2022年12月23日金曜日

「ケツの毛まで抜いたる」市議暴言、明るみに出た背景には市長…言動を逐一文字起こしで提出させる

「ケツの毛まで抜いたる」市議暴言、明るみに出た背景には市長
…言動を逐一文字起こしで提出させる

 

2022年12月23日() 8:06 読売新聞(西堂路綾子)

 

 滋賀県長浜市議の押谷与茂嗣(よもつぐ)氏(74)が市職員に不当要求したり、威圧的な言動を繰り返したりしたとされる問題で、市議会は検証チームを発足させ、今年度末をめどに調査結果と再発防止策をまとめる方針を固めた。全容解明と健全な議論の場の確立に向け、議会の自浄作用が試される。

 

金銭要求も

 市によると、押谷氏の不当要求は2件。1件目は9月以降、自身の所有地にある防災行政無線中継局の撤去を市に迫り、撤去費用の1割にあたる8000万円の支払いを職員に繰り返し求めたとしている。

 

 押谷氏は10月20日、この案件などを巡って江畑仁資副市長の襟元を市役所内の廊下でつかんだとして12月、長浜区検に暴行罪で略式起訴された。

 

 2件目は昨年11月以降、市内の県道にある消雪装置を市が県に約6300万円で売却する仮契約を巡り、県に装置を買わせるよう提案したのは自分だと主張。担当職員に「もうけた分の1割はお礼をするものや」と要求し、職員が拒否すると「ケツの毛まで抜いたる」と脅したとされる。

 

 このほか、9月20日の市議会予算常任委員会の分科会では約40分の間に「あほなこと考えてたらあかんぞ、お前ら」などの侮辱的な発言や、職員の答弁を遮る威圧的な言動が100回以上あったとしている。

 

背景にあるのは

 押谷氏は旧浅井町議を経て2006年2月に同町と合併した長浜市の市議に在任特例で就任し、同年7月から連続5回当選するベテランだ。金銭要求については「一切ない」と明確に否定する一方、副市長への暴行や分科会での暴言は認め、市側に謝罪した。

 

 こうした不適切な言動が明るみに出た背景には、今年2月の市長選で裁判官から転身して初当選した浅見宣義(のぶよし)市長の存在がある。

 

 市職員の1人は押谷氏について「元々きつい物言いをする人だった」と証言。ある関係者は「3期12年に及んだ藤井勇治前市長との関係が深く、これまでは多少の言動は見逃されてきた面がある」と指摘した。

 

市民から批判の声

 市議会(定数22)は12月7日、議会への市民の信頼を失墜させたとして押谷氏への辞職勧告決議案を当日の出席者19人の全会一致で可決。ただ法的拘束力はなく、押谷氏は続投を明言した。

 

 こうした中、市議会は市議13人で再発防止検証チーム(座長・中川亮議員)を発足。20日の会合では、不当要求などの調査班と再発防止策をまとめる班に分かれ、職員へのアンケートや聞き取り、有識者にも協力を依頼して作業を進めることを話し合った。

 

 中川座長は「議会としてしっかり検証しなければ前に進めない」と述べ、来年3月をめどに結果をまとめる意向を示した。

 

 この問題には市民も注目。市議には「議会は何をしているんだ」など批判の声が相次ぎ、市役所にもメールや電話で意見が寄せられているという。市内の会社員男性は「暴言で長浜がクローズアップされて恥ずかしい。威圧的な言動が通用する時代ではない」と嘆いた。

 大阪高裁判事などの経歴を持つ浅見市長は「問題視されるべき重大な事案」として、職員から押谷氏の言動を逐一文字に起こして提出させ、議会側に文書で提出。厳格な対応を求めた。


《カウンセラー松川のコメント》

議員全てが高貴で上品な訳ではありませんが、
ここまで私利私欲に溺れた上に暴力や暴言を吐く議員は
社会人として不適格だと思います。
しかし、いくら誰が厳格な対応を求めようとも、
議会でも法的拘束力皆無の辞職勧告決議案の可決程度しか出来ず、
実効性のある対応は住民による解職請求だけです。
要するに議会の自浄作用を求めるよりも、
市民による浄化活動しかないのです。
それが出来ないのならば、
この暴虐な議員が改選時に落選するくらいしか期待出来ません。

被害者の皆様へ
選挙で選ばれた者は簡単に辞めさせる事が出来ません。
有権者によって選ばれた者は有権者によって辞めさせるしか
道はありません。

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