。

 

高槻市教委「停職処分とエアコンの設置要望活動は関連がない」

 好田さんへの対応について市教委はどのように考えているのか。高槻市側は「好田さんの停職処分とエアコンの設置要望活動は関連がない」としたうえで、市の施設で3か月間働かせたことについては「個人情報に関わるものもあるため回答を控え、必要な事項については司法の場で明らかにしていきたい」と文書で回答しました。

 

高槻市教委から渡された表彰状…『何かの冗談なんですかね』

 そして迎えた3月31日、教師生活最後の日です。高槻市教委は好田さんに表彰状を渡しました。

 

 (好田得二さん)

 「ちょっと扱いに困るんですけれども。何かの冗談なんですかね」

 

 この日も向かった先はあの追い出し部屋。教師生活最後の6か月は、教壇に立つことも生徒との交流もかなわず、悔いが残る終わり方となりました。

 

 (好田得二さん)

 「学校にいればできることがたくさんあったのに、本当に残念だと。こういう状況を作り出した教育委員会は許せない。それしかないです」