2025年4月26日土曜日

武生看護専門学校パワハラ問題、教職員の不適切な言動を確認 調査委員会の報告書公表 福井県

武生看護専門学校パワハラ問題、教職員の不適切な言動を確認
 調査委員会の報告書公表 福井県

 

2025年4月26日() 11:00 福井新聞

 

 武生看護専門学校(福井県越前市)の卒業生らが教職員によるパワーハラスメント被害を訴えている問題で、学校を運営する武生医師会は425日、事実関係を調べるために設置した調査委員会の報告書を公表した。教職員の不適切な言動が5件確認されたと結論づけており、これらの言動や学校側の対応の不備について卒業生らに対し謝罪する機会を設け、再発防止策を説明することを医師会に求めている。

 

 不適切とされた言動について、武生医師会の担当者は「パワハラだったかは、それがなかったとはいえない」との認識を示し、「今後、(卒業生側から)謝罪の要求などがあれば対応していきたい」と話した。言動があった教職員に関しては「何らかの処分が必要かどうか協議する」と述べた。

 

 申出書では10件以上の被害を訴えていたが、報告書に記載された5件以外については調査で事実確認に至らなかった。

 

 パワハラなどの被害を訴えているのは学生(昨年時点)と卒業生の計4人。202124年に人格を否定する暴言などを受けたと訴える申出書を、昨年10月に武生医師会に送付した。同医師会は学校カウンセラー、人権啓発と危機管理の専門家に学校事務局長を加えた委員4人で構成する調査委を設け、学生や教職員らに聞き取り調査をした。

 

 報告書によると、「お前あほじゃねえけ。社会人としてよくやってこれたな」との発言を受けたとの訴えについて、男性教員が調査に「普段からあほやなと口癖で言ってしまうことはあった」と答えた。女性教員が着替えている更衣室で指導を受けたとの男子学生の申し出には、教員が事実を認め「もう少し配慮すべきだった」と話した。

 

 また、「教員や副校長が(パワハラの)被害を校長に伝えず、もみ消されている」という訴えには「教員から対策の遅れを認める発言が確認された」とした。その上で「学校全体で内容を十分共有した上で、組織として一貫した対応だったかは疑問が残る」と指摘している。

 

 報告書を受け、校長の林秀樹武生医師会長は「不適切な言動が数件確認された事実を重く受け止め、再発防止はもとより、学生一人一人の人格を尊重した教育、円滑なコミュニケーション形成に誠意をもって努めていく」とするコメントを発表した。



※ 他社のニュースも掲載致します

武生看護専門学校パワハラ問題
 被害者は「人権救済」と医師会への「謝罪」求める
 「一部不適切な言動を確認」第三者委が報告書を公開 【福井】

 

2025年4月30日() 19:00 福井テレビ

 

越前市の武生看護専門学校の卒業生ら4人が、複数の教職員からのパワハラ被害を訴えている問題について、学校を運営する武生医師会は202411月に第三者委員会を設置し調査を行ってきました。その報告書がこのほど公開され、教職員から「一部不適切な言動が数カ所確認された」と結論づけています。

   

武生看護専門学校のパワハラ問題を巡っては202410月、当時の学生3人と卒業生1人が、2021年から24年にかけて複数の教職員から暴言を吐かれたり、威圧的な態度などを取られたことで、うつ病の診断を受けるなど精神的苦痛を受けたとして、パワハラに関する申出書を、学校を運営する武生医師会に送付しました。

  

202411月には武生医師会が第三者委員会を設置し、聞き取り調査などを進めてきました。

  

このほど公表された報告書では、男性教員について「普段から『あほやな』と口癖で言ってしまうことがあった」ことが認められました。

  

また、女性教員が着替えている更衣室で男子学生が指導を受けたことについては「もう少し配慮すべきだった」などと学校側の見解が示され、合わせて5件について「一部不適切な言動が数カ所確認された」としました。

   

この内容を受け、武生医師会の林秀樹会長は「教職員による不適切な言動が数件確認された事実を重く受け止め、再発防止はもとより、学生一人一人の人格を尊重した教育、円滑なコミュニケーション形成に誠意を持って努めていく所存です」とコメントしています。

          

福井テレビでは、パワハラ被害を訴えた卒業生ら4人のうちの1Aさんに、報告書についての受け止めを聞きました。

  

パワハラ被害を訴えるAさん:

「私たちの主張が一部とはいえ、認定されたことには安堵している。(当時)学生として安心して学ぶ権利を奪われたことは辛かったが、少し報われたように思う」

   

その一方で、ノートを机に叩きつけられたことや、大声で怒鳴られたことなどは調査書に反映されませんでした。

  

パワハラ被害を訴えるAさん:

「全部が認められなかったことは、すごく悔しく悲しい思い。(今後は)武生医師会に対して謝罪を求めていく。ハラスメント防止策について具体的な内容を教えてもらいたい」

 

取材したAさんは、この件について福井地方法務局にも人権救済を求め、すでに調査を依頼していて、その結果を踏まえ、今後も武生看護専門学校を運営する武生医師会に謝罪文やパワハラ防止の具体的対策を求めるとしています。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2024年12月18日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼「お前アホじゃねぇんけ?」看護学校で教職員が学生に“人格否定” 着替え中の女子と同室で男子に実習 被害者が証言
これの続報です。
10件の訴えに対して、5件を認定。
では、残りの5件は、被害者の一方的な思いに過ぎないのか、
それとも虚偽申告と言いたいのでしょうか。
しかしながら、どの様な背景で発言したのか不明ですが、
「お前あほじゃねえけ。社会人としてよくやってこれたな」
この発言でさえもパワハラとされてしまうのは
決して褒められた発言ではありませんが、
パワハラと言うのも大袈裟な気がします。
強い言葉で叱責されたならば、何でもパワハラにしてしまう風潮も
危険だと思います。

被害者の皆様へ
健全な教育環境を整えたいのは、誰しもの願いです。
それが叶うと良いと思います。

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