2021年2月22日月曜日

自殺防止へ声掛け寄り添い ゲートキーパー養成講座【岩手】

自殺防止へ声掛け寄り添い ゲートキーパー養成講座【岩手】

 

2021年2月22日() 9:45 岩手日日新聞

 

 自殺を防ぐため、悩んでいる人に気付き、声を掛けて必要な支援につなぐ役割を担う「ゲートキーパー」を養成する講座が19日、花巻市石神町の市総合福祉センターで開かれた。新型コロナウイルスの影響で全国的に自殺者は増加傾向にあり、2020年の本県の自殺死亡率は全国ワースト1位。講師を務めた市健康づくり課の保健師、菊池菜摘さん(25)は、悩みを抱える人に寄り添う大切さを参加者に伝えた。

 

 地域共生社会の実現を目指し、市社会福祉協議会が主催。市内の19人が聴講した。

 

 菊池さんは、市では年間約25人が自ら命を絶ち、内訳としては高齢者が多いほか、働き盛りの世代の人も増えているというデータを紹介した上で「誰にでも自殺に至ってしまう可能性がある」と警鐘を鳴らした。


 特別な資格を必要としないゲートキーパーを担う上での心構えについて、「悩みのある人は自分から相談できないと知っておいてほしい」とし、本人の変化を周囲が感じて支援先に導く重要性を強調した。

 

 また、新型コロナで制限のある生活や見通しのつかない状況が続くことで心に負担を抱える人が増えていると指摘。「誰かに悩みを打ち明ける力もなくなるほど疲弊する場合もある。人に会いづらい今だからこそ、自分の周りの人に目を向けてもらいたい」と訴えた。

 

 参加した同市矢沢の60代男性は、働いていた時には業績を上げることが優先で、心の弱い部下らには「何でもっと頑張らないんだ」と追い込んでしまっていたといい「知識があれば、と当時を振り返って反省した。企業向けにこういった話をすれば、職場のハラスメントや人間関係にも役立つと思う」と話していた。


《カウンセラー松川のコメント》

ゲートキーパーの本来の意味は[門番]ですが、
近年では[自殺を防ぐ人]の意味で使われることが多くなりました。
[自殺を防ぐ]役割と聞くと難しそうですが、
自殺志願者や自殺を仄めかす様な方に対して話を聴いたり、
専門家に繋ぐだけでも自殺防止の効果があり
身近な人が対応出来る点で期待されています。

2 件のコメント:

  1. ゲートキーパーを初めて知りました。今まで個人的に声かけしてきました。まだ調べてはいませんが、岩手以外にも存在していますかね?

    返信削除
    返信
    1. 市町村の担当部署で住民対象にゲートキーパーの講座を開催していることが多いです。私も地元区役所で開催されたゲートキーパーの講座を受講致しました。

      削除