社長が「野良犬」とパワハラ発言 自殺した女性社員の労災を認定
2025年4月3日(木) 16:03 毎日新聞(安達恒太郎、安元久美子)
化粧品小売り「ディー・アップ」(東京)の女性社員(当時25歳)が自殺したのは、社長のパワーハラスメントが原因だとして、三田労働基準監督署が労災認定していたことが判明した。遺族側が3日に記者会見し、明らかにした。社長が女性に向けた「野良犬」などの発言がパワハラに当たると判断されたという。
代理人弁護士によると、亡くなったのは里実さん(名字は非公表)。2021年4月に入社し、社長から同年12月に呼び出され、日ごろの勤務態度などについて、約50分にわたって叱責された。「お前大人をなめるなよ」「世の中でいう野良犬っていうんだよ」と言われ、別の日にも「弱い犬の方がほえるわけよ」と人格を否定するような発言をされたという。
里実さんは22年1月にうつ病を発症して休職。自宅療養中の22年8月に自殺を図り、約1年後に亡くなった。三田労基署は24年5月、うつ病発症は社長の発言によるパワハラが原因とし、死亡との因果関係も認めたという。
里実さんの姉侑子さんは記者会見で、「里実は明るく、自分よりも他人を優先する性格だった。こんなことが二度とないように願いたい」と話した。
遺族は、ディー・アップ側に損害賠償を求める訴訟を起こしているが、会社側は「里実さんの勤務態度に問題があり、パワハラではない」と主張しているという。
《カウンセラー松川のコメント》
報道されている範囲内の暴言でうつ病を発症するとは思えませんので、
それ以上の被害を受けていたと思います。
しかし、会社側は「原因は被害者の勤務態度」との主張を崩していない点、
これが気になります。
労基署が認定しても主張を変えないのは、
・被害者側にも問題がある
・会社が反省してない
・民事訴訟対策
このどれかだと思いますが、現状では正解が分からないです。
御遺族の皆様へ
労基署の認定は大きな一歩ですが、
民事訴訟となると更に手間暇と共に心身への負担も大きいので、
健康管理には十分留意してください。
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